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長親は悩みます!!

【河田 長親】


尾張国の津島に行く為に伊勢国の大湊まで来た。

初めて見る海に気持ちが昂ぶる!!


ここでは九鬼 嘉隆殿の兄、九鬼 浄隆が責任者になって水軍を編成を大急ぎで進めていると言う事だ。

しかも造船技術は南蛮船の技術が取り入れられているらしい。

津島へ行く為の船の準備がまだなので長政様はその間に空いている軍船に乗せてもらい嘉隆殿に軍船の動きなどを教わっている。


長政様は嬉しそうに軍船に乗り込む時に

船の動きを知る事で戦での水軍を使用した作戦が立て易くなるかも知れないし、無理な注文もしなくなるだろ?

と申していたが…

あの態度を見るとそれは単なる後付けにしか見えない。

好奇心旺盛なあのお姿を見ると信用出来ない。


長政様は今日の修練で長政様は船を動かす為の指示の出し方を完全に覚えていた。

潮の流れを読むのが難しい…

やはり潮の流れは見るでは無く、感じるのが正解か?

と呟いてる。何か私と考え方の何かが違う…


途中からは不安定な船上での戦い方の研究と言って竹刀を取り出して慶次郎殿と打ち合い始めた。


私は…吐いた……頼むから船を揺らさないでください…

お願いします……

私はそのまま気を失っていた。


目を覚ますと長政様が嘉隆殿と話し合っていた。

軍船に鉄の板を付ければ火矢などから船を守れ、船体の補強にもなるのではないかと…


嘉隆殿も興味が有るらしく長政様に質問をしている。

結局、嘉隆殿が責任者となり【鉄甲船】の研究をする事になった。


浅井領地内で鍛冶の技術も進歩している。

長政様は鉄砲鍛冶、刀鍛冶だけで無く、農具や生活用品を製造する鍛冶をする者まで増えている。


長政様は農民のくらしが良くなるようにと様々な農具を開発して農民に貸し与えている。

井戸水も絡繰りを使い子供でも水を簡単に汲む事が出来る。他国の領地ではまず無いだろう。


その鍛冶の技術が有るから長政様も鉄甲船の造船の許可を出したのだろう。

しかも嘉隆殿に対して


「失敗しても嘉隆にとっても良い経験になるはずだから思いっきり挑戦しろ!!失敗しても全く無駄にはならない。」


と嘉隆殿に成長を促していた。


今夜は大湊代官の各務 盛正殿のお屋敷に泊まる事になったここでも風呂に入れるなんて幸せだ!!


翌日、船で大湊から尾張国の津島まで移動した。

ついつい津島の町が見えた時は木下 藤吉郎殿、島 勝猛殿、各務 元正殿たちと騒いで喜んでしまった。


後ろを見るとそんな私たちを長政様は優しい目で見守っていた。


津島に着くと早速、浅井の御用商人の伊藤 忠兵衛殿の店の者が出迎えてくれ店の方へと案内してくれた。

津島滞在中は店の奥が屋敷になっておりその屋敷に泊めさせてもらう。

店の者の話ではこの店は長政様が津島に来た時に泊まれるように建築されているので風呂もしっかり作られている。建築費の方も長政様が出しているらしい。


長政様が庭で何かを始めた。

何かを作り始めた…どうやら食べ物見たいなのだが…

カステラ?どうやら南蛮の菓子みたいだが渡辺 任殿、渡辺 統殿が喜んでいる。


明日、津島の最有力者の大橋 重長殿と会談の予定が有るからその時、お土産として持たせる物だから!!と言われて凹む任殿、統殿…それを見た長政様はしょうがないなぁ〜と笑いながら多めに作るからと2人に告げた。



翌朝、重長殿が朝から長政様を訪ねて来た。

長政様が縁側に誘ってお茶を飲みながら笑顔で商談をしている。

最後に織田 信長殿との会談の仲介をお願いしていた。

お帰りの際、昨日焼いていたカステラをお土産に持たせていた。


長政様がお土産用のカステラの形を整える為に切り取った端っこをもらって食べたが美味しかった…もっと食べたい!!


長政様が時間があるので津島の町を散策すぞ!!と言われたのでお供する。


津島の町は栄えているが残念ながら浅井領内に比べると…


屋敷を出てすぐに長政様が大男に絡まれている…

しかもその後ろにはガラの悪い男たちが10人。

えっ!?えっ!?


不覚にもオロオロしてしまった私…


長政様が藤吉郎殿に私を守るように指示を出し私に対しては長親はこれから強くなるんだから恥じるなよ。観音寺城に戻ったら嫌でも鍛えられるからな…

とお声をかけていただいた。


それにしても目の前に殺気を漂わせ、槍を構えた殺ル気満々の大男がこの態度…

こんな態度を取られたら私でもキレてしまうかもしれない。


「無視すんじゃねー!!」


案の定、相手の大男はお怒りだ。

しかも槍を長政様に向けて繰り出した!!

長政様は軽く槍を躱して鳩尾に拳を叩き込んだ!!

大男は崩れ落ちたがそれと同時に他の者たちが刀を抜いて長政様に向かい刀を構える。


慶次郎殿たちはそれでも態度を変えず見学している。

長政様は長政様で大男が立ち上がりまた槍を構えるのを待ってから


「今度は油断するなよ…」


と笑顔で忠告していた。長政様、楽しんでますね。

振り向いてを見ると慶次郎殿達もやれやれ…って感じて長政様を見ている。


また長政様に視線を向けると…

相手が3人に減ってる!?私も驚いているけど残り3人も驚いてる。


「信長様、長政様!!おやめ下さい!!」


との叫びが!!大橋 重長殿が戻って来たらしい。


そこからみるみる話が進み長政様と信長殿は縁側でカステラを食べながら会談を始めている。


それを横目に私たちは交流の為に修練を開始する。

浅井側に織田側が挑む形になるが私は織田側に入って浅井側に挑む!!


「私はあの人たちとは違うまだ普通の人間ですのでこちらの織田側で参加させていただきます。」


と言ったら丹羽 長秀殿に大変ですね…と同情されてしまった。

結果は前田 利家殿が藤吉郎殿に勝っただけで後は負けだ…


会談が終わったであろうか長政様と信長殿やって来て信長殿を長政様がボコボコにしてた…


最後は2人とも笑顔だった…なんか怖いよ…

なぜ、周りは誰1人おかしいと思わないの?


翌日、中村村へと藤吉郎の親族を迎えに行ったが説得する為、藤吉郎は今日は中村村に泊まってくるらしい。


翌日は清洲城へと向かったがなぜ長政様はこうも絡まれるのだろうか…


清洲城に行ってもやはり修練場へ行き打ち合う!!

長政様と信長殿と家臣たちで勝負したが長政様の圧勝で終わった。

私も修練したが少しは思い通りに動けるようになった。

長政様からも成長しているなとお言葉をいただいた。


織田との会談も無事に終わり津島に戻ると信長殿とその家臣たちも一緒に移動してた。

やっぱり修練、今回は織田の家臣たちと打ち合うと勝てる、勝てるぞ!!

努力は報われるんだ!!これからも頑張って行こう!!


夜に藤吉郎も帰って来たので昨日、観音寺城へと戻るらしい。


観音寺城へと戻てから当主の浅井 久政様に報告の為に小谷城へ報告に行った帰りの出来事に驚いた!!


小谷城の近くの森で長政様が【赤カブト】と呼びかけると熊が5匹現れた。そのうち3匹は子熊だ。

古参の者は驚いていないが長政様に仕えてまだ日が浅い者は驚いていた。


しかも子熊たちが長政様に襲いかかっているが長政様は笑いなが躱している。近くにいた源助殿に襲われてますよね?と訪ねたら子熊たちは襲っているのだけど長政様は遊んでいるつもりでいるらしい。


しばらくすると子熊たちは諦めて大人しくなった。

その子熊たちをモサモサとしている…

子熊たちが親熊たちに何かを訴えているが親熊たちは子熊たちに諦めろと言っている…

そんな事を思い描いてしまう状況だ。


そういえば【熊狂いの脳筋】という異名もあった事を思い出した。


長政様…熊にまで迷惑かけてるのですか…




















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