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本好きの女魔法使い  作者: クリストファー


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491/592

エピソード491 本当に手際の良い御方です

『レバークーゼン家の子爵ヴァイカウント殿の庇護下ひごかに置かれている、デュッセルドルフ家の上級の騎士シュヴァリエ殿が、貴族諸侯の爵位を求めて策動さくどうをするのは。皇帝陛下を頂点にいただく封建制度を政治体制に採用している帝国にて、領地と領民を治める領主の立場としては当然だが』


バーデン家の女辺境伯マルク・グレーフィンであらせられます、非常に強力な女魔法使マーギエリンいでもあります内務副大臣閣下は、年下の私達に対しまして。


『内務副大臣としては、可能な限り事を荒立てたくはない』


ルネ卿の御父君であらせられますデュッセルドルフ家の上級の騎士シュヴァリエ様は、帝国の慣習にて御領地と領民を御治めになられていられます不安定な立場から脱却だっきゃくをされまして、帝国の君主であらせられます皇帝陛下に封土受領之誓レーンス・アイトいをたてまつりまして、男爵バローンの爵位を叙爵じょしゃくされる事によりまして、止事無やんごとない身分であらせられます貴族諸侯の皆様方の一員となるのを熱望ねつぼうされていられるようですが。内務副大臣閣下は、ノイス家の上級の騎士シュヴァリエ様が引き起こされた問題を、穏便おんびんに解決されたい御意向のようです。


『帝国には自力救済フェーデの慣習は確かにあるが、武力衝突を可能な限り避けるのも内務省の仕事の一つなのでな。この方針で構わぬかな?。レバークーゼン家の少尉』


内務副大臣閣下による御下問ごかもんに対しまして、ファルク御兄様ブルーダーとは義兄弟のちぎりを結ばれていられますジェローム御兄様ブルーダーは、完璧な所作にて恭しく深々と御辞儀を行われまして。


『はい。内務副大臣閣下。異存は御座いません』


『デュッセルドルフ家の上級の騎士シュヴァリエ殿の子息も構わぬかな?』


内務副大臣閣下の御言葉に対しまして、御父君であらせられますデュッセルドルフ家の上級の騎士シュヴァリエ様の行動に否定的な反応を示されていましたルネ卿は、わずかに安堵あんどを表情に見せられながら、恭しく深々と御辞儀を行われまして。


『はい。内務副大臣閣下』


ジェローム御兄様ブルーダーとルネ卿に異存は無いと確認なされました内務副大臣閣下は、ファルク御兄様ブルーダーの方を向かれまして。


『総隊長として、衛兵隊を率いてノイス家の上級の騎士シュヴァリエ殿が治める領地に向かうが。帝都の貴族街にあるケルン家の上屋敷かみやしきの転移門を使わせてもらい、北上したいと考えている』


成る程。帝都から徒歩でノイス家の上級の騎士シュヴァリエ様が御治めになられていられます御領地に向かわれるのでは無く、貴族街にありますケルン家の上屋敷かみやしき内の魔道具の転移門を使えば、大幅な時間の短縮が可能となります。


『はい。内務副大臣閣下。伯爵グラーフ閣下であらせられます父上からは、内務省の公務執行にはケルン家として協力を惜しまないとの御言葉を御預かりいたしております』


ファルク御兄様ブルーダーによる御返答を聞かれました内務副大臣閣下は、破顔はがんなされまして。


『話が早くて助かる。実は既に行動計画は立案済みでな♪。ノイス家の上級の騎士シュヴァリエ殿にも、帝都と帝国自由都市リューベックを繋ぐ電信網の整備に協力するのなら、前回の行動に対しては罰金の支払いで済ませると内々に通知してある』


内務副大臣閣下は、本当に手際の良い御方です。

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