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万幾ら重ねて届かずとも。  作者: ナノマシン
第一章 Beginning of World impact
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異世界と繋がる日

始めまして、ナノマシンです、作品のコンセプトは感情と独立した想いみたいな感じです、男も女もかっこよく冗長にならないように進めていきたいなあって思っています、よろしくお願いします。

今日は男二人を連れてモールでショッピングだ、久し振りの休暇を満喫するため二人の同僚には苦労を押し付けた、だけどまあ彼らも幸せだと思う、こんな美人さんと買い物できるんだから至福の一時でもあるだろう、そして私もあれもこれもと買えてとても楽が出来ていい

「ちょっと荷物が多いぞ結和ゆうか、俺らはお前の下僕じゃないんだが?」


口ごたえしてきたのは身長が二メートル近くある筋肉達磨でその腕にはたくさんの買い物袋が掛けられている、まるでハンガーラックだ。

成幸なりゆきが言ったんじゃない次に買い物するときは俺が荷物持ちしてやるって」

「それはそうだけど少しは加減してくれ、もう何時間経ってんだよ」


 この筋肉達磨はもうギブアップらしい、まだ三時間程度しかぶらぶらしてないけど奴隷ではないから意見は聞いておくべきだろう。

「まあもうあらかた買ったし一旦家に戻ってそれからご飯でも食べに行きましょうか」

「そうしようぜ、何食べに行く? 俺はやっぱ肉がいいけど巻き込んじまったし遥斗はるとに合わせるぜ」


基本的に無口な170cm程度の身長と細い体ですました顔をしている遥斗は荷物を抱えながら小さく唸っていいことを思い出したと言わんばかりの顔で言った。

「駅前のハワイアンレストランはどう? パンケーキも美味しそうだったしハンバーガーもあったはず」

「いいなそれ」

「じゃあそこにしましょ、とりあえずタクシーでも捕まえて私の家に帰らないと」


そう決めると私たちはモールを出ると大通りに出てタクシーを探すけどあまり見当たらない、いつもなら割と見つかるんだけどまあいないなら呼べばいい、そう決めてスマホでタクシーアプリを立ち上げるとどこからか声が聞こえてきた、とても不思議な聞こえ方だ、耳を通した声ではなく思考にわりこんでくるような印象を受ける。


『地球の民よ、聞こえているだろうか?』


 言語は日本語だ、それに地球人と指すってことはまさか宇宙人? いやまだ他国の工作活動の一環なりテロの方が確率は高いかもしれない。



『私はアレキサンダーという異世界の神だ、詳しくいっても仕方がないので率直に言わせてもらうがこの世界を管理していた神はついに私が制した、彼は神としての義務を放棄していたのだ、なので私はこの地球から新しく神を選出しようと思う、だが神となるだけの素質を秘めたものはそう多くはない、そのため私はとても考えたそこでひとつ思い出したのだ神は試練を与えるものだと』


試練となるとなんだろう、真っ先に思い浮かぶのはヘラクレスあたりだけど……。


『神は強くあらねばならない、その存在こそを知らしめなければならない、伝説がなければならないのだ、そこで私は神へと至る試練であるダンジョンを世界に顕現させることとした、だが私は傲慢な神そのものではない、それ故にダンジョンの出現と同時に君たちに超常の力を得る権利を授けよう』


もう意味わかんないわね、二人もなんか呆けてるし他の人も似たようなもんか、ただこれ事故とかたくさん起きてそうね警察もたまには忙しく働くといい。


『加えて言うがダンジョンの形式に関しては二通り用意する、君たちが修行しそして生活を豊かにするメインのダンジョンとなるだろう修練の窟、そして君たちにとって神へと至る本番たる試練の窟だ試練の窟は各大陸に一つずつ設置する、試練の窟を全て攻略したものに私と謁見する権利を与えよう、最も早く踏破したものに神格を与えよう、そして私は知っている、君たちは非常に愚かだ、自分の才覚にも気が付かず何もなしえないものがほとんどだ、故に君たちが能力を手に入れたらその詳細を見る権能までも授けよう、プレゼントはもう贈ってある、では地球の民よ、神を目指せ』



声が消えると次は周りが騒ぎ始めた、全員に聞こえていたんだろう、おもむろにスマホを取り出す人も多く遥斗もスマホを弄っていた、私もスマホをちらっと見てみるとSNSの通知がとんでもないことになっていた。

「どういうこと?」

「これは面白いな、結和もちょっと念じてみろ力があるかなんなりな」

「なにそれ?」


とりあえず私は言われたままに念じてみる、私の力よ出てこい、でてこい……そもそも権能あるの?

念じると意外にもかなりあっさりと私の顔の前辺りにディスプレイのようなものが現れた、遥斗も成幸も権能がちゃんと渡されているようで私には見えない何かを見ているような素振りだ


《Name 群青 結和 加護:アレキサンダーの寵愛

job:blank

加護:アレキサンダーの寵愛

あなたはアレキサンダーの寵愛を受けている。

取得できる技能、職業の制限を一部解除、ダンジョンモンスターからの特殊アイテムのドロップ確率上昇。》


なんで私加護受けてるわけ? 何もわかんないけどとりあえず家に戻らなきゃ、いや轟さんに連絡入れるのが先かな?

「遥斗、轟さんに連絡しましょ」

「いまやってる、でも連絡が込み合ってるみたいで電話が繋がらない、先に荷物を置きに行こうすぐに動けることはなさそうだ」

「わかったわ」



私たちは騒がしい周囲を無視してすぐにタクシーを捕まえて私の家に向かわせた、その間も色々と調べては見ているけど情報が多すぎて精査なんてとてもじゃないけどできそうにない、しばらくして家に到着すると荷物をリビングに適当に置いてから待たせておいたタクシーに乗って屯所に向かう。

「二人は力ってあった?」


暇な車内で適当に話してみる。

「あんまり言いたくないな、通話ツールで話そう」

「俺もその方がいいと思う」

「わかった、じゃあ私のもそこに書くわね」


それから私たちは三人で考察と権能について思案し始めた、整理したいのはまず全員がアレキサンダーの寵愛を取得していたことでそれ以外に特に違いは見つからなかった、でもこの寵愛がよくわからない全員に配布されてるものなのだろうか、ネットを探してみても特にそんなのは乗ってないしなんだったら有名なゲームの攻略サイトが出てきたくらいだ。

それでメッセージとして送られてきた二人の情報を見てみると私とそう違いもないことだけがわかった。

Name 島田 成幸 アレキサンダーの寵愛

job:blank


Name 丸岡 遥斗 アレキサンダーの寵愛

job:blank


とりあえず寵愛の心当たりがないか二人に聞いてみるとやはり二人も知らないようでわからないと返信がきたあとに遥斗がメッセージを送ってきた

<轟さんから指令、俺達の現在位置の付近に複数のダンジョンらしき構造物が出現、指定する3ヵ所に移動した後各員現地警察隊と連携を取り最善の対処を実行するべし、また最寄りの交番から火器及び警棒の持ち出しを許可する。だってさちょうど近くに交番あるからそこから装備を調達しよう>

<了解>

<了解>


メッセージを見て私はすぐ運転手さんに交番に向かうように言って届けてもらった、交番についたら椅子に座ってずいぶんと退屈そうにぼんやりしていた警官に声をかける、外はかなり騒がしいのになんとも暢気なものだと思うけれど警察が暇なのは悪いことではない。

「そこの人ちょっといいかしら」

「はい、なにかお困りですか?」


 プライベートでも持ち歩いている本人の指紋と虹彩認証が必須の専用の許可証端末を取り出して駐在の警官に許可証とそれに付属する権限を見せる、これを使うことは滅多にないけど警官の人は私の端末に私の端末が本物であるかをスキャナーにかけてから私を交番の奥に通した。

「予備の武器と警棒を貸してくれますか?」

「は、武器を保管庫からださせます。 すまん頼む!」

「了解しました」


裏でなにやら弄っている様子の警官をチラッと見たあと座っている警官は聞いてきた。

「スクーターにも乗っていかれますよね? 地図をお貸しします」

「ありがとうございます、ありがたくお借りします」


そうして装備と乗り物を手に入れたら三人わかれて別々のダンジョンらしき構造物にとにかく急行する、遥斗は民間人がダンジョンに入ろうとするのは確実だから早期に閉鎖しないといけないと言ってたけど警察がつくのはそれなりに遅くなるしもう入ってる人がいるかもしれない早く現場を整えて入ってたら連れ戻さないと。



しばらく走ると轟さんの言っていたダンジョンらしき構造物が見えた周りの様子を見るに空き地に出現したみたいでここは警察の封鎖もある程度はすんでいるように見える、ダンジョンの風貌はなんというか祠のようでもっと詳細に表すならギリシャ神殿とかに似ている神殿をかなりミニサイズにしたような感じかな、もちろん大きさは一軒家より少し小さい程度だから小さくはないんだけど大人が五歩もあるけば横幅を跨げるだろうくらいの大きさしかない、封鎖用の黄色いテープの前に立って民間人の威勢に押されそうになりつつも堅実に職務を執行しようとしている警官に話しかけながら許可証を見せる。

「お疲れ様です、通してもらえますか」


許可証を見た警官の表情たるや面白いもので目を見開いて固まりつつも私を封鎖の奥に通してくれた、それを見て住民は再度沸き上がるけど私はそれを無視して祠の前で他の警官に指示を出しながら無線でやりとりをしている警官に聞いた。

「すいませんちょっといいですか?」

「はい問題ありません」

「内部に誰か入りましたか?」

「申し訳ありません、わかりませんが入っている可能性は捨てきれません捜索に出向きたいのですが人数が足りていないため動けない状況です」

「わかりました、私が捜索に移ります増援がつき次第二人ほど私のあとを追うように伝えてください、何が潜んでいるかわからないので装備はちゃんと整えさせてください」

「了解しました、ですが本当によろしいのですか?」

「民間人が危険に遭遇しているかもしれません、動かないわけにはいかないでしょう」

「わかりました、封鎖はお任せください、お気をつけて」

「ありがとうございます」


そう返して私は祠に入る、壁全体が淡く光っていてこれなら視界に困ることはなさそう、そしてこれが入り口かな先が何も見えないただの黒色が入り口みたいに口を開いてるけどこれ死なないでしょうね……。

意を決して慎重に歩みを進めるとコンクリートのような通路に囲まれたレトロダンジョンのような真四角の通路が私を出迎えた、これは地図を作らないと絶対道に迷うやつだ、後ろを見ると黒いゲートみたいなものが口を開いていた、出口はそのままみたい。

 地面を見てみても特に痕跡の類はない、入った人がいないのならいいんだけどとりあえず進まないと何も始まらないわね


慎重に歩みを進めていくけど生物の気配はひとつもなく私の足音だけが静かに響く、動きやすいように警察の人に靴は貸してもらったけど流石に足音までは消せないかな。

音が聞こえる、足音だ、床にはりつくようなそんな足音で靴を履いてないのだと思う、とりあえず見に行かないと人だとしたら裸足でいるのは確実に異常事態だ。


集中を高めて周りを気にしながらもう一つ気になることがあった、jobってなんだろう設定しなくていいのか今私はろくなものを持ってないし変なのが出てきたら死にかねない、あとで少し腰を据えてJobでも決めようかと考えてから一旦思考をすみに置き気を取り直して足音の主に近づいていく、じっくり足音に耳を澄ませるとその主は小柄であることがわかった、足音が遠ざかっていく速度と音の間隔でそれらはそれなりに正確に推測することができる、おそらく小学生低学年程度の身長だ。


 曲がり角にさしかかって足音の主を盗み見て驚いた、緑色の皮膚、脱力しきったように上半身は完全に前に倒れているでもその右手にはこん棒が握られていてただ無気力に前に歩き続けている、不気味だけど戦っておかないと実力が量れない戦っていい相手なのか違うのかそれくらいは知っておかないと絶対に後悔する。

曲がり角から飛び出て警棒で壁を二度叩く聴力は普通にあるようで音に反応して緑色の小人、ファンタジー風に言うならゴブリンはこん棒を掲げて不格好に走りながら向かってきた待ち受ける構えでゴブリンの一撃を警棒で流す、威力は大きくない、でも子供の膂力じゃない成人男性くらいはある、でも足はそんなに速くないから大人なら逃げ切るのはできそう、そこまで考えたところで膝を顔面に打ち込む、ゴブリンは急な衝撃のせいで体勢を崩して倒れこむ、その隙を逃さず私はゴブリンの腕を右足で抑えて首に警棒を押し当てる形で話しかける

「喋れる?」

「グギィグァ」


日本語は喋れない意思の疎通はどうか、こん棒を叩いて捨てるように促すも捨てる素振りはなし、そういう民族性なのかそれとも戦闘以外考えられないのかどちらだろうか、だけどどちらにしてもこのままにはしておけない。

ゴブリンの頭に両手を添えて一息に首をへし折る、さてこれで死ぬか死なないか……様子を少しの間見ているとゴブリンの身体は床に溶けるようにしてなくなっていきあとには紫色の水晶のみが残された

「ドロップアイテムってやつかなとりあえず回収しなきゃね」


ビー玉サイズの水晶をポーチにいれて探索を再開するも結局この階層では誰一人として見つからなかった。



次回は別視点、一週間は連続投稿、そのあとは一週間に一本を目指しぼちぼち進めていく予定です、評価とかコメントあればモチベあがるので是非にお願いします。


後日追記:色々編集済み、話の流れは変えてない。

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