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本好きの女魔法使い  作者: クリストファー


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565/571

エピソード565 私が手本としていますナディーネさん

『ケルン家の帝国騎士ライヒス・リッター様は、帝国女騎士ライヒス・リッテリン様とフロリアーヌという妹は居るが男兄弟が居なかったから、五分ごぶの盃を交わして義兄弟の契りを結んだレバークーゼン家の帝国騎士ライヒス・リッター様と異母弟おとうとのアンリの存在が嬉しいみてぇだな』


ケルン家の伯爵グラーフ閣下であらせられます御父様ファーターの城館にて、今宵宿泊します部屋に戻りました私は、希望ナディーネさんの見解に頷いて同意を示しまして。


『はい。ナディーネさん。ファルク御兄様ブルーダーには、豊穣テレーズィア御姉様シュヴェスターと私という妹は居ますけれど、男兄弟がこれまでは居ませんでしたから。五分ごぶの盃を交わされまして義兄弟の契りを結ばれましたジェローム御兄様ブルーダー異母弟おとうとのアンリ卿の存在を、非常に大切になされていられるようです』


ゾーリンゲン家の男爵バローン閣下の末子まっしでもありますナディーネさんは、灰白色アッシュ・グラオの髪の毛を揺らしながら頷かれまして。


『アタシはケルン家の帝国騎士ライヒス・リッター様とは逆で、勝者之民ニコラオス兄貴を長男とする三兄弟が上に居る家庭環境で生まれ育ったからな。男爵バローンの親父からゾーリンゲン家への出入りを許されている平民身分の御用商人のトホターでもある同い年のハンナが、姉妹みたいなものだったな』


ナディーネさんにとってハンナさんは、大切な幼馴染みにして想い人でもありますが、姉妹に近い関係でもあるという複雑な人間関係にあります。


『ナディーネさんは兄君あにきみと一緒に、アンリ卿と共にレバークーゼン家とゾーリンゲン家が共同で行われた害獣駆除の為の狩猟ヤークトを、帝都魔法学園に入学前から行われていられたそうですね?』


ゾーリンゲン家の男爵バローン閣下の御息女であらせられますナディーネさんの意見を参考にしまして、ケルン家に仕える使用人ハオス・ディーナーの侍女に手伝ってもらいながら、寝間着に召し替えています私に対しまして。先に寝間着に着替え終えられましたナディーネさんは、意志ある魔道具でもあります腕組プレーツェルを外しながら頷かれまして。


『ああ、その通りだ。ニコラオス兄貴や他の兄貴の監視下で、アンリやハンナと一緒に狩猟ヤークトをしていた。まあ、お子様のハンナは馬に乗りながら付いて来るのが精一杯だったから、ニコラオス兄貴やレバークーゼン家の帝国騎士ライヒス・リッター様による狩猟ヤークトを、アタシとアンリが手伝う感じだったな』


ケルン家の伯爵グラーフ閣下であらせられます御父様ファータートホターとなる以前は、地方部出身の平民身分の村娘でした私も、帝都魔法学園での乗馬の講義は苦手ですから。平民身分の御用商人を父親とされますハンナさんが、レバークーゼン家のジェローム御兄様ブルーダーとアンリ卿の異母兄弟と、ゾーリンゲン家のニコラオス少佐とナディーネさんの兄妹けいまいに付いて行くのが精一杯だった気持ちは良く解ります。


『ありがとうございました。退室して良いですよ』


夜会服から寝間着への召し替えを手伝ってくれました侍女に、帝国ターレルの銀貨を心付けとして渡して退室して良いと告げますと、彼女は恭しく深々と御辞儀を行いまして。


『はい。有難う御座います御嬢様。失礼をいたします』


ケルン家に仕えています使用人ハオス・ディーナーの侍女が退室する様子を、ナディーネさんは寝台のはしに腰掛けながら、藍色ドゥンケル・ブラオの瞳による視線にて眺められましてから。


『フロリアーヌは本当に呑み込み速いな。どう見ても生まれ付いての止事無やんごとない身分であらせられる貴族諸侯の皆様方の家門で生まれ育った令嬢フロイラインにしか思えねぇな』


私も意志ある魔道具でもあります髪飾ハール・シュムックりと、ヴュルテンベルク家の城伯ブルク・グラーフ閣下から頂戴ちょうだいをしました、ミスリルズィルバー製の魔道具でもあります耳飾オーアリングりの夜之祝福フェスト・アーベントを外しますと。


『ナディーネさんという手本となる令嬢フロイラインが身近に居て下されるからです。帝都魔法学園での乗馬の講義の際には、アンリ卿とナディーネさんが背筋を伸ばされた美しい騎乗姿勢にて馬に乗られるのを真似しようとしてはいるのですが、中々に上手くはいかないでいます』


地方部出身の平民身分の村娘でした私による忌憚きたんの無い感想を聞かれましたナディーネさんは、寝台に横たわられながら。


『ハンナも同じような事を言っていたな。まあ、乗馬は慣れだからな。その内にハンナとフロリアーヌも、アタシやアンリみたいな騎乗姿勢での乗馬を行えるようになるだろう』


帝都憲兵隊の副総監という要職に就かれていられます、ケルン家の伯爵グラーフ閣下であらせられます御父様ファータートホターとして恥ずかしくない令嬢フロイラインになる義務が私にはあります。


『はい。ありがとうございます。ナディーネさん』

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