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本好きの女魔法使い  作者: クリストファー


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503/560

エピソード503 ファルク御兄様から見ます御父様と子爵閣下

フロリアーヌが脱走兵の呪術師ベシュヴェーラーと対峙した時に、騎士リッター殿はいとも容易たやすく相手を氷漬けにして捕縛ほばくしたのだったな?』


『はい。御兄様ブルーダー。仰られる通りです』


帝都の貴族街にありますケルン家の上屋敷かみやしき内にて、ファルク御兄様ブルーダーの部屋に、豊穣テレーズィア御姉様シュヴェスターと共に訪れ話をさせて頂いております。


騎士リッター殿は御父様ファーターがどこで拾われた呪術師ベシュヴェーラーかは解りませんけれど、北方半島王国デーネマルクの文字が読めた事で、大体の生まれは見当が付きましたわね。御兄様ブルーダー♪』


笑顔にて御話になられましたテレーズィア御姉様シュヴェスターの御言葉に対しまして、ファルク御兄様ブルーダーは御頷きになられますと。


『テレーズィアの言う通り、北方半島王国デーネマルク出身の呪術師ベシュヴェーラーなのだろうな。父上の腹心の騎士リッター殿は』


いずれはケルン家の家督と御領地を継承なされますファルク御兄様ブルーダーは、伯爵グラーフ閣下であらせられます御父様ファーターから、腹心の騎士リッター殿の出自を知らされない事に少し御不満なようです。


『帝国の君主であらせられる皇帝陛下から、爵位を叙爵じょしゃくされて御領地と領民を御治めになられている貴族諸侯の父上には、陪臣ばいしんの家臣を召し抱える権利があるから、優秀な呪術師ベシュヴェーラーを腹心の騎士リッター殿として重用じゅうようされる事自体は、何一つ問題は無いのだが』


ケルン家の跡継ぎとしてファルク御兄様ブルーダーは、御父様ファーターから腹心の騎士リッター殿に関する情報を教えられないのは、信頼されていないのではないかと感じていられるようです。


『まあ、ジェロームと比べれば私は遙かに父上に恵まれている。レバークーゼン家の子爵ヴァイカウント閣下は、御領地を御視察なされる際に美しい女性を見付けると城館に連れて行かれようとされるから。ジェロームと御母堂であらせられる子爵ヴァイカウント夫人様は、醜女しこめしか子爵ヴァイカウント閣下の視界に入らないようにされていられるそうだ』


ジェローム御兄様ブルーダーとアンリ卿の御父君であらせられますレバークーゼン家の子爵ヴァイカウント閣下は、本当に女好きな御方のようです。

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