エピソード553 ナディーネさんの悩み
『真実さんのご父君が審査委員長を務められていられました品評会の会場にて、カール卿がアンリ卿に私以外の帝都魔法学園の学友は授賞式に参加されないのかと尋ねられました。希望さん』
学生寮の女子寮にありますヴェレーナさんの部屋にて、私の話を聞かれましたナディーネさんは、勉強机前の椅子に腰掛けながら頷かれまして。
『アンリからは誘われたけれどな。アタシは鈍感な女だが、相思相愛の関係な男女のカール卿と花と一緒に、レバークーゼン家の子爵閣下が審査員をされている品評会の授賞式に誘われたら、流石にアンリの好意には気が付くからな』
{腕輪の主は今まで、レバークーゼン家の子爵閣下の庶子でもありますアンリ卿による好意に気が付かれていなかったようですな?。我が主}
『意志ある魔道具でもあります髪飾りは不思議に感じていますけれど、ナディーネさんにとっては害獣駆除の為の狩猟を帝都魔法学園に入学される以前から共に行われていましたアンリ卿は、幼馴染みに近い感覚だったのでしょうか?』
私の疑問に対してナディーネさんは、部屋の天井を藍色の瞳にて見上げられまして。
『そうだな…。アタシにとっては大切な幼馴染みといえば恵だが、異性のアンリもそれに近い関係だな。親父が男爵として治めるゾーリンゲン家の領地と、子爵閣下が御治めになられているレバークーゼン家は領界を接しているから、幼い頃から女魔法使いのアタシと魔法使いのアンリは、馬で遠乗りをしたり狩猟をして来た関係だからな』
{普通でしたら恋人関係になっていてもおかしくはありませんな?。我が主}
ナディーネさんには大切な幼馴染みにして、想い人のハンナさんが居ますから。髪飾り。
『まあ、アンリは高潔な貴公子だからな。アタシに誘いを断られても根に持つような男では無ぇのは認めている』
ナディーネさんはここで寝台の上に並んで腰掛けています、私とヴェレーナさんは藍色の瞳にて御覧になられましてから。
『アンリとハンナさえ納得してくれるのならアタシとしては、フロリアーヌとカール卿とヴェレーナのような関係を築ければ最高なんだが。アタシはまだハンナにも気持ちを伝えて無ぇからな…』
{腕輪の主も悩まれていられますな、我が主}
私の場合は異性の殿方で最も愛するカール卿と、同性の女性で最も愛するヴェレーナさんと、同時に愛し合えるという非常に恵まれた環境にありますけれど。ナディーネさんはアンリ卿とハンナさんの同意を得なければいけませんからね。髪飾り。




