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エピソード158 二組の円満な家庭

『昨日の夜は父上は、外務省から帰っていたんだ。姉さん』


『十日振りの帰宅だったそうだから。運が良かったわ。兵士ギュンター


翌日。ザスキア女史と共に飲食店ガスト・シュテットにて、幼年学校カデッテン・アンシュタルトで学ばれているカール卿とギュンター卿と御会いして話をしていますが。


{ザスキア女史は弟のギュンター卿とは普通に話されますから、外務省にて勤務なされていられます、御父君であらせられます帝国騎士ライヒス・リッター様とも、家庭内ではトホターとして気さくに話をされていられるのかも知れませんな?。我が主}


ザスキア女史の御父君であらせられます帝国騎士ライヒス・リッター様は、御息女のザスキア女史と同様に天から根元魔法の素質を授かりし選良ディ・エリーテである魔法使マーギアーいだそうですから。女魔法使マーギエリンいとして帝都魔法学園にて根元魔法を学ばれていられますザスキア女史の事は、気に掛けていられる可能性はありますね。髪飾ハール・シュムックり。


『御待たせしました。カール卿♪』


『ありがとうございます♪』


ツヴィングリ男爵バローン閣下の御嫡男様であらせられますカール卿は、飲食店ガスト・シュテットで働く平民身分の給仕の女性とは以前から面識があるそうですので。笑顔で飲物と軽食を運んで来られた女性と、楽しそうに話をされていられます。


『カール卿はこちらの飲食店ガスト・シュテットの事を、御父君であらせられます男爵バローン閣下への御手紙にも書かれたそうですね?』


飲食店ガスト・シュテットの四人掛けの席で、私の隣に腰掛けていられます黒髪シュヴァルツのカール卿は、笑みを見せながら私に対して御頷きになられまして。


『はい。フロリアーヌ女史。父上と母上からは、手紙を欠かさないように申し付けられていますので♪』


{ツヴィングリ男爵バローン家の皆様方は、円満な家庭のようですな。我が主}


ツヴィングリ男爵バローン閣下は、異国のシュヴァイツ共和国のゾロトゥルン州から、天から授かりし根元魔法の素質を頼りに単身にて帝国に移住されまして、一代にて男爵バローンの爵位を皇帝陛下から叙爵じょしゃくされました、立志伝中の魔法使マーギアーいですけれど。御自身から根元魔法の素質を血統により受け継がれ無かった、一般人の御嫡男様であらせられますカール卿に対しても。家長でもある良き御父君として、円満な家庭を築かれていられるようですね。髪飾ハール・シュムックり。

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