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エピソード161 有意義な時間を共に過ごす事が出来る御二方

『本日も非常に楽しい時間を過ごす事が出来ました。フロリアーヌ女史♪』


『私の方こそ有意義な時間を過ごす事が出来ました。カール卿』


飲食店ガスト・シュテットで共に過ごしたカール卿は、お店を出ますと満面の笑みを見せられまして。


『またお会いする機会を楽しみにさせて頂きます。フロリアーヌ女史♪』


{ツヴィングリ男爵バローン閣下の御嫡男様であらせられますカール卿は、我が主の事を非常に御気に召されたようですな♪}


止事無やんごとない身分であらせられます貴族諸侯の男爵バローン閣下として、御領地と領民を御治めになられていられます御父君の跡をいずれは継がれますカール卿の立場からしますと。帝都の幼年学校カデッテン・アンシュタルトで寄宿生活を送る間に遊ぶ相手としては、地方部出身の平民身分の村娘である私は、丁度良いと御考えになられるのは、妥当な判断だと思われます。髪飾ハール・シュムックり。


『はい。カール卿。私もまた御会いするのが非常に楽しみです』


止事無やんごとない身分であらせられます御令息様や令嬢フロイラインも学ばれていられます、帝都魔法学園にて根元魔法を学ぶ女子学生である私なら。帝都にて寄宿生活を送る間だけの遊ぶ相手だと割り切り、本気にはならないだろうという安心感が、カール卿にはあるのだと推量をされます。


『姉さんも元気で』


兵士ギュンターもね』


ザスキア女史とギュンター卿は、女魔法使マーギエリンいの姉と一般人の弟という姉弟関係ですが、非常に仲が良いと感じます。


『それでは失礼をします。フロリアーヌ女史にザスキア女史♪』


『はい。カール卿。ギュンター卿も御気を付けて』


『ありがとうございますフロリアーヌ女史。それでは姉さん』


『気を付けてね。ギュンター』


カール卿とギュンター卿が、寄宿生活を送られていられます幼年学校カデッテン・アンシュタルトに向かい帰る後ろ姿を、私とザスキア女史は姿が見えなくなるまで見送りましてから。


『根元魔法の帰還ハイム・ケーアで、帝都魔法学園の学生寮シュトゥデンテン・ヴォーンハイムの女子寮に帰りますか?。ザスキア女史』


私の問いに対してザスキア女史は、深々と御辞儀を行いまして。


女魔法使マーギエリンいな姉の私とは異なり、魔法使マーギアーいの父から血統により根元魔法の素質を受け継がなかった弟に対する御気遣いに、心底よりの感謝を申し上げます。フロリアーヌ女史」


カール卿とギュンター卿が良き学友なのは、同性で同い年という関係に加えまして、魔法使マーギアーいである御父君から血統により根元魔法の素質を受け継がなかった一般人という境遇も共有されているからなのは、ザスキア女史も良く理解されていられます。


『御気になさらずにザスキア女史。カール卿とギュンター卿の御二方からは学ぶべき点が数多くあり、共に過ごす時間を有意義に感じているのは偽らざる本心ですから』


一歳年下の十三歳の異性というだけで無く、幼年学校カデッテン・アンシュタルトにて寄宿生活を送られていられます一般人の男子学生による視点は、帝都魔法学園で根元魔法を学ぶ女魔法使マーギエリンいの私からしますと、新鮮に感じて知的好奇心を刺激されます。

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