エピソード672 三公会議
「カラッカラッカラッ」
『男爵夫人様は本当に嬉しそうにされていましたわね。私の花さん♪』
『はい。私の真実さん♪』
帝都アーヘンの貴族街にありますゾーリンゲン家の上屋敷にて夕餉を頂きました私達七人は、三台の馬車に分乗をしまして、魔道具の街灯が照らす石畳で舗装された道を、帝都魔法学園の学生寮へと向かっています。
「カラッカラッカラッ」
『封建制度を政治体制に採用しています帝国では、御領地と領民を御治めになられていられます止事無い身分であらせられます貴族諸侯の皆様方の多くは、公職に就かれる等されて重責を担われていられますけれど。男爵夫人様の御夫君であらせられますゾーリンゲン家の男爵閣下は、今は団体の盟主でもあります帝国自由都市リューベックに赴かれていられますから。普段から御多忙な御夫君と御夫妻にて御過ごしになられる時間の少ない男爵夫人様からされますと。御息女であらせられます希望さんが、帝都魔法学園にて共に学ぶ学友の私達を伴われまして、ゾーリンゲン家の上屋敷を訪れたのは、男爵夫人様からされますと、本当に嬉しかったのだと思われます』
私の見解に対して、馬車に同乗されています、ヴェレーナさんとザスキア女史は同意なされまして。
『私のフロリアーヌさんの御父君であらせられますケルン家の伯爵閣下は、帝都憲兵隊の副総監という要職に就かれまして。アンリ卿の御父君であらせられますレバークーゼン家の子爵閣下も、財務警察の警視正という要職に就かれていられますから。止事無い身分であらせられます貴族諸侯の皆様方は、本当に御多忙な日々を過ごされていられますわね』
帝都アーヘンにて手広く商売に成功されて、内務省管轄の衛兵隊にも備品を納入なされていられます、免状貴族身分の豪商を父親とされますヴェレーナさんによる見解に対して。ザスキア女史も首を小刻みに縦に振られまして。
「わ、私の父も外務省に勤務していますけれど。三公会議の書類作成は本当に疲れると話していました」
{三公会議とは。外務大臣と内務大臣と軍務大臣による会議でしたかな?。我が主}
『外務大臣と内務大臣と軍務大臣は、いずれも帝室に列なる公爵閣下が御勤めになられていますね』
三公会議は帝国の公的な機関ではありませんが、この会議での決定が覆された事は、ルートヴィヒ二世陛下が帝位に即位なされてからは一度も無いと聞き及んでいます。




