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エピソード601 今の私には帰りを待っていて
『私は父上からケルン家の領主代行に任命されているので、ノイス家の領内には同行する事は出来ない。気を付けて行くように。花』
『はい。有難う御座います。御兄様』
隼御兄様は笑顔にて、妹の私に対しまして御頷きになられますと。
『父上の腹心でもある呪術師の騎士は同行をする。妹を頼んだぞ。騎士』
『はい。帝国騎士様』
北方半島王国出身だと思われます騎士様が、完璧な所作にて恭しく深々と御辞儀をされるのを確認なされましたファルク御兄様は、再度私の方を御覧になられますと。
『心配性だと思うかも知れないが、危険だと判断をしたら躊躇わずに根元魔法の帰還を使い、帝都魔法学園の学生寮まで瞬間移動をして退避するように。フロリアーヌ』
ファルク御兄様は、妹である私の身を本当に案じて下されています。
『はい。御兄様。危険だと判断をしましたら、帰還で帝都魔法学園の学生寮まで瞬間移動をして退避をすると御約束をいたします』
無理をしないと私が御約束をいたしますと、ファルク御兄様は優しい笑みにて御頷きになられまして。
『帰りを待っている。フロリアーヌ』
今の私には帰りを待っていて下されます、大切な家族がいます。
『はい。御兄様』




