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万幾ら重ねて届かずとも。  作者: ナノマシン
第一章 Beginning of World impact
4/22

うるさいやつは無能より質が悪い。

今日もギリギリです、実は投稿するときに文字数が少ないことに気づいたので小細工をしました、

計画性は大事ですよね、一話辺り4000から6000文字くらいを目安に作ってます。

4000って短すぎますかね、そのうち8000くらいに落ち着くかもしれません。

あとお待たせしました、主人公回です。

群青結和さんの容姿の描写は物語の進行上していません、一話に買い物シーン差し込んで説明しとけばよかったと後悔してます、そのうち加筆するかもしれません。


群青ちゃんは身長168くらいで髪はピンクよりの赤です、髪は肩までのセミロングで自衛官としては少し長いかもしれませんがかわいさ重視なので出したくなったら腰までの長髪でも出すと思います、予定はありませんが……。

 好物は飴で甘めのが好みのようです。

第一階層をしらみ潰しに探してからため息をつく、流石にここまで痕跡も何もないと退屈を通り越して不安にもなってくる。

「全然見つかんないけど……」


一階層目にはもういないのかそれとも入った人なんかいないのかもしれない、でもある程度の調査は必要だし下の階層も調べてみるべきだとは思う、少し休憩を挟んでから階段を降りると代わり映えのないコンクリートに囲まれた通路が目の前に広がった、光景は特に第一階層と変わらない、でも道幅が少し広いように見える、足跡がないか確認していると私の目の前に何かポップアップのようなものが表示された。

《経験値の保存が可能なのは一階層分のみです、職業を選択してください。》


そういえば職業の選択をしてなかったと思い出しポップアップに従って職業欄を開くと戦士や狩人に魔法使いといった戦闘向けの職業と職人みたいな生産職も用意されているのがわかった、でもその中で一際目立つのが魔剣士で少し心が惹かれるしとりあえずこれが一番戦闘に向いてると思う。


《Name 群青 結和 加護:アレキサンダーの寵愛

job:魔剣士

Lv1魔法剣を取得、魔力属性を取得

魔法剣:魔法を武器として扱うことができる、魔法や属性の特性により武器の機能は変化する、形状は剣に限らない。

 魔力属性:純粋な魔力を扱う才能》


職業を変えた瞬間少し何かが変わったようなそんな気がした、具体的には身体の中に雲のようなものがあるのがぼんやりとわかって大気に魔的な何かが浮遊しているのがハッキリとわかる。

「魔法剣かあ」


手に入れると同時に幾つか頭に浮かんだ内の一つの魔力弾という魔法を使ってみると野球ボールくらいの大きさの雲を固めたような色の球がただ真っ直ぐ高速で飛んでいった壁にぶつかるとそれなりに強烈な破裂音を響かせながら球は消滅した。

じゃあ次は魔力弾を魔法剣でと思い剣をイメージしながら魔法を練り上げると最初に魔力弾を撃った時より多めの魔力が身体から抜ける感覚と共に白色よりの灰色の剣が右手に現れた、重さはほとんどなくこれに身を任せるのは少し不安が残る。

そうして少し剣を弄っていると音を聴きつけて来たのかゴブリンが五匹やってきた、同じ通路からやってきたしこの階層では群れになって動いているのかもしれない。

これ幸いと魔法剣を身体の横で構える、刀と違い両刃の剣は正面を向いて構えるのは危なそうだと思ったのだ。

こん棒を振り上げて向かってくるゴブリン達を相手に魔法剣を振り抜くと重さの補助がないにも関わらず容易に斬ることが出来た、両断とはいかないけれど出血が酷いしあれでは助からない、そんな仲間のことを意に介さず次々に向かってくるゴブリンを斬り伏せていき最後の一匹を殺そうと再び剣を構え直すと血糊が剣にそれなりについているのに気付いた、流石にこれでは斬れるかわからない。


ただ感覚に従って魔法剣の表面の魔力だけを解除する、そうすると血糊が剥がれ落ちてまた白灰色の剣が姿を見せた、目でみてわからないくらいにではあるが少し薄くなった剣を再び構え直すとゴブリンはやはり構わず向かってくる、そこで胸を一突きしてやると同時に魔法を起動する。

この魔法剣は元々は魔力弾、その効果は飛んで爆ぜるというものだ。

その効果通り剣は私の手を離れて飛んでいきゴブリンを地に縫い付けると思いきり爆ぜてゴブリンの血肉を盛大に撒き散らした。

それからまた少し待つとゴブリンの死体が全部ダンジョンに溶けて消え紫の水晶だけが残った。

魔法剣を扱っていると魔法剣から意思のようなおぼろげな感情が伝わってくる、赤子よりも静かで赤子よりもよほど伝えたいことが多いようだからそれを知るのはすごく難しい、だけど何故かそれが理解できたのだ私のやりたいこと、求めていることを察しているようにこういうときはこうすればいいんだと伝えてくれるようにさえ思える。


《加護:魔剣の声を知るものを獲得しました》


何か手に入った、やっぱりあれ声だったんだ……私あれ爆散させちゃったんだけどいいのかな。

《加護:魔剣の声を知るもの。 効果:魔剣の特性を察知できるようになる》


こう見ると魔剣士ってかなり強いような気がする、他の職業もこれくらい便利なのかな?

加護を取得してからどの魔法が魔剣になったときどんな特性になるかそれがわかるようになってきた。

通路を探索していると何回かゴブリンの群れに出くわすけどその全てを魔法剣で薙ぎ払うそうして順調に歩みを進めていると銃声が聞こえてきた、応援の警官だと思うけどゴブリンに銃は使わないで欲しい、でもまあ仕方ないってこともあるかな、とりあえず捜索は一旦打ち切って彼らと合流しようなにか発見があるかもしれない。


 銃声は三発で止んだ、流石に一回は威嚇射撃としても二発がゴブリンになら群れと遭遇したわけではないと思う。

階段を上って気配を探りつつ引き返しているとそのうちに人影が二つ見えてきた、多分応援の警官だ、発砲について聞いてみないと。

「そこの二人そこで止まりなさい、私はダンジョンに入ってしまった民間人がいないか捜索している最中の群青一尉よ、あなたたちは?」

 少し声をはって声をかけると男の声が返ってきた。

「私は斎藤巡査です、もう一人同僚の新藤巡査がいます、群青さんですね外の茜巡査部長から合流して群青さんの任務の補助に当たれと指示を受けました!」


 うるさいわね、通路なんだからそんなに声をあげなくても聞こえるのに……声ばかりでかい人って苦手なのよね……。

「わかりました、ではこちらへ来てください一階層の大まかな探索は終了しました二階層に行きたいと思います」

「了解しました!」


 もう一人のほうは喋らないのね、了解。


 合流してわかったのは銃を撃ったのはこのうるさい斎藤巡査ということと急所に攻撃を入れたわけじゃないのに二発で靄になって消えたということだけ。

 まあHP制というのがわかったのはいいんだけど撃たないでよ報告書とか面倒なんじゃないの?

 とりあえず警棒を持たせてうるさいのを戦士、静かな方の男を魔法使いにしてみた、戦士は闘気というものを覚え魔法使いは土魔法を手に入れたらしい、両方とも軽く使ってもらってみたけど闘気は身体能力が一時的に向上する、土魔法は例えばロックバレットという魔法を覚えていて拳サイズの岩を大人がボールを投げた程度の速さでぶつけることができる魔法だった、魔法というには少し地味だけど殺傷能力は高いと思う。

 通路を歩いていると斎藤がまたもや話しかけてきた 

「群青さん、民間人が入っている証拠などは見つかったのでしょうか?」

「いえ見つかっていないわ二階層を調べてもなにもないようなら帰りましょう」

「了解しましたー」

「了解」


 私は再び二階層に戻ってきた、淡く光るコンクリートに周りが囲まれているくらいしか特徴のない不気味な通路だ。

「慎重にいきましょう、変なのが寄ってくるかもしれないからなるべく銃は使わないでくださいね」


 進んでいると岩の化け物みたいなのが通路の先で歩いていた…あれはゴーレムかな、だいぶ太いけど手足もある、顔は見えないからわからないけど何かあるように見える。

「面倒だから無視しましょう、堅そうですし」

「同感です、銃もあまり効きそうにないですね」

「石の化け物に私の魔法は通じないでしょうね」


 それから少し歩いているとまたゴーレムと出会った、しかも曲がり角、至近距離で。

「うわっ! 下がって!」


 二人と一緒に距離を取るとゴーレムはのっそりとした動きでこちらに向かってくる、一応顔はあるみたいで四角い石みたいなのがぽんと胴体の上に置かれている、口はともかくとして目もないようでまっとうな方法でこちらを知覚しているようには見えない

「一回ロックバレット撃ってみてくれますか?」

「わかりました」


 新藤さんの手に魔力っぽいものが集まっていき新藤さんがロックバレットと唱えると岩の球がゴーレムの頭にぶつかった。

「まあそうか、ちょっと下がりましょう私のでやってみます」

「……お願いします」


 新藤さんはちょっと落ち込んだような顔をしているけれど素直に下がった、斎藤は銃に手をかけそうになっている、いやけん銃では厳しいでしょ。

 魔力弾をハンマーのような形で魔法剣にしてみて思い切り頭を叩いてみるとそれなりにダメージにはなっているようでゴーレムの頭が少し欠けた、それと同時に私の手は少し痛くなってしまった、流石にかなり堅いみたいでちょっと困ってしまう。

 しかし倒さないわけにはいかないのでゴーレムの殴りを避けてから今度は頭を思い切り叩きつつ魔力弾の性質を解放してやった、ハンマーの先端がゴーレムにぶつかったその瞬間、ハンマーとゴーレムの頭がほぼ同時に吹き飛び私が持ってる柄の部分は吹っ飛ばずに溶けるように四散していった。

「これはちょっと厳しいですね、安全が確保できません、撤収しましょう」

「さっきのを繰り替えせばいいのでは?」

「あと数回ならともかく捜索となると魔力が足りなくなります、帰り道が安全と断言できない以上ここで撤収です、それに民間人もあのゴーレムと対峙すれば流石に戻るでしょう」

「それもそうですね、了解しました」


 そうして私たちの初めてのダンジョン探索は終わった。

 地上に出たらメディアの人間はたくさんだし成幸から電話が来てたり轟さんから現状報告と集合を指示するメッセージが来ていた。

 ……ダンジョン潜ってたら無視できないかな……ダメか……。



 現場を巡査部長に任せて屯所に向かう、成幸はもう戻ってきているらしく重要な話があるらしい、遥斗はまだ捜索の最中なのだろう、ゴブリンくらいの敵なのだろうから浅い階層なら問題はないはず、しばらく車に揺られていると屯所に到着した、どうやら二人は会議室にいるようで大事な会議をしているらしい、ダンジョンの情報を収集して対応を考える会議だろうか、そうなるとたくさん上官がいそう。

 会議室の扉を叩いて声を挙げる。

「群青結和一尉であります、呼び出しに応じ参上しました!」

「群青一尉入ってくれ、報告を聞きたい」

「了解しました」


 部屋に入ると五十代も半ばだというのに眼光の衰えない轟さんと難しそうな顔をした成幸と赤い髪の成幸と同じくらい大きな男の人が変わった服装で椅子に座っていた。

「紹介する、ここにいるのは異世界人のセキセイさんだ軍隊に所属していたらしい。」

「セキセイ様ですね、私は群青結和と言います、自衛隊での階級は一尉を務めさせていただいています」

「詳しい話は置いておくがいまこのセキセイさんからアレキサンダーやダンジョンについて詳しく聞いてる最中にある、なのでダンジョンに潜った群青一尉にも同席してほしい。」

「了解しました、では失礼します。」


 見たところ将官もいるしできる限りトップの人間を集めたのだろう、場にそぐわしくない何人かはダンジョンに駆り出された人間から会議に呼ばれた人間だと思う、要は今日の不幸な人間の市場みたいなものかな。

「では到着早々悪いが群青一尉が潜ったダンジョンについて聞かせて欲しい。」

「わかりました、まずダンジョンに入る前には祠のようなものがあり祠に入ると黒い入口のようなものが正面にありました、それを潜るとダンジョンに繋がっていたのですが私が潜ったダンジョンはコンクリートのような通路で構成されていてたまに小部屋もありました、一階層はそれほど広くなかったですね、これが一番重要なのですがダンジョンには魔物とでもいうべき妙な存在がいました、私が戦ったのは緑色の皮膚の小人のようなものと人型の動く岩といった見た目のものでした、ただ一階層には小人しかおらず岩の魔物が現れたのは二階層に突入してからです、二階層についてはコンクリートの通路というのは変わらなかったのですが通路自体が少し広くなっているように感じました、ただ岩の魔物が想像以上に強くそこで捜索は断念し帰還した次第です。」

「なるほど、セキセイさんこれはどのようなダンジョンなのですか?」


 上官の一人がセキセイに聞くとセキセイは毅然とした態度で答えた。

「典型的な弱い魔物からぶつけて難易度を上げていくことで総合的に使える力の量を増やすダンジョンの構成だと思います、聞きたいのですが出口はどうなっていましたか?」

「出口ですか? 入った時と同じような黒いものでしたね」

「入った後に出口が消えるなどは?」

「いえ、私が入ったダンジョンは入って後ろを見ると出口がありました。」

「出入りのしやすいダンジョンは深くまで階層が続いていることが多いです、反対に出口が確保しにくいダンジョンは深くまで続いていなかったり第一階層から強い魔物が出ることが多い傾向にありましたね」


 要するに私は運がよかったのだろうゴーレムがたくさんでてくる階層に出口がないまま飛ばされたら死にかねない。

 安心するような怖いような気持ちでいると上官がまた質問をしていた。

「力の量というのは定量的に決まっているのでしょうか?」

「何らかの法則に従っているとは思われますが必ずしも同じ量の力で作られているわけではないと思います、ダンジョンの発生を観測した記録はなかったのでどうとも言い難いところではありますね」

「ちなみに深くとはどの程度の階層なのでしょうか?」


 セキセイは顎を指でつまむようにして思い出すように答える。

「最低でも30はあると思います、100を超える例もありましたから断言はしにくいですね」

「なるほどちなみに出口がなくなるタイプのダンジョンは一人で入るしかないのですか?」

「いえそんなことはないです、集団で入ることも可能ですよ、30秒以内程度にダンジョンに同時に入れば同じところに出られます。」

「なるほど、ちなみにセキセイさんの世界ではどのようにダンジョンを攻略していたのですか?」

「私の世界では冒険者というものたちがダンジョンを攻略していました、それこそ魔力を扱える人間以外もダンジョンを攻略していましたよ、資源を獲得するだけであれば浅い層で十分でしたから」

「魔力というのはどうにも理解しがたいのですが具体的にはどのようなことができるので?」

「そういわれると難しいですね、様々なことができるのですがまずこちらの常識や価値観を知らなければ適切に回答することは難しいと思います」


 セキセイは本当に悩んでいるようだった、私の知識では魔力は魔法を使うためのものだけどこの様子を見るとそれだけではないらしい、例えば電気のようなものなのかもしれない、電気を知らない人に電力を教えろと言われたらと考えると即答できない理由も少しはわかるような気がする。

 会議は進んでいるのかそうでもないのかわからないくらいには混乱していき何時間も続いたものの進展らしい進展はなかった、ただ後日日本政府はダンジョンは国が管理するものとして一般人の立ち入りを固く禁じた。

 私の休みも取り消しになり事態の対処に駆り出される羽目になった、多分数ヵ月は満足に休めないと思う、流石に憂鬱だ、せめて隊長がいれば重圧くらいはどこかにやれたのに。

群青ちゃんは1尉です

これは少佐の一つ下ですね(詳しくないので間違ったことも書くと思いますがあくまでフィクションなので見逃してください)

 ちなみに歳は詳しくは決めていませんが26歳くらいを想定しています。

設定説明回はもうほぼ終わりです。

あと最後になりますが

 私は警察アンチじゃないですよ!


 ※ 群青結和の階級を修正しました 2023年4月17日

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