興福寺で会談です。
皆の修練をのんびり眺めていたら隣に僧が座った。
「小僧、私の甥っ子に何してくれてるの!?」
横を見ると笑顔で俺の方を見ているので、さき兄の望んだ事ですよ?鍛錬を続ければ自分の身を守る事か出来るくらいの才能は有りますね。
と言っておいた。
この人、多分興福寺別当の覚誉だろうな…
若干、顔色が悪い気がするけどそんなに甥っ子が心配なのか?
ぶつぶつ、何か呟いているけど俺には関係ない事だろうと思う事にした。
延暦寺の応胤さんの話になり奴を応胤さんと呼ぶなら私も覚誉さんと呼びなさいとの事。
延暦寺は武装解除したが興福寺は良いのか?と聞かれたが宝蔵院 胤栄は己を高める為にやっている。から大丈夫だけど俺に敵対したら直ぐに潰すと答えておいた。
覚誉さんと話していたら皆、満足して切り上げる準備をしている。それを見た胤栄の弟子たちはホッとしているが中には満足している奴もいるな!!
俺も身体を拭いて正装して興福寺に移動して会談が始まる。
まあ、今回は特に大事な話は無いので世間話で終わるだろう。さっきも覚誉さんと話したし、自然体でいれば良いよね。
結果は冗談の飛び交う楽しい会談だった。
お互いに協力し合って行く事になった。やっぱり大和国を治めて行くには興福寺の助けは必要だからね!!
翌日の朝、また皆で修練場にお邪魔して身体を動かして良い汗をかいた。そのまま観音寺城に戻る予定だったが胤栄の勧めで途中で柳生郷に寄って行く事になった。
覚誉さんも一緒に見送ってくれたのは嬉しかった。
嬉しかったからつい、お気に入りのクマさんグッズを差し出したら覚誉さんの動きが止まった。
しばらくしてぎごちない笑顔でお礼を言われた…
まあそうだよね…普通はクマさんグッズを貰ったら戸惑うよね。何これって!!
ちょっと反省…
胤栄は数日遅れたから観音寺城に戻ってくるそうだ。
希望者を何人か連れて行って良いかと聞かれたので何人でも連れて来て良いと言ったら後ろで胤栄の弟子が喜んでいた。
じゃあ、柳生郷に向かいますか!!




