第4話 助けて
将軍側には1つの弱点があった。将軍は女癖が激しいため、女装した男子に物凄くショックを受けてしまうのだ。変な性癖。
「俺に女装をしろと?」
「そういうこと。」
凛、無茶だ。
「そうしたら私たち危なくない?」
「大丈夫、武力は私たちの方が上よ。」
凛は麻美のことを話した。
「実はね、別世界で小学校時代の麻美にこのことを話したの。驚いてた。その頃は優希と麻美は結ばれていなかった。」
「俺も少しおかしいんだ。違う自分の記憶が見えるんだ。放送の仕事をして...うう...。」
「優希、大丈夫?」
また頭が痛くなった。
「そのせいかな、小学校時代の麻美は距離を置いたの。」
「小学生にそんなこと言うか?」
正論です。その時だった。プルルルル...プルルルル...。
「もしもし。」
「熊谷麻美は預かった。仙台まで来い。」
麻美っ。
「麻美がどうしたの?」
「...誘拐された。」
「早く仙台に行こう。」
3人で仙台に向かった。
仙台に着いた僕たち。人込みで沢山の人がいるため身動きが取れない。僕の携帯にメールが届いていた。
“13時に東北の松に来い。熊谷麻美は無事だ。”
良かった。だが絶対に連れ出す。東北の松に向かった。
「麻美は?」
「いないよ。」
僕は麻美の名前を叫んだ。
「麻美ーーーー。」
「やっと来たか。原田優希。」
「あ?」
う...こいつ、どこかで見たような...。
「優希、大丈夫?」
「明日香、頼んだ。」
敵は女だが見覚えのある。
「あんた誰よブス。」
「ブスは余計だ。私は伊藤千尋。別世界では優希の先輩よ。」
そういうことか。
「かかってこいババア。」
「私はババアじゃない。明日香だ。」
そう言って千尋を殴った。
「凛、残念ね。あなたの行動は全てオ・ミ・ト・オ・シ。」
「チッ。」
俺らの行動が分かっていたのか。
「私は凛を追ってきただけ。その後は熊谷麻美を捕まえたのよ。」
「麻美をどこにやったの。」
「隣の大学にいる。頑張って探すんだね。」
探すのは俺しかいないか。探すしかない。
「明日香、その女を任せた。」
僕は探しに行った。
コンコンコン...。
「麻美ー。」
「優希ー。」
麻美だ。麻美の元へ走った。
「麻美、大丈夫か?」
「うん大丈夫。ありがと。怪我もないよ。」
………沈黙状態。
「あのさ優希。誘拐した千尋っていう人、将軍の居場所を言っていた。I山だって。」
「分かった。」
「でも彼女、悪い人では無いみたいだよ。」
どういう意味だ?
「この前戦った人は、優希のことNo.1って言ってたでしょ?」
「確かに千尋は俺を名前で呼んでた。」
ドーーーーーーーン。大きい音がした。明日香大丈夫か…。 続く