エピソード35 検問所での遣り取り
『同伴なされるのは、御学友のお二人ですね?。令嬢』
『ああ。帝都魔法学園で根元魔法を学んでいる、同い年の女子学生二人だ』
封建制度を政治体制に採用している帝国の中枢でもあるのが帝都ですので、身分や立場により居住区は分けられていますから。希望さんの御爺様と御会いする為に、男爵家の上屋敷のある貴族街に入る為には、検問所での手続きが必要とされます。
『帝都魔法学園の学生証を見せて頂けますか?』
『はい』『はい』
帝都にて手広く商売をされている、豪商でもある免状貴族身分に生まれた真実さんと。地方部出身で平民身分の私とでは、身分も立場も異なりますが。貴族街に立ち入る際に検問所で行う手続きは同じです。
『免状貴族身分と平民身分なのですか?』
銀白色の髪の毛と緑青色の瞳をされているヴェレーナさんと、金髪と瑠璃之青の瞳をしている私の学生証を確認された検問所の職員による疑問に対して。男爵家の令嬢であらせられる、灰白色の髪の毛と、藍色の瞳をされているナディーネさんが、気風の良い笑顔を見せられまして。
『ヴェレーナと花の二人は、男爵家に生まれたアタシよりも、よっぽど貴族諸侯であらせられる皆様方の家門に生まれた、令嬢や淑女に見えるからな♪』
検問所の職員は、ナディーネさんの言葉に苦笑を浮かべられまして。
『決してそのようなつもりではありませんでした令嬢。ただ、予め通行許可が降りている馬車を使用しない方々に対しては、誰であろうとも素性を確認するようにとの通達がありましたので。失礼をしました』
帝都においては貴族諸侯であらせられる皆様方は、移動には馬車を用いられますので。家紋の入った馬車が貴族街を出入りする際には、御者の方が通行許可証を検問所で見せるだけで通過する事が出来ます。
『お勤めご苦労さん。もう通ってもいいか?』
『はい。お通り下さい。令嬢』
やはり生まれも育ちも貴族諸侯であらせられる男爵家のナディーネさんが居られますと、検問所での手続きが円滑に運びます。




