初めての経験です!!
1552年なったばかりの頃、定頼じいちゃんが亡くなった…
表向きは病死だが熊吉からの報告では義賢が裏で動いていた。三雲 定持が実行犯だ。
俺は斎宮助、一益、慶次郎、渡辺兄弟を連れて観音寺城へと馬を走らせた。
人質の俺に良くしてくれた定頼じいちゃんに最後のお別れをしたい、そう思っての後先考えずの行動だ。
気づくと何故か直経、員昌も馬を走らせてた。
観音寺城に着くが蒲生 定秀に追い返された。
呼ばれもしないのに浅井家には関係ない事と…
確かにそうだ…
観音寺城に静かに向かい手を合わせた。
その後、帰ろうとする俺に後藤 賢豊様、平井 定武様が騒ぎを聞きつけてやって来た。
わざわざ来てくれた事へのお礼と登城させられないお詫びをされた。
2人とも目の下にクマが出来て窶れている。
大変なんだろう…
わざわざ俺の所に来てくれたお礼をし、熊浜へと帰る。
途中、だんだん怒りがこみ上げて来た!!
何故、定頼じいちゃんを殺した…
許せない…
怒りで狂わんばかりの時、目の前に20人の団体さんが現れた。丸太を転がしてるので馬で突破出来ない、左右にそれる所も無い。後ろを見ると10人の忍びが…
見事に逃げ道を塞がれて、冷静になれた。
いつもならこうなる前に気づいてたはずだ。
馬を止めると1人の男が出てきた。
三雲 定持、定頼じいちゃんを殺した男!!
俺は馬から降りて定持の前に立ち
「何故、定持様がここにいるんでしょうか?」
と問うと、定持は
「お前はわしの手で殺そうと思ってね。」
嬉しそうに答えた。
殺気を抑えながら俺は
「何故、定頼じいちゃんを殺した?」
と呟いた。
定持は俺のつぶやきに笑いながら
「ほう、何故そうだと思う? 遠藤 直経の入れ知恵か?六角家内でも知る者は居ないのに…
何故、殺したかだと?それは定頼様が邪魔だったか…」
全てを言う前に腰の小太刀を抜刀して首を刎ねた。
首が地面に落ちるが誰も動かない。
そして首を失った身体が倒れる。
「一益、慶次郎、後ろは任せる。残りは前だ!!
1人も逃すな!!」
その声で皆が動き出す。
敵はわずかに動きが遅れた。このメンバーでは命取りで
一瞬にして敵を全滅させた。
その後、返り血を川で洗い流し熊浜に帰った。
初めて人を斬ったのに…
定持を斬った後さらに5人を斬ったが何も感じなかった。罪悪感も後悔も…
それよりも生き残らねばならない。六角は確実に敵にまわる!!
今後の事を考えなくては…




