エピソード508 今の内に楽しんでおきます
『御休みなさい。花女史♪』
『はい。御休みなさい。カール卿♪』
夜の散策公園での時間を、カール卿と私は男女二人きりにて過ごしましてから、幼年学校の正門の中に入られたカール卿の御姿が見えなくなるまで御見送りをさせて頂きました。
{根元魔法の帰還にて、帝都魔法学園の学生寮まで瞬間移動をされて帰られますかな?。我が主}
いえ、今宵は非常に良い気分ですから、歩いて帰る事にします。髪飾り。
幼年学校の正門前から離れました私は、魔道具の街灯の明かりが灯されています、夜の帝都の街並みを眺めながら歩いて移動をしながら。
ケルン家の伯爵閣下であらせられます御父様の娘として、止事無いであらせられる貴族諸侯の皆様方の社交界に正式に御披露目をしましたら、こうして夜の帝都を歩いて移動する事が出来なくなるかも知れませんから、今の内に楽しんでおきます。髪飾り。
{確かにその可能性はありますな。御父君であらせられます伯爵閣下の御領地内にて、腕輪の主のように馬で遠乗りされたり狩猟を行う事は出来ましても、ケルン家の令嬢としましては、夜の帝都の独り歩きは避ける必要が生じるかも知れませんな。我が主}
「おっ、見ろよ。金髪碧眼の凄い美少女が一人で歩いているぜ♪」
「着ている制服を見ろ。帝都魔法学園の女魔法使いだ。下手に声を掛けたら根元魔法で吹き飛ばされるぞ」
やはり帝都魔法学園の制服は便利だと感じます。
{帝都で暮らす帝国之住民の大半は、天から根元魔法の素質を授かりし選良でもあります女魔法使いの怖さを理解しておりますからな。我が主♪}




