エピソード4 女魔法使い同士による会話
『私の故郷では貨幣経済自体があまり普及していませんでしたので、他者の懐を狙うスリはいませんでしたから。真実さんに帝都では、浮浪児等によるスリに注意をするように教えて頂き、本当に助かりました』
公衆浴場での湯浴みを終えましてから、帝都魔法学園で共に根元魔法を学んでいる女魔法使いな女子学生でもあるヴェレーナさんと共に、夜の帝都の街路を並んで歩いて移動していますが。魔道具の街灯の明かりに照らされている、銀白色の髪の毛をされているヴェレーナさんは、楽し気な表情を浮かべられますと、緑青色の瞳による視線を私に向けまして。
『帝都で生まれ育った私からしますと、半ば以上自給自足な生活を営まれていられた、地方部出身の花さんのお話しは、同じ帝国にも異なる社会があると知れて非常に有意義ですわ♪』
ヴェレーナさんは帝都で商売をされている免状貴族身分な豪商の御息女ですが。地方部出身の平民身分の私にも、分け隔て無く接して下されています。
『フロリアーヌさんは、根元魔法の眩惑と防御魔法を、常時発動されていられますわね?』
魔力感知をされたヴェレーナさんによる確認に対して、私は歩きながら金髪を揺らして頷きまして。
『はい。ヴェレーナさん。故郷の村で暮らしていた頃は、虫に刺されたり蛇に噛まれても針や牙が肌を貫通しないように、防御魔法を常時発動していましたが。帝都魔法学園で寄宿生活を送るようになりましてからは、スリ等に狙われた際に、私の身体に触れられないように、眩惑も合わせて常時発動しています』
防御魔法と眩惑は、本来は軍場での使用を想定して開発された根元魔法になります。
『剣や弓で攻撃されましても、眩惑を発動していれば正確な狙いを付けるのは不可能ですし。万ヶ一偶然攻撃が命中しましても、防御魔法を発動していれば魔力による鎧を身に纏っているも同じですから。天から根元魔法の素質を授からなかった一般人には、不意打ちでフロリアーヌさんを傷付ける事は出来ませんわね♪』
楽し気に笑顔で話された、帝都魔法学園で共に根元魔法を学んでいる女魔法使いでもあるヴェレーナさんの話しに、頷いて同意を示しまして。
『はい。ヴェレーナさんの仰られる通りです。一般人には私達のような女魔法使いが、眩惑と防御魔法を常時発動している事さえ認識する事が出来ませんから、スリからすれば狙いを外した理由さえ解りません』




