エピソード67 帰り道にて
…尾行されていますね?。
{はい。我が主。図書館を出てから、複数名に後を付けられています}
図書館が閉館時間となりましたから、いつものように公衆浴場へと向かっていましたが。
『バッ!。タタタッ』
『気付かれたぞ!』『追えっ!』
ふむ?。走り出した私をなお追跡して来ますか。
『タタタッ』
『脇道に入ったぞっ!』『逃がすな!』
姿隠之魔法。飛翔。フワッ。
脇道に駆け込んだ私は、追跡者の視界から一瞬だけ解放された瞬間に、根元魔法の姿隠之魔法を発動して不可視になりますと、次に飛翔を発動して空中に浮かび上がりました。
『ダダダダッ』『いないぞっ!』『探せまだ近くに居るはずだ!』『いや、無駄だな』
私を追跡して来たのは若い男性三人でしたが、一番後から走って来た人が軽く頭を振りまして。
『打合せの時にお前等も聞いただろ。今夜の標的は帝都魔法学園で根元魔法を学んでいる女魔法使いだと。今頃は自宅と認識している場所に瞬間移動をする帰還で、学生寮に帰っているさ』
若い女性なら誰でも構わない人攫いでは無く、私個人を狙って尾行をされていましたか。
『これだから女魔法使いは、攫うのが難しいんだ』
私を追い掛けて脇道に最初に駆け込んで来た若い男性が、忌々しそうに吐き捨てますと。
『勘の鋭い女だったな。俺達の尾行に気が付いたし』
二番目に駆け込んで来た若い男性の言葉に、私はもう学生寮に、根元魔法の帰還で帰っただろうと推測された男性が。
『任務は失敗だな。報告は俺がする』
失敗した報告を自ら行うと話した男性に対して、若い二人が安堵した表情を見せまして。
『悪いな』『助かる』
男性は年下だと思われます二人に対して、軽く肩を竦めまして。
『気にするな』
{一番年長者だと思われる男が、三人組の中では一番格上のようですな。我が主}
脇道の上空に、姿隠之魔法を発動しながら不可視の状態で浮いている私は、髪飾りの見解に同意をしまして。
そのようですね。さて、今度は私が尾行をする番ですね。




