エピソード609 休眠状態から待機状態への移行
『…帝都アーヘンにある内務省には、帝国と属国であるエルザス伯国で発見された死の王国時代の遺跡に関する詳細な情報があるが。このような発光現象は過去に報告された事は無い?』
内務副大臣にして衛兵隊の総隊長であらせられますバーデン家の女辺境伯閣下が、不気味な光を放ちます死の王国時代の遺跡の様子を観察なされましてから。
『昨夜に初めて突然光り出したのだな?。上級の騎士殿』
死の王国時代の遺跡が発見されました銀鉱脈を含まれます、ノイス家の御領地を御治めになられていられます上級の騎士様は、バーデン家の女辺境伯閣下によります御下問に対しまして、恭しく深々と御辞儀を行われまして。
『はい。内務副大臣閣下。家臣も初めて見る発光現象でしたので、昨夜は激しい雨が降る中を早馬を飛ばして報告に来ました』
ノイス家の上級の騎士様も、銀鉱脈の中にあります死の王国時代の遺跡が突然光り出した理由が解らずに困惑なされていられるようです。
『ふぅむ…』
天から根元魔法の素質を授かりし選良であらせられます女魔法使いの女辺境伯閣下は、死の王国時代の遺跡に魔力感知を行われて調べられますと。
『休眠状態だった遺跡が待機状態に移行したようだな。理由は解らないが、帝都アーヘンにある内務省に戻ったら、他の死の王国時代の遺跡も休眠状態から待機状態に移行したか確認しなければならないが』
女辺境伯閣下はそのように仰せになられますと、精霊の声を聞き力を借りる事が出来ます呪術師でもあります騎士様の方を向かれまして。
『遺跡の中では何体の亡者兵が待機状態になっているか解るか?。騎士』
女辺境伯閣下によります御下問に対しまして、呪術師の騎士様は不気味な光を放ちます死の王国時代の遺跡に視線を向けられますと。
『千体の負の精霊力を感知いたします。女辺境伯閣下』
「…千体」
ルネ卿が思わず小声を洩らされましたが、私も同じ気持ちです。
『これまでは二度と稼動しないであろう休眠状態の死の王国時代の遺跡という認識だったが、帝都アーヘンにある内務省に戻り発見済みの全ての遺跡を調べなければいけない』
帝国では死の王国を打倒なされました初代皇帝陛下によりまして、死霊術は禁呪として厳しく禁止されましたから、死の王国時代の遺跡が発見をされましても監視を付けて内部の調査は行わない方針だったようですが。休眠状態から待機状態に突然移行しました遺跡が出現した事によりまして、従来とは異なる対処方法が必要とされるようになりました。




