第2話 始まる
朝になり外は静かだ。
「2人とも起きてたの?」
「うん、麻美。そう言えばポストにこんな手紙があったぞ。」
中身は見ていない。
「ご飯出来たよ。」
「明日香。作ってくれたの?」
「そのくらいしなきゃね。」
いただきまーす。それにしても明日香のご飯は、いつ食べても美味しんだよな...。
「俺、ご飯食べたら外出てくる。」
「私も行く。」
えっ?戸惑うな。麻美が誘うなんて。
「私は戦略でも立ててるよ。」
明日香1人なら大丈夫だな。
午前中に麻美とカフェに行った。僕はカフェというものを知らないから初めてだった。
「2人は仲良いんだね。」
「まあな。5歳の時から一緒なんだよ。」
「羨ましい。私は幼い時から両親を亡くしたから、今までずっと1人。勿論友達もいない。」
「パラレルワールドが見えるから?」
麻美はピクリと反応した。
「そうなのかもね。」
その時だった。パリーーーン。お店のガラスが割れた。敵だ。
「見つけたぞ。No.1。貴様を潰す。」
「上等だデブ。麻美、お前は逃げろ。」
「でも。」
「いいから早く。」
麻美は人影に隠れた。他のお客さんも外に避難した。
「とっとと潰す。」
デブは僕を殴りにかかった。
「その程度か、No.1。」
「シバく。」
僕もデブに襲い掛かった。ドンッ。
「ウウウウ...アア...。」
やったか?
「ウッ...。」
雑魚だな。
「優希。大丈夫?」
麻美が僕の所に走ってきた。
「ああ。だがあいつは何者だ?将軍の手下か?」
「あの人、ちょくちょく私を見ていた。」
2人とも狙われていたのか。
「とにかく帰ろう。ここは危ない。」
「えっ?狙われた?」
明日香がビックリしている。
「ああ。俺と麻美が狙われるなんてな。」
「私ね。さっきの人の別世界が見えた。優希、別世界で優希と接触している。しかも痩せている。」
訳分からん。でも僕も変な感覚がした。 続く