エピソード536 自分自身の身に降り掛かった危険に対しては無頓着な点がある
『私の甥である帝国騎士殿を襲撃した、フランドル伯国から来た不逞の輩である三人は、ツェーリンゲン家の城館の地下牢に収監しているのだな?。城伯殿』
『はい。伯爵閣下。帝国騎士殿が使役なされていられます上位魔神の鏡像魔神が、配下の下位魔神と共に、厳重な監視下に置いています』
財務省にて帝都と帝国自由都市リューベックの連絡役の調整官を務められていられます、ヴュルテンベルク家の城伯閣下が貴族街にありますケルン家の上屋敷を御訪問なされましたので。豊穣御姉様と私の姉妹は御挨拶を申し上げましてから退室しようとしましたが、城伯閣下が私達姉妹にも出来れば話を聞いて欲しいと仰られましたので、ケルン家の伯爵閣下であらせられます御父様が御許しになられました。
『フランドル伯国の酒場にてくだを巻いていました、帝国内戦に敗れて逃亡した敗北者を親とする不逞の輩の三人に対しまして』
ここで城伯閣下は、私の方を御覧になられましてから。
『帝都近郊にある館にて、魔法使いの研究者が個人的に研究と開発をしておりました、根元魔法による攻撃を無効化します、召喚魔法を応用した遠隔操作可能なゴーレムに関する知識と技術を入手しようとしました、フランドル伯国の諜報員が御息女であらせられます令嬢花女史に対して用いました吹矢に塗られていたのと同じ、根元魔法の傀儡師と同様の効果を与える魔法薬を渡されまして、偽造された商人の身分と旅費も提供されたと自供いたしました。伯爵閣下』
御父様の甥であらせられます帝国騎士様を襲撃した三人は、知っている情報は全て自供させられたようです。
『襲撃された甥はどうしてる?。城伯殿』
御父様は、御自身の甥であらせられます帝国騎士様に、怪我がないかと案じて質問されたのだと思われますが。
『帝国騎士殿は他にもフランドル伯国の標的となる恐れのある関係者に対して、注意喚起を行われていられます。伯爵閣下』
城伯閣下による御返答を聞かれました御父様は、苦笑を御浮かべになられますと。
『伯父としては甥にも少しは自分自身の身を案じて欲しいのだが。生来恋愛感情が欠落している点も含めて、帝国騎士殿の人格だから已む無いな。城伯殿』
御父様の御言葉に対しまして、城伯閣下も苦笑を御浮かべになられまして。
『はい。伯爵閣下。帝国騎士殿ご自身は今回のフランドル伯国が背後にて糸を引く襲撃に関しましても、個人的には一切お怒りにはなられてはいません』
城伯閣下による御話を聞かれました御父様は、娘である私に対しまして、慈愛を込められた瑠璃之青の瞳による視線を向けられますと。
『私の大切な家族は逸材揃いだが、自分自身の身に降り掛かった危険に対しては無頓着な点がある』
純粋御母様とテレーズィア御姉様も、何故だか私の方を御覧になられながら御頷きになられていました?。




