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エピソード128 教育方針の違い

『御待たせして申し訳ありません。カール卿に兵士ギュンター卿』


『お気になさらずに。フロリアーヌ女史♪』


真実ヴェレーナさんに言われて伸ばしている私の金髪ブロンデス・ハールは、湯浴みを済ませました後に乾かしてから髪型を整えるのに、毎日時間が掛かるのが難点です。


『私やギュンターは、普段は寄宿生活を送る幼年学校カデッテン・アンシュタルトの敷地内にあります大浴場にて湯浴みを行いますから。帝都で暮らす帝国之住民ライヒス・ビュルガーの男性達と、裸の付き合いをしながら話しをするのは非常に有意義であると楽しく感じました。フロリアーヌ女史♪』


異国出身でありながら、一代にて帝国の君主であらせられます皇帝陛下から、男爵バローンの爵位を叙爵じょしゃくあそばれましたツヴィングリ男爵バローン閣下の御嫡男様でもあるカール卿は、御父君から本当に厳しくしつけられて成長されたようです。


『カールはどこに行っても直ぐに溶け込むすべに長けているからな。自分もザクセン公国から帝国に移住をされて、皇帝陛下の直臣の臣下の身分であらせられる帝国騎士ライヒス・リッターとなられた父上からは、常に先祖代々の帝国之住民ライヒス・ビュルガーがどのような思考をするか考えるようにと言われて育った』


カール卿の御父君であらせられますツヴィングリ男爵バローン閣下は、シュヴァイツ共和国のゾロトゥルン州の御出身で。ギュンター卿の御父君であらせられます帝国騎士ライヒス・リッター様は、外務省に勤務されていますが。帝国への移住二世という共通点が、御二方が幼年学校カデッテン・アンシュタルトにて共に寄宿生活を送られながら、友情を育まれていられる出発点となられた可能性があります。


{帝国は、君主であらせられます皇帝陛下に忠誠を誓いさえすれば、来る者は拒まずの非常に寛容で開放的な、封建制度を政治体制に採用している国家ですからな。我が主}


母親が奴隷身分でも、アンリ卿のように御父君であらせられますレバークーゼン家の子爵ヴァイカウント閣下に正式に認知をして頂ければ、貴族諸侯であらせられます皆様方の家門の御令息様として、帝都魔法学園にて根元魔法を学べる魔法使マーギアーいの男子学生ともなれますから。帝国は極めて柔軟な国であるのは疑いの余地が無い事実です。髪飾ハール・シュムックり。


『もし宜しければ、この後に私達四人にて、夕餉ゆうげを共にられませんか?。フロリアーヌ女史』


ふむ?。


『ザスキア女史はこの後に何か予定はありますか?』


プルップルップルッ。


私の確認に対してザスキア女史は、首を左右に振られまして。


「だ、大丈夫ですフロリアーヌ女史。例え帝都で一番治安の悪い貧民窟であっても、御供をさせて頂きます」


姉君あねきみであらせられますザスキア女史の反応に、弟のギュンター卿は苦笑を浮かべられまして。


『姉さん。帝都魔法学園の女魔法使マーギエリンいはどうかは知らないけれど、幼年学校カデッテン・アンシュタルトの生徒は、貧民窟への立ち入りは禁止されているよ』


帝都魔法学園の校則には、貧民窟への立ち入りを禁止するとはありませんから。やはり将来の帝国軍の士官となる人材を育成する教育機関である幼年学校カデッテン・アンシュタルトとは、教育方針が大きく異なるようです。

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