エピソード125 子供が受け継ぐ可能性
『幼年学校では、カール卿以外のお友達とも仲良くしているの?。兵士』
『大丈夫だよ。姉さん』
貴族街にあります、御父君であらせられます男爵閣下の上屋敷に向かわれました希望さんと、幼馴染みの恵さんと別れました後に。古物市での買い物を済ませられました、カール卿とギュンター卿と偶然再び会いましたので、話ながら図書館へと歩いて向かっています。
『私にも一歳年上の姉上が居ますので、ギュンターが姉君であらせられますザスキア女史と姉弟で仲良く話す姿を見ますと、故郷で暮らす家族を思い出します♪』
私と並んで歩いていられます、黒髪のカール卿が笑顔で話されましたので。
『姉君であらせられます令嬢は、カール卿の御父君が御治めになられていられます御領地にて、暮らしていられるのですか?』
地方部出身の平民身分の村娘に過ぎない私が、一代にて帝国の君主であらせられます皇帝陛下から、男爵の爵位を叙爵されまして、御領地と領民を御治めになられていられます止事無い身分の貴族諸侯となられました、ツヴィングリ男爵閣下の御嫡男様であるカール卿と、並んで歩きながら話すのは本来でしたら畏れ多いのですが。
『はい。花女史。星姉上は、ヴュルテンベルク家の城伯閣下の跡継ぎであらせられます、帝国騎士様の許嫁ですので、御輿入れの準備をされていられます♪』
{封建制度を政治体制に採用している帝国においては、ヴュルテンベルク家の城伯閣下は、ツヴィングリ男爵閣下よりも爵位が一つ上ですな。我が主}
アンリ卿の御父君であらせられます、レバークーゼン家の子爵閣下と。ヴュルテンベルク家の城伯閣下は、同格の爵位となられます。髪飾り。
『姉上と私の姉弟は、非常に優れた魔法使いであらせられます父上からは、血統により根元魔法の素質は受け継げませんでしたが。魔法使いなヴュルテンベルク家の城伯閣下の跡継ぎであらせられます帝国騎士様は、団体の盟主でもある帝国自由都市リューベックの誇りとされています、叡智学園にて、魔法使いとして根元魔法を学ばれていられます。フロリアーヌ女史♪』
{根元魔法の素質は、必ずしも血統により親から子へと受け継がれる訳ではありませんからな。我が主}
その通りですね。髪飾り。
『退役軍人の祖父が魔法使ですが、家族の中で孫娘の私が唯一血統により根元魔法の素質を受け継ぎました。カール卿』
帝都魔法学園にて、根元魔法を学ぶ女子学生の女魔法使いでもある私が、先祖返りとも呼ばれる隔世遺伝だと解り、カール卿は嬉しそうな笑みを見せられまして。
『姉上と私の姉弟は、魔法使いの父上からは根元魔法の素質を受け継げませんでしたが。子供は御爺様となる父上から、隔世遺伝により根元魔法の素質を受け継ぐ可能性があります。フロリアーヌ女史♪』