エピソード549 嬉しく感じますヴェレーナさんの気持ち
『チャプンッ。シャアアアッ』
『久し振りに御父様に会いに行っていましたわ。花さん♪』
『飲食店に来られなかったのは、品評会の審査委員長を務められていられますご父君に会いに行かれていたからなのですね。真実さん』
カール卿を幼年学校の正門前にて御見送りをさせて頂きましてから、公衆浴場に湯浴みに来ますと、銀白色の髪の毛と緑青色の瞳をされていますヴェレーナさんも来られていました。
チラッ、チララッ。
「美しい金髪と瑠璃之青の瞳をされていられますフロリアーヌさんの御様子を、湯煙の向こうから窺われている人達が今宵も居ますわね♪」
楽し気に小声にて話されたヴェレーナさんに対して、私も声を潜めながら。
「私だけで無く、美しい銀白色の髪の毛と緑青色の瞳をされていられますヴェレーナさんの様子も窺われていられるようです」
最近はケルン家の伯爵閣下であらせられます御父様に代表されます、止事無い身分であらせられます貴族諸侯の皆様方と交流させて頂く機会が増えましたので、平民身分の皆さんが主に利用されます公衆浴場では、私やヴェレーナさんの容姿は物珍しいと感じられるのを失念していました。
『御父様に会いに行きました理由は、品評会の審査委員長として受賞なされた作品を御自身の画廊に展示なされる際に、フロリアーヌさんとカール卿を描かれました作品を灰色さんから購入されて、第三者の手に渡らないようにして欲しいと伝える為でしたわ』
成る程
『私が描かれている絵が第三者の手に渡るのは、ヴェレーナさんとしては不満なのですね』
私の見解に対してヴェレーナさんは、笑顔にて頷かれまして。
『はい。その通りですわね、フロリアーヌさん♪』
『ヴェレーナさんの気持ちは私も嬉しく思います♪』
同性の女性の中で最も私が愛するヴェレーナさんが、私とカール卿が描かれた作品を第三者の手に渡らないように手を打たれたのは一種の独占欲からですけれど、そうしたヴェレーナさんの気持ちを私は嬉しく感じます♪。




