エピソード39 潜入する際には役立つ髪型
『御案内いたします』
『お願いしますわね♪』
競売会の会場に到着しましたので、馬車を降りる前に私達三人全員で仮面を被りましてから。案内役の係員の方との応対は、商家で生まれ育たれた真実さんにお任せしています。
「…今回出品される品の中では」
「面白い魔道具があれば…」
案内役の係員の方に先導されまして、ヴェレーナさん希望さん私の順番で会場内を移動していますが。ナディーネさんは平民身分の私とは異なり長身ですので、背筋を伸ばされた美しい姿勢の彼女の後に続いています。
「…あの御三方は、どちらの貴族諸侯であらせられる皆様方の家門の令嬢かしら?」
「金髪と銀白色の髪の毛と灰白色の髪の毛ですから、止事無い身分であらせられる令嬢かも知れません…」
移動中にも囁き声が聞こえて来ますが、私達三人を選ばれた准将閣下の人選は正しかったようです。
「赤茶色の髪の毛を、短いツインテールの髪型にしている恵を連れて来なかった理由が解るだろ?」
先を行かれるナディーネさんが、直ぐ後ろの私にだけ聞こえる小声で話されましたから。
「はい。正解でした」
私も帝都魔法学園に入学した時点では、活動しやすいように金髪を短髪にしていましたが、ヴェレーナさんから勿体ないと繰り返し説得されて伸ばして長髪にしましたけれど。周囲に違和感を与えずに潜入する際には、確かに長髪の方が役立ちます。




