表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本好きの女魔法使い  作者: クリストファー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/552

エピソード56 色眼鏡では見ない平民身分

『パカラッパカラッパカラッ』『パンッパンッパンッ』


『皆さん背筋を伸ばすのを忘れずに、乗馬時の騎乗姿の美しさは、背筋を伸ばして正面を向いた姿勢によります』


『…帝都魔法学園の講義で一番苦手なのは、乗馬の時間かも?』


『同感ですハンナさん。故郷では農作業に欠かせない荷馬車の荷台に乗る事はありましたけれど、平民身分の村娘に過ぎなかった私は、馬に騎乗する機会はありませんでした』


魔法薬ツァオバー・トランクに関する講義の次に、更衣室にて乗馬服に着替えてから、帝都魔法学園で飼育している馬に騎乗して乗馬の講義を受講していますけれど。平民身分の私とハンナさんの二人からしますと、入学前には経験して来なかった内容ですので、かなりの苦行となっています。


『パカラッパカラッパカラッ』『パンッパンッパンッ』


フロリアーヌ女史とハンナ女史。姿勢が前のめりになっていますよ』


『はい。申し訳ありません』


男爵バローン閣下の御息女であらせられる令嬢フロイライン希望ナディーネさんや、子爵ヴァイカウント閣下の御令息であらせられるアンリ卿などは、乗馬の講義を担当されています女教授による手拍子に合わせて、背筋を伸ばされた美しい姿勢にて騎乗されていますが。平民身分の生まれの私とハンナさんには難しいです…。


{我が主にも苦手とされる分野があるのですな?}


心底から不思議そうに言わないでもらえますか髪飾ハール・シュムックり。私は物質界とは異なる次元ディメンズィオーンの領域を支配ベヘルシュングする、精霊王や魔神王ディーモン・ロードでは無いのですから。


{火の精霊界を支配ベヘルシュングする精霊王の一柱でもある焰蛇ヤマタノオロチが、物質界にて馬に騎乗する姿は確かに想像が出来ませんな。我が主よ♪}


『ナディーネの後ろ姿は綺麗だよね♪』


髪飾ハール・シュムックりと念話ねんわをしていて気が付きませんでしたが、ハンナさんが幼馴染みでもあるナディーネさんの後ろ姿を、薄茶色ヘル・ブラオンの瞳で追われていましたので。


『はい。ハンナさんの仰られる通りですね。幼い頃から帝国の貴族諸侯であらせられる男爵バローン閣下の御息女でもある令嬢フロイラインとして、努力を積み重ねて来られて身に付けられた、美しい乗馬の姿勢だと尊敬をします』


私の返答を聞かれたハンナさんは、嬉しそうに満面の笑みを浮かべられまして。


『フロリアーヌは私と同じ平民身分だけれど、男爵バローン閣下の御息女ならこれくらい出来て当たり前だという色眼鏡で、ナディーネの事を見ないから嬉しいな♪』


ナディーネさんの幼馴染みとして生きて来られたハンナさんですから、平民身分や奴隷身分による、嫉妬に満ちた陰口も聞いて来られたのだと思われます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ