北条との停戦会談です。
詳しい情報がかものはし隊から届いた。
足利幕府は【足利 義秋】が14代将軍に就任した。
足利 義輝は武芸に生きる為に弟の義秋に将軍の座を譲り、観音寺城へと移っている。
今回の行動は義輝が己の武芸に対する欲望の為に弟を還俗させて幕府を押し付けた結果だ…
流石に頭を抱えてしまった!!
義輝も俺に知られれば動きを阻止されると考えて極秘に行動に移したようだ。
公卿、公家の中にも協力者がいたみたいだ…
今回の事を反省してこれからは朝廷、公卿、公家に対しても諜報部隊を置く事にしよう。
義秋か…面倒くさい事になりそうだな…
そんな事より今は北条との停戦の条件だな!!
取り敢えず各地に北条との戦を止めるように使者を出した。
河越城は決戦が始まる直前に浅井、北条の使者が到着して両者、続報待ちになっている。
鉢形城の藤田 氏邦は滝川 一益と渡辺 任の猛攻に耐え切れず、城兵の命を引き換えに切腹するという条件で降伏し、出頭した直後に使者が到着した。
普通は切腹後に首が届くのだが今回は本人が出頭して来たので氏邦はそのまま一益預かりとなる。
滝山城は大石 氏照が木下 秀吉の攻撃から持ちこたえていた。
玉縄城は北条 綱成が不在の中、浅井 斎宮助に攻められ落城寸前だったが持ちこたえた。
山中城へ停戦の為に北条側から【北条 綱重】【松田 憲秀】【安藤 良整】が使者としてやって来た。
綱重は北条 長綱の息子だ。
すでに長綱から家督を継いでおり、北条 氏康から期待されている人材だ。
足利幕府からは一色 藤長【上野 清信】が会談に出席する。
浅井側から浅井 長政、竹中 半兵衛、森 可成、黒田 官兵衛、真田 昌幸が出席する。
会談が始まったが半兵衛に全てを任せ、俺は一言も発さない。
停戦条件が北条側から伝えられる。
上野国は浅井の領土として武蔵国、相模国、駿河国からの浅井が即時、撤退する事。
まあ、こちらとしては到底納得出来ない!!
半兵衛も話にならないと切り捨てる。
浅井が落とした城は放棄するつもりは無い!!
それをハッキリと宣言してから、今攻めている山中城と滝山城と河越城と玉縄城を要求した。
流石にその要求に北条側が声を荒げる!!
ついでに鉢形城はすでに降伏しているが城主の氏邦が切腹する直前に停戦の使者が到着したので氏邦の身柄をどうしたものかと北条側に問うてみた。
ここで北条側から休憩の提案があったので休憩に入る。
綱重たちが休憩室に入った所で俺は可成に話しかける。
可成には息子がいるはずだけど俺の小姓としてどうかな?と聞いてみたが育て方を間違えたのか狂犬みたいに育ってしまったので無理だと思いますとの事だ…
14歳の傅兵衛と8歳の勝三がいるそうだが後の可隆と長可だな。
可隆は初陣で城に一番乗りをして深入りして討死している。
長可は鬼武蔵として有名だか歴史的にも性格に問題があったみたいだ。
2人共預かってしっかりと教育していくか…
2人を小姓として預かる事を可成に伝えるとよろしくお願いしますと礼を言われた。
可成は人格者なのにな…
こちらの話がひと段落するのを待っていたように藤長が俺に話しかけて来た。
足利側にも休憩室を用意したが俺たちが移動しないので藤長だけは移動を断っていた。
藤長は今回、浅井が足利幕府の要請に応えて北条との停戦を選択した事に礼を述べた。
清信もいないので今回の事の経緯を藤長に尋ねたら新将軍になる義秋は幕府の権威を見せる為に浅井に対して停戦を要請したとの事だ。
今回の停戦は北条側からではなく、幕府側から北条へと持ちかけた物らしい…
藤長は足利幕府があるのは浅井のおかげだと感謝しているが清信は浅井の事を幕府の敵になると思っており下に見ており、少しでも浅井の勢力を削りたいと思っているらしい。
義秋も浅井の勢力を削りつつ幕府の勢力を大きくしたいと思っているらしい。
まだ、義秋は朝廷より将軍に任命されていないので場合によってはそっち方面から阻止をしよう。
そんな事を考えていると綱重たちが戻って来た。
さて、続きの始まりだ!!




