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デスゲームノ『王』※お受験凍結中  作者: 野菜連合
一章 ーー始まりの町《プロローグタウン》ーー
8/55

六話 始まりへの『帰還』

はーい珍しい1日連続投稿でーす。

といってもそのぶん短いんでいつもと変わりませんけどねー

・・・さーてなにをはなそうかなー・・・あ、今ね?いぬの散歩中でして・・・これ話広がらないな


えーと・・・実は僕英語の成績が・・・っとこれは恥ずかしいだけだし・・・


えーとえーと・・・んーと・・・もういいや!

んじゃ本編どぞ!

今回はやっとmiyuu以外のメインキャラが出てきます。

六話 始まりへの『帰還』




side miyuu


僕は森から逃げ出した。

魔王をてにいれてからというものモンスターには苦戦もせずまさに散歩をするかのごとく森を歩いていったがやはり自分はそこまでらしい。

さっきの森でこの世界の恐ろしさと意地の悪さを知った・・・所詮自分はここまでなのだ

圧倒的な力をもち、自分が死ぬ危険性も無いくせにてが汚れるのを恐れて力のない他者にソレを押し付ける・・・皆のために死ぬ覚悟を決めることもできず自分のところにくるまえにゲームが終わればいいとさえ考えている

こんなのゲームのなかの僕じゃない

こんなのmiyuuではない


僕のmiyuuはもっと強く、もっと前を向いていて、もっと必死だった

こんなのmiyuuじゃない・・・


そんなことをかんがえているといつの間にか森を出ていた少ししたところにある橋をこえ街が見えてくる・・・


「戻ってきた・・・のか?」


少し違うか・・・『逃げてきたんだ』

と無意識に速度をおとし、一般のプレイヤーレベルにする

どこまでも保守的な自分に嫌気がさす

そんな風に自己嫌悪に浸りながらのその歩みは少し重い・・・と俯いて歩いていたからか前からきた人にぶつかってしまった

ステータスの違いからか僕はよろめくこともなくそのぶん相手は尻餅をつくほどに強い衝撃を受けたようだ

そんな些細なことですらいまの僕には気になって仕方がない


「ご、ごめんなさい!」


急いでたちあがっていう少年を前に返す言葉を失った・・・


(小学生?いや中学生かもしれないけど・・・それにしたって)


そう、目の前で頭を下げているプレイヤーはなんというかこう・・・全体的に幼かった。

内面ではない。内面的にはむしろすこし大人びているような感じがする・・・まぁ雰囲気からの判断なのだが。

・・・いやいやそうではなくてとにかく外見的に幼いのだ

このゲームのアバターの容姿について言っておくとゲーム開始時におこなったキャラクターメイキングでスキャンした自分のかおを多少いじれる程度だったので現実での容姿を少し美化した感じになっている。たしか整形というスキルがあってソレを使うことでゲームの進行中にもっと進んだメイキングできるようになるそうでそれまではほとんど現実の容姿と身長になるそうだ

つまり目の前にいるこの男の子は現実でもこれに限りなく近い容姿をしているということになる


とそこで目の前の少年が心配そうにこちらを見上げていることに気づく


「あの、大丈夫ですか?お怪我は・・・あ、ゲームでしたね」


無事を訪ねた辺りでここがゲームであることを思い出したようだ。照れ隠しだろうが顔に笑みを張り付けている

無理をしているのが手に取るようにわかる

きっと彼もこのゲームの恐怖に縛られているのだろう


「あ、いや・・・君こそ大丈夫かい?ごめんね?少し考え事をしていて前を見ていなかったんだ」


「いえいえ!僕は大丈夫です!それにしても・・・えーと・・・お兄さんが来た方向って」


あぁ僕が来た方向がフィールドであることに気がついたのか


「僕はmiyuuっていうんだ。読み方は好きにしてくれていいよ?ミユウでもミュウでもミューでも・・・好きなようによんでくれて構わないからね?」


「ミュー?あれ?それどこかで・・・」


「あー・・・ソレより君の名前・・・教えてもらってもいいかな?」


「え?あ、はい!僕はseineともうします。読み方はローマ字読みでセイネです。」


セイネねぇ、人のこと言えないけどまた言いにくい名前だな。


「セイネ・・・君だよね?よろしく」


「あ、はいよろしくお願いします!・・・あの・・・それでですね・・・」


「ん?」


「その・・・ミューさんはイーストウッドガーデンの帰りですか?」


イーストウッドガーデン?・・・あ!そういえば東の森の正式名称がそんな感じだったな


「ん?・・・あぁそういえばそんな名前だったな。うん、そんなところだよ」


「あ、あの!もしよろしければなんですが色々とご教授願えたらなーなんて」


いうと思った・・・困ったなぁ、正直自分の経験じゃあまともな戦いがなかったからおしえられることなんてなにもないんだけど・・・このちっちゃいこをみてると助けてあげたくなるんだよなぁ・・・


「・・・」


「ダメ・・・ですか?」


はい負けました!これは勝てません!


「ごめんね?僕説明下手だからさ」


「そう・・・ですか、すみませんでした無理いって。また会いましょうねミューさん」


そういってトボトボと歩き出すセイネ君


「あー、でもよければなんだけど・・・ついていこうか?」


「ほぇ?」


「イーストウッドガーデン・・・連れていってくれないかな?僕も」


「え?いやだってミューさん・・・本当にいいんですか?」


こちらの意図を察したようだ


「子供は遠慮しなくていいんだよ?二人のほうが安全だろうしあそこの森にはグループで行動するゴブリンがいるからね僕にとっても美味しい話だ」


もちろん嘘だ。正直一人のほうが効率も安全性も高い。

でもいまの僕には・・・殺す覚悟がないから・・・助けるしかないんだ。






side seine



モノリスと名乗った仮面が消えたあと、ドームのなかは

恐怖と戸惑いに溢れた

ぼくもその例に溢れず恐怖に縛られていた・・・

まるで地獄絵図のようなそんな状況を止めたのは一人の男だった

まるでドームすら吹き飛ばしてこの町全体にまで響いてしまうかのような大声でもって僕らの悲鳴をかきけした・・・

皆の呆然とした視線を集めた男が掻き分けるまでもなく人混みが割れて男の進路を開く・・・行き先はモノリスが先程まで浮いていた大きな台座だ。

その上に飛び乗りこちらを見回している

この時点でこの男の圧倒的なステータスがわかる

余程運が良かったのかもしくは《アイン》とやらに認められたのか・・・少なくともレベルが二桁はないとできないようなことをやってのけたその男はとても秀麗な顔をしていた。

外人だろうか?男は獅子のような流れる金髪、空のようにすみきったコバルトブルーの瞳、しまいにはこれでもかというほど整った顔立ちとそのひ弱さを感じさせぬ高身長もあわさってまるで一つの芸術品のようだった。

さっきとは少し違う意味で場の緊張も高まりピリピリとした感覚を覚える

満を持して男が口を開いた


「俺の名はalfled!恥ずかしながら騎士の名を名乗っている。時に・・・貴様らに問うことがある!」


男はそこで一度口を閉じ一息の休憩を挟んで続ける


「貴様らは生きてこのゲームから出たいと思っているのか?」


何をいっているのだこの男は?そんなの当たり前じゃないか


「ほぅ・・・そこまで府抜けてはいないようだな。それは結構。では聞き方を変えよう・・・それは本気か?」


・・・本気に決まっている


「勘違いしているやからがいるようだがこの場合においめの『本気』とは現代社会における倫理観を捨ててでも帰るために足掻く覚悟があるのかということだ。」


なんでそんなことを・・・


「このゲームから出るためには・・・誰かが必ず人殺しをしなくてはならない。自分達のために相手を殺すことを正当化できる理由を持つものならば構わない。・・・だがそれがないと言うならそんなやつらはこのまちから出るな!私はそんなやつらのためになげうつ命はない・・・私の目的は貴様らを鼓舞することでも説得することでもない・・・このゲームのクリアを本気で狙うに当たって邪魔になるものを間引くことだ!勝ちたいのなら足掻け!生きたいのであれば努めろ!出たいのであれば殺せ!人は理由を持つことでどこまででも変わることができる・・・貴様らは武器を失った豚か?それとも牙を持った猪か?・・・私はこのゲームはクリア可能だと判断した。そのためには力が必要だ。何を当たり前のことをと思うかもしれない・・・だがしかし!そのまたりまえを理解していた人間が何人いる?嘆くことが力をつけるためにひつようなことなのか?さぁわたしはもういこう。機会があればまた会おう・・・その時は戦士として」


・・・沈黙は男が出ていくまで続いた

男が出ていったあと最初に沈黙を破ったのは先程までの悲嘆にくれた声ではなく純粋なる歓声だった。

男の演説にたいする称賛・・・ドームのなかのほとんどのプレイヤーがいまだに意識することができていなかった現実を気づかせていったあのおとこ

男に続くようにドームからは人が溢れ出していく


「すごい・・・」


僕はいまだに動くことができていない

恐怖からではない、みなとおなじ感動故に動けないのだ

我に戻ったのはもうしばらくしてからのことだった

もうドームには誰も残っていない


「僕もいかなきゃ・・・」


男の言ったように・・・生きることを決意する

そうして僕は遅れながらの一歩を踏み出した

僕は悪くない

悪いのは僕の腕なんだ!

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