四郎、元服です。
今日も武田 四郎と修練だ!!
歳も近いので気が合い、よく連んでいる。
まあ、俺には前世の経験があるから俺の方が全然歳上だけどね…
海を見た事が無いと言うので馬を走らせ、若狭国、伊勢国に海を見に行ったり、京を見物しに行ったりと見聞を広げさせた。
流石に当主としての行動としては褒められたものでは無いので今は観音寺城、城下周辺で我慢している。
そんな四郎より、相談を受ける。
元服を早くしたいとの事で、俺から偏諱を貰いたいと言い出した。
武田に戻って浅井で学んだ事を実践しようとしてもまず、古い体質の武田では難しいだろう…
さらに信玄の嫡男【武田 義信】もおり、四郎が改革に取り組んで実績を上げると義信の立場が揺らぐ…
武田にいた頃も義信は四郎の事を兄弟として接して貰えず、競争相手としか見られていなかった…
武田に戻ったとしても何もさせてもらえず、名前だけの一門となり、閉じ込められてしまうだろう…
それでなくても父親の信玄は浅井がスキを見せれば四郎を犠牲にしてでも領地を取りに行くだろう!!
だから浅井で生きて行きたいから偏諱が欲しいと言うのが四郎の主張だ。
おもいっきりネガティブな考えをしているな…
工藤 昌秀、三枝 昌貞、武藤 喜兵衛とも話してみるが信玄は浅井がスキを見せたらまず四郎を見殺しにしてでも領地拡大を目指すだろうとの意見だ。
そんなやり取りも有り俺は家臣たちと相談してから四郎の元服を盛大に行った。
四郎は諏訪の血が流れているので【諏訪 長頼】と名乗る様にさせた。
どうせ、武田に戻れないと言っているのならこれで良いよね。
武田に対する浅井からの挑発に見えなくとも無いけど…




