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デスゲームノ『王』※お受験凍結中  作者: 野菜連合
三章ーー黒羽街《スパイクフロー》ーー
35/55

第三十一話 【無敵】のタッグ

はい昨日ぶりです。

今回は少し短め・・・というか手直ししたらこうなりました。

でもまぁこういう短さだとすぐ書けて良いですね。ただなんとも気に入らない文章です。というか相変わらずストーリーがクソ下手ですもういやぁ・・・ゲフンゲフンまぁそれはよしとしまして・・・新しい作品投稿したいけどただでさえリメイク中一作、投稿停止中一作、投稿遅れてるこの作品一作な状況にぶち込んだら本当に火の車ですよねー。

うっわーどうしよう。


まぁそんな作者の悩みはおいておいて本編ですどぞ

第三十一話 【無敵】のタッグ





森と繋がる北の山の端の端、ロックボウルという錐鉢状の岩山にカラス共の巣はあった。

北の山の情報は挑戦する冒険者の数とその過酷さから極端に少ない。

モンスターの名前ですらわからない始末だ。

本来ならばこんな初見のところにたった二人で潜ろうとするものではない。何よりも危険を伴うし、クエストに表記されていたのは耐久値のみ。

夜の襲撃にてちゃんと守ることができたのならば別に攻めいるのは今でなくともいい。それでも攻め混むのは単にこの二人の性格と実力ゆえだろう。


そしてそのカチコミともいえる侵攻は───残念なことにカラスよりも迅速かつ大きな被害を生んだ。

二人が持つのはちっぽけな計四丁の拳銃。

そんなもので空を高速で飛行する鳥相手に何ができようか?・・・凡人ならばこう答える、「何もできない」。

その道の専門ならばこう答える、「無理だ」。ではあの二人ならなんと答えるか?

それがこの状況である。



「的が動くだけの射的だね。」


「なんの面白味もないよな。」



そんな誰が聞いても見栄をはっているだけととれる発言の現実味は・・・何よりも如実に彼らの通った道が証明していた。

空に無数に飛び交う黒い点・・・それが彼らの通った道には存在しないのだ。

ただの拳銃、間違っても散弾銃ではないし狙撃銃でもない。あり得ないことを平然とやってのける。


これが凡人でも達人でもないネイターの答えである。


二人の持つ拳銃が火を吹く度に空から黒点がいくつも落ちていく


キラは持ち前の高速リロードと速射を移動しながら行いmiyuuは鳥の高度に飛び上がっては装填してある弾を全て射ちきってからリロードして再び空へと舞い上がる。


無数に沸いてくるカラスが追い付かないほどに。


カラスが彼らを射程に納めるまえに。


カラス達を死神の構えた鋒が捉え貫いていく。


「なぁキラ。」


それらの作業が片手間だとでも言わんばかりに呑気な様子で作業仲間に話かける


「なんだよー?」


返す仲間は少し不機嫌気味だ


「・・・これ本当に攻めるっていう選択肢で正しいの?明らかに難易度が適正レベルじゃないと思うけど。」


「知らないよ。私だって万能じゃないんだから」


「それを言うなら全能じゃない?てか僕はどうもこの街のストーリーがまともに進んでるとは思えないんだけど」


王とその使いの乱入、化物の干渉、同類の発見。

やはり異常としか言い様がない


王の乱入?


何か自分の中で歯車が噛み合う音がする。

思わず立ち止まり拾った糸をたどることに全神経を注ぐ。


(前々から疑問に思っていたんだ。今回のことが街レベルにしろ個人レベルの話にしろ街の人達の反応はどこかおかしい。一日目と二日目の対応は明らかに違う!)


「それでもまぁ真実には近づいてるはずだよ。だからこの鳥の量なのさ。」


「だといいけど・・・なぁキラ。お前がこの銃を買ってきたとき街の人達はなんか言ってたか?」


仮に・・・仮に真実が今考えていることだとしたらそれはとんでもない事だ。このクエストの達成条件がわからなくなる。


「別に特に何かあったわけではないけど、カラスに開けられた穴とか喰いあさられた物を見て愚痴ってたぐらいかな。後は領主様への不満とかミュー君の投獄の話くらいだよ」



───ビンゴ。



「キラ。一気に天辺まで行くぞ。」


「何かあったの?」


「お前ならちょっとやる気出したら気づけるよ。」


「・・・時たま思うんだけどミュー君て私をなにか別の生物みたいに捉えてない?」


・・・そんなわけが無いじゃないか


「ただの正当な評価だよ。」


案の定ジト目で睨まれたがそういうのは是非ともマルハべリにやってあげて欲しい。


「まぁいいか。でも一気に行くっていったってこれだけカラスがいるとなると少し手間だよ?流石にあいつらの射程に入ったら数的に危ないし。」


そうなんだよなぁ。僕一人ならステータス全開で強引に押し切ったり思考加速で一匹一匹よけていったりそうじゃなくともただ抜けることぐらいならできるけどそうするとキラがなぁ。

いやキラも抜ける術位は持ち合わせてるんだろうけど


「・・・なんか切り札的なの有ったりしない?」


「え?まさかの私だより!?」


と言われても僕の力は見せただけでアウトだ。


「まぁ無くはないけどこれ使ったことないしというか使うわけにはいかなかったしどうなるかわからないよ?」


「あぁ、というかやっぱりあるのかよ。」


・・・あれ?


「なぁ。キラの職業ってなんだっけ?」


嫌な予感がする。初っ端からフリントロックがついてくる職業なんてなかなかないはずだ


「あれ?言ってなかったっけ?”海賊王”だよ。」


───ダウトォォォォォッ!!!!

王なんてついてる職業がまともなわけが無い。

実体験でわかる。


「てかなんでお前が海賊?」


欠片も海賊などという印象は抱けないのだが・・・


「んー・・・まぁ特に隠すことでもないんだけど、秘密ってことで。」


なんじゃそりゃ。


思わず漏れる嘆息に疲れを感じる。結局まともに休めていない。

思考加速は頭が疲れるし雑魚達とはいえカラスの相手は常に緊張感が漂う

正直あまり時間をかけたくないのも事実だ。


「まぁこの際その秘密とやらは置いといて・・・出来るんだなカラスの殲滅。」


「わたし的にはむしろやり過ぎないかどうかがこわいんだけどね。いつぞやのミュー君のように。」


黒装束のことを言ってるんだろうか?

あれはやりすぎというより本当にただヤっちゃったって感じなのだが。

なんにせよ不謹慎なことに違いはない。ひどく今更ながらこのゲームはとことん冒涜的で背徳的だよ。


「なんにせよやれるなら早くやってくれ。カラスがどんどん増えてる。」


「うーん。まぁいっか!」


そうしてキラが二丁のフリントロックを号砲のように空へ向けて射ち放つと途端にキラから物凄い勢いで風が流れ出す。油断していると飛ばされそうな勢いだ。


そんないかにもヤバ気な不思議現象の真っ只中にいるキラと言えばメインアームをフリントロックから曲刀(カットラス)に変えて地面へと突き刺し何かを誇る様に唄い続ける。


《ドクロの島に俺達が一団やってきた》


讃えるように


《呪いも罠もなんのその、それらすべてを乗り越えて、ドクロの眼へ辿り着きゃそこの宝は俺らのもの》


祝うように


《朝は宴昼も宴、夕も夜も宴とくれば冒険なんてそっちのけ》


送るように


《海風のように気分に流され気ままに渡ろう》


騒ぐように


《立派な海賊旗(ジョリー・ロジャー)を掲げて進めば軍艦だって何のその》


さながらオペラやミュージカルの役者の如くその詩は表情を変えて回りを飲み込み続ける


《俺らが進む道こそ男の世界》


それは風の勢いを増しながらどこまでも響き渡る


《世界にも冒険にも終わりなんてありゃしねぇ》


高らかに───尊く風に流されながらも歌は最後まで胸を張り続ける


キラが曲刀を地面から引き抜き天へと向ける


《黄泉の川すら渡りきり───再び泳ぐは紅蓮の海!!》


ッ!!

信じられ無い。

正直こればかりは僕の想像を完全に超えている。デスゲームが始まって驚くことはいくつもあった・・・魔王にしろ化物にしろ超人にしろ最悪の存在ばかりだ。


でもこれは・・・一番驚いた。


───”空が裂けていく”


これが化物の気分なんだろうか・・・想像を超えられるというのは───


《宴だ、”西洋の緋想城塞アルカスヴェルシーミレ”ッ!!!》


───こんなにも甘美な感覚なのか!!


勝負は一瞬というには早すぎた。


正しく刹那であり蹂躙。

ただ何よりも僕が恐ろしかったのは空の裂け目から姿を現した”ナニカ”がキラの号令によりその本領を発揮した際のことだ。


その全容すら把握仕切る前に放たれた紅の閃光を前にしてこの魔王たる僕が”死”を感じた。


それは全力ではないとはいえプロンやマルハベリと対峙した時にすら感じなかった感覚で・・・ゴブリンを前にして武器が手元から消える感覚を味わった時以来の死の色だった。


もちろんそんな攻撃にカラスが耐えられるわけもなく閃光が止み空を割っていた”ナニカ”が消えたあとの平穏な青空には黒いシミ一つ見当たらなかった。


幸いなのはあれほどの轟音と強い衝撃の奔流の中でもこのロックボウルはその姿を揺るがすことなく耐えきったということだろう。

表面が抉れた程度で済んでいるのは紛れもなく幸運の証明だ。



というか・・・


「やりすぎだろこれは。」


確かにステージを構築しているデータ単位でのダメージほどひどくは無いがそれにしたってこれは


「・・・やり過ぎたねぇ☆」


死ねばいと思う



西洋の緋想城塞・・・名前から想像つく人もいるかもですがまぁまだ正体を明かしたくないスキルです。

ちなみに消費MPはcrownを付けたキラでも丸ごと持っていかれます。といっても作中のフリントロックはMP消費で弾丸アイテムを作ってから打つというわけで宿とかで作り貯めしておいたキラからしたら大した問題にはなりません。しかもその弾丸が相手に当たればどんどんMPは回復するわけなので正直キラはMPに関しては気にしてません。

Miyuuが死を感じたといいましたが不死属性を付与されるので死ぬことはありません。ただし現状のMiyuuではステータスを防御に振ってかつ防御用スキルをこれでもかというほど使用しない限りは受け止めきれずにHPが1を示すことになります。

それ程の火力を誇るこのスキルですが真髄はその火力というよりも・・・まぁお楽しみということで。

長い詠唱はシステム的に用意されていたものではなくキラが緋想城塞を使用するに当たってイメージのしやすいものを作りました。なのに一人称が俺なのはキラが秘密と言って隠した海賊に関する何かに由来した物だからです。

ちなみに詠唱時の風は行動阻害の状態異常がMAXでかけられるため普通は行動ができません。ただし風によって飛ばされることはなくなるのですがmiyuuは魔法による状態異常が効かないた

風に対して踏ん張りを効かせなくてはイケナイ状態になっています。ちなみに状態異常が付与されるのは技の出だしのみなのでその後の詠唱中に何らかの方法で状態異常をといて風のバリアをぬけられたのなら詠唱を中断させることも可能です


海賊王・・・「海賊王に───俺はなるっ!!」

はい海賊王です。このゲームの中核をなす王の名前が付けられるだけあって凄まじいです。

基本職業の最終形態はみんな王がつきます。

スキル構成はまた西洋の緋想城塞がどんなものなのか明らかになってからということで。

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