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本好きの女魔法使い  作者: クリストファー


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エピソード69 女子学生同士による遣り取り

『成る程な。確かに爺さんから受けた依頼関連で、フロリアーヌが狙われた可能性が高ぇな』


帝都魔法学園の学生寮シュトゥデンテン・ヴォーンハイムの女子寮にあります、男爵バローン閣下の御息女であらせられる令嬢フロイライン希望ナディーネさんの部屋の中で、私は勉強机の前の椅子に腰掛けながら頷きまして。


『はい。その可能性が高いです。ただ、ナディーネさんや真実ヴェレーナさんでは無く、私を標的にした理由までは解りませんけれど』


女子寮の狭い室内に設置されています、自らの寝台に腰掛けていられますナディーネさんは、灰白色アッシュ・グラオの髪の毛を揺らしながら頷かれまして。


『アタシは爺さんが軍務省勤務の准将で、親父は宮城に宮仕えをしている下級貴族だからな。さらうのに成功さえすれば、人質としての価値はそれなりにあるからな』


私の場合は毎日通っている図書館ビブリオテークに、人攫ひとさらいの三人組が張り込んでいたのだと思われます。もしかしたら学生寮シュトゥデンテン・ヴォーンハイムから図書館ビブリオテークへと普段利用していますシュトラーセが、街路がいろの石畳を補修工事する為に通行止めとなっていなければ、別働隊の人攫ひとさらいに襲われていた可能性もあります。


{そういう意味では幸運でしたな。我が主}


その通りですね。髪飾ハール・シュムックり。


『フロリアーヌも魔道具の髪飾ハール・シュムックりと念話ねんわしているみてぇだな。アタシも腕輪アルム・バンドとは声に出さずに会話するから、何となく解るぜ』


御自身の寝台に腰掛けていられますナディーネさんが、藍色ドゥンケル・ブラオの瞳で私を見詰めながら問われましたので。


『はい。その通りですナディーネさん。学生寮シュトゥデンテン・ヴォーンハイムから図書館ビブリオテークへと向かう普段利用しているシュトラーセが、石畳の補修工事の為に通行止めとなっていなければ、途中で人攫ひとさらいの別働隊に襲われていた可能性がありますから、幸運だったとの指摘を髪飾ハール・シュムックりはしました』


返答を聞かれたナディーネさんは、私が金髪ブロンデス・ハールに着けている髪飾ハール・シュムックりを、藍色ドゥンケル・ブラオの瞳にて観察されましてから。


『アタシが右手首に填めている腕輪アルム・バンドも、フロリアーヌが金髪ブロンデス・ハールに着けている髪飾ハール・シュムックりと同じ見解だな』


ナディーネさんはそう仰られますと、自らの藍色ドゥンケル・ブラオの瞳の視線を髪飾ハール・シュムックりから、私の瑠璃之青アツーア・ブラオの瞳に移されまして。


『一ついいか?。フロリアーヌ』


『はい。何でしょうか?。ナディーネさん』


『何で最初にアタシに相談した?』


……男爵バローン閣下の御息女であらせられる令嬢フロイラインとして生まれ育たれたナディーネさんは、こうした部分が非常に鋭いと感じます。


『地方部出身の平民身分の村娘である私は、帝都で生まれ育たれました免状貴族エードラー身分のヴェレーナさんには、普段から様々な相談に乗って頂いていますが。ヴェレーナさんは幼い頃に身代金目的の営利誘拐の被害に遭いそうになった過去があるそうですので、この件を相談しますと、思い出したくない嫌な記憶がよみがえるかも知れないと考えました』


帝都にて手広く商売をされている、免状貴族エードラー身分の豪商を御父君とされるヴェレーナさんをさらえば、地方部出身の平民身分の村娘である私よりも、高額の身代金を要求する事が出来ます。


『フロリアーヌは本当に細やかな気遣いが出来るな。アタシには無理だ』


ナディーネさんは、半分感心して半分呆れたような表情を浮かべられましてから。


『爺さんには、孫娘エンケリンのアタシの方から話しておくが…』


ナディーネさんは言葉を途中で切られますと、音を立てずに寝台から立ち上がれまして。


『カチャッ』


『話は聞いていたな。フロリアーヌは本当に優しいよな。ヴェレーナ』


ナディーネさんが自室の扉を開けますと、聞き耳を立てていたと思われますヴェレーナさんが一瞬驚いた表情を見せましたが。直ぐに笑みを浮かべられまして。


『はい。ナディーネさんの仰られる通りですわね♪』


ヴェレーナさんの気配を察知する事が出来ませんでした。


{首飾ハルス・ケッテりの主はかなり巧妙に気配を消されていましたな。腕輪アルム・バンドの主が察知出来たのは、やはり軍人一家で生まれ育たれた環境による賜物かも知れませんな。我が主}

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