エピソード502 御父様と腹心の騎士様
「パラッ」
『間違い御座いません伯爵閣下。北方半島王国にて出版されています死霊術入門です』
『解った。騎士』
素知らぬ顔にて、北方半島王国の文字で死霊術入門との題名が書かれています本を購入しますと、アンリ卿と希望さんに、真実さんとザスキア女史と恵さんとルネ卿への事情説明を御願いしまして。私は帝都魔法学園の正門に一度入りましてから、根元魔法の姿隠之魔法を発動して不可視となりましてから、飛翔も発動して空を飛びまして、帝都の貴族街にありますケルン家の上屋敷まで文字通り飛んで来ました。
『最善の行動だった。父親として誇りに思う花』
『有難う御座います。御父様』
幸い上屋敷には、帝都憲兵隊の本部での本日の御勤めを終えられました、ケルン家の伯爵閣下であらせられます御父様が御帰宅なされていられまして。娘であります私の説明を聞かれますと、腹心の騎士様に本を読ませて、死霊術入門であると確認をされました。
『父上の腹心の騎士殿は、北方半島王国の文字が読めるのですね』
ケルン家の跡継ぎであらせられます隼御兄様の御言葉に対しまして、御父様は軽く御頷きになられますと。
『騎士は多芸多才な男なのでな。ファルクよ』
御父様の腹心の騎士様は、ケルン家の譜代の家臣では無く出自が不明な御方ですが、ファルク御兄様にも御父様は素性を教えてはいられないようです。
『シュヴァイツ共和国出身の書店の店主に、帝都憲兵隊の本部までの任意同行を求めよ。異国人だから外交問題にはしたくない、丁重に飽く迄も任意による同行を求めて、財産である荷車式の屋台と商品の本も大切に扱うように』
御父様による御下命に対しまして、騎士様は恭しく深々と御辞儀を行われますと。
『はい。伯爵閣下』
御父様は腹心の騎士様でしたら、非常に怪しいシュヴァイツ共和国出身の店主を、必ず説得して任意同行に同意をさせる事が出来ると、全幅の信頼を寄せていられます。




