エピソード165 帝国における精霊魔法の使い手に対する印象
『帝国の国内には、精霊魔法を扱える呪術師と女呪術師が暮らす、隠れ里があるって噂を以前に聞いた事があるな』
学生食堂での朝餉の席にて、宮城にて宮仕えをなされていられます男爵閣下の御息女であらせられます、令嬢な希望さんによる言葉に。レバークーゼン家の子爵閣下の御令息様であらせられるアンリ卿が、同意を示されまして。
『止事無い身分であらせられます貴族諸侯の家門の御当主様の中には、隠れ里を治める呪術師の長老と、秘密の連絡手段を持つ御方もいられると、社交界では以前から囁かれています。令嬢ナディーネ女史』
ふむ?。
『私達のような、天から根元魔法の素質を授かりし選良である、魔法使いと女魔法使いでは難しい役割を、隠れ里を支配する長老経由で、精霊魔法を扱える呪術師や女呪術師に依頼するという事でしょうか?』
私の疑問に対して、藍色の瞳と灰白色の髪の毛をれているナディーネさんと、黒髪と褐色の肌色をされていますアンリ卿は、少しの間考え込まれましてから。
『一応は、花の言う通りだな』
『役割というよりは、表沙汰にはしたくは無い汚れ仕事を依頼する事が多いらしいと、飽く迄も社交界における噂の範囲で囁かれています。フロリアーヌ女史』
成る程。臨時雇いの暗殺者などですか。
{止事無い身分であらせられます貴族諸侯の御当主様からしますと、家臣団の魔法使いや女魔法使いを使うよりも、失敗した際に関与を否定する事が出来る、隠れ里にて暮らす呪術師と女呪術師は、使い勝手の良い便利な道具となっているようですな。我が主}
『根元魔法が盛んな帝国においては、様々な分野で私達のような魔法使いと女魔法使いは活躍をして、社会に貢献していますけれど。呪術師や女呪術師は、暗殺者のような後ろ暗い汚れ仕事に手を染めているとの印象を持たれていますわね。フロリアーヌさん♪』
銀白色の髪の毛と緑青色の瞳をされていられます真実さんによる説明に対して、私は一年以上伸ばしている、髪飾りを着けている金髪を揺らしながら頷きまして。
『帝都の貧民窟に、奴隷市場から逃亡した女呪術師が逃げ込んだかも知れないと、ヴェレーナさんが推測をされたのは。精霊魔法を扱える呪術師や女呪術師は、帝国では以前から後ろ暗い汚れ仕事に手を染めて、貧民窟で暮らしている人達も居るからですね』
私の見解に対して、ヴェレーナさんは満面の笑みを見せられまして。
『御名答ですわ。フロリアーヌさん♪』
{貧民窟では精霊魔法を扱える呪術師や女呪術師が、顔役として縄張りを仕切っている可能性がありますな。我が主}
私のような天から根元魔法の素質を授かりし女魔法使いは、単身で乗り込むのは避けるべき危険な場所であるとの認識を強めました。髪飾り。