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兄転生、妹召喚  作者: 睦月 朔日
第一章~未定~
1/14

~第0話 プロローグ~

どうもはじめまして。

睦月朔日と申します。

正直趣味で執筆なので、何ぶん拙いと思いますが

出来れば温かい目で見守っていください。


また、誤字脱字等ありましたら、じゃんじゃん指摘してください!

では、お楽しみください。

「ミコトーーー!」


 気がつけば、そこは見知らぬ場所だった。

 あたり一面、緑の草原の広がっており、木が一本と小さな小屋がある、そんな場所だった。


「っ……! ここは……どこなんだ……?」


 全く見覚えのない場所に俺は動揺してしまっている。


「俺は確か……妹を連れて小学校へ連れて行く途中に……そうだ!!」

「そうだね。キミは車に交通事故にあってしまったんだよ」


 ――ッ!――


 背後から声を掛けられて、俺は思わず仰け反ってしまった。

 おもむろに振り返ってみる……が、誰もいない。


「え……。誰もいない……。これって、もしかしてゆうれ「おい! こっちだこっち!」……ん?」


 俺は声のする方へと首を傾けた。

 そこには、少年がいた。髪は金髪で赤と黒のオッドアイ。西洋の神様が着てそうな方から布をかけてある感じのローブ?を着ているみたいだ。



 しかし、如何せん小さい。

 どこかの小学生だろうか? うーん、日本人には見えないんだけどな。



「ってそんな場合じゃない!! 妹は!? ミコトはどうなったんだ? 確か車にはねられそうになって……、それで俺はがむしゃらになって妹を庇って……。妹はっ!」

「キミィ……。少しは落ち着きなよ。そんなに焦ったとしてもなにも結果は変わらないんだよ?」


 確かに、俺は焦って混乱しているかもしれない。

 気が付いたら知らない場所にいて、目の前には知らない人がいて、でも!


「これが落ち着いていられるわけ無いだろ! 妹が怪我をしてるかもしれないんだぞ!!」


 そうなのだ。

 最愛の妹が怪我をしてるかもしれない。

 それは、俺にとってはすべての事において重要な問題だった。


「はぁ……、まぁキミの気持ちもわからなくはないか。そもそも、そのキミの意思がキミの妹の死の運命を変えてしまったのだからね」

「っ! 死の運命って!? 妹は無事なんですか?! 知ってるんでしたら教えて下さい!! つーか早く教えろ! このチビが!!」


 なんか事情を知ってそうなのに、いちいちもったいぶるような口調のガキ(少年)に思わず、目の前の彼の身体的欠点となる所を叫んでしまった。


「いいから落ち着きなよ…。って言うか、さっきとても失礼なこと言わなかったかい!?」



 まずい、聞こえていたのか。と言うか、まぁおもいっきり叫んだわけだし聞こえてしまっても仕方ないんだがなぁ。



「あっと……、いいからそっちも落ち着いて! それで、妹は無事なのか!?」


なんとか、先ほどの失言を誤魔化すようにして、話を急かした。


「まぁいいだろう。キミの妹さんは無事だよ。キミが身を挺して庇ったわけだからね。本来キミが死ぬ(・・)筈はなかったのだけど、キミの意志の強さには呆れるねぇ」


 そうか……、ミコトは無事かぁ。

 まぁミコトが無事なら……、ん? なんかさっき不吉な言葉が聞こえた気がしたのだが……?


「誰が死んだって?」

「キミだ」



 ……………



 …………………………



 ……………はい?



「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

「全く、うるさいねぇ。キミも子供じゃないんだからもう少し落ち着いたらどうだい?」



 外見がガキのこの子に言われるのもどうなんだろうか?

 いやいや、そもそも死んだってどういうことだ? 確かに事故にあった……から、無事じゃないだろうけど。

 っていうかじゃあここはどこになるんだ?



「まぁいきなり死んだって言われても、混乱するのは当たり前か。仕方ない」


 と、言うと少年が俺の頭に手をかざした。


「20○○年、某月某日。キミの妹さんは通学中に居眠り運転をしていたトラックにはねられそうになった。しかし、キミが間一髪のところで妹を道路の反対側へと突き飛ばして、妹さんは難を逃れる」



 おぉ! なんか頭の中にイメージが流れこんでくる。

 あ、あの時の風景だ。

 おぉ、ミコトと俺がいる。

 あぁ車が! 危ない!! お、俺が……、ナイス俺!!


 よかったぁぁぁぁ。


 妹のミコトは無事だったのか。

 まぁ妹が無事ならほとんど問題ないわけだが。



「しかし、本来死亡するはずだったのはキミの妹であり、キミは本来は死ぬべきではなかった。しかし、その運命を変えてしまったために出てしまった運命の歪みの帳尻を合わせるため、神会議の結果、急遽キミの寿命を彼女に与えることになったのだよ」


 俺の寿命か……。まぁ妹が無事なら問題ないのだけど、つーか神会議ってなんだろ? そもそもこのガキ誰?


「まぁ妹が無事だったのが分かればいいんだが、今更だがキミは誰?」

「ふむ。確かに今更感があるけど、確かに自己紹介をしていなかったね。では改めて自己紹介をさせて貰おうか。ボクの名はアドニス。死と再生を司る神だ」



 ほぅ……。神と来たか。

 まぁ確かにテンプレ条件は限りなく満たしていたし、ここで「俺が神だ!」なんて言われても、別に違和感があるわけじゃないしな。



「で、そんな神様が俺に何のよう?」

「あれ? ここってビックリするところじゃないのか? ボクは神だよ?!」

「そもそも、さっき神会議とか言ってたじゃないか……」


 こいつ大丈夫か? まぁそもそも俺もこの環境に慣れてしまっているのもどうかと思うけど。


「ま、まぁいいよ。ボクにもあまり時間がないわけだし、端的に説明してくよ」


 そして、自称神は端的に説明をしてくれた。


 内容はこうだ。


 俺はすでに死んでしまっている。

 妹のミコトは親戚に引き取られて、無事に(ココ重要!)暮らしているらしい。

 今回の件は、人の身でありながらその意思の強さで運命すら変えてしまった俺に、敬意を評して願いを叶えてくれる。



 んー、なんつうテンプレ。

 まぁいいか。どうせ、願うことなんて決まってるんだしな。



「じゃあ俺を生き返らせ「無理だね」て……、なんでだよ!」



 俺が願いを言っているさなかに、割り込んで来やがった。このヤロウ! ナメてんのか!!



「そもそも、生き返らせるというのは無理なんだ。生き返らそうにも、キミはすでに死んでしまっている。そのためその死をなかったことにするのは時を巻き戻すことになるし、それは時の神の管轄でボクの管轄ではないんだ」



 なん……だと……。

 俺は生き返れないのか。


 それはつまり、最愛の妹と離れ離れにならなければいけないってことになるのか……。


 ……いや、認めてなるものか!!


「そこをなんとか!」

「無理だね」



 即答かよ! …だが、まだ諦められるか!



「一生のお願いだから!」

「そもそもキミはその一生を終えたわけなんだが……」



 ま、まだだ!



「そこを「無理だね」な……」



 ……………



 …………… ……………



「じゃあ貴様(神)を殺して俺も死ぬ!」

「待て! 待って! 落ち着いてくれよ」



 これが落ち着いていられるわけ無いだろ!

 妹が死ななかったのは不幸中の幸いだけども、妹に会えないってどんな拷問だよ!



「ほら、生き返らせるのは無理だけど、記憶を残したまま、転生するのは可能だよ」



 そんな事で俺が釣られる訳…が……って?

 記憶を残したまま転生だと……。それっていかにもテンプレートな感じの話だな。


 …………。


 待てよ。あれをこうして、これをこうして、こうなったらこれでこうすれば……。



「じゃ、じゃあ魔法がある異世界に転生とかならできるのか?」

「ほむ。それは可能だねぇ」



 おぉ。いけるのか。だとしたら…。



「じゃ、じゃあ、例えば俺がプレイしていたFTOフェアリー・テイル・オンラインのキャラの能力を持って、その魔法がある世界に転生とかも可能だったりするのか?」



 FTOフェアリー・テイル・オンラインとは、昨今主流となっているVRMMOのなかのタイトルの一つで、その特徴といえば職業創造メイクジョブシステムにある。

 FTOではジョブを複数習得することが可能となっており、最大4つまでジョブを習得することができる。それによって様々なキャラクターメイクが可能なので、ユーザーに幅広く受けている。



 俺の質問の意図を理解したのか、自称神が俺の頭に再度手をかざす。



「どれどれ、……、あぁこの程度の能力なら許容範囲で可能だろうね。ただ、能力は可能な限り再現するけど、すべてってわけにもいかないよ」

「そっか。じゃあ魔法とかはちゃんと再現できるのか?」

「うん。それは大丈夫」



 いよっしゃー!! で、あればアレも可能になるはず。

 あー、でも素体が必要なのか。

 叶えてくれる願い事が1つって話だけど……。ダメ元で頼んて見るしかないのか。



「よし、じゃあ決めた。FTOのキャラ能力を引き継いで、異世界に転生する。これが俺の願いだ!」

「了解だよ。まぁ新しい世界でも頑張ってい生きて、こんどこそは寿命を全うしてくれることを願っているよ」

「あ、あと1ついいかい?」

「なんだい?」



 危ない危ない、もう少しで重要なことを忘れるところだった。



「もう、妹のミコトに会えないのは仕方ないのだけど、出来たら思い出として、あっちの世界に何か持って行きたいのだけど」

「ふむ。まぁあまり高度なものは持っていけないけど……。どんなものだい?」


 高度なものがダメと来ましたか。だったらいけるかな?


「妹が大事にしていたビー玉程度で構わないんだけど」

「ガラスの玉か……。まぁあちらの世界でも作れないシロモノでもないわけだし。まぁいいだろう。サービスだ」



 イエス!!! これで、この計画も完成したも同然だぜ!

 まぁしばらくの間は大人しくしていないといけないだろうがな。ケッケッケッ。



「ん? なんだか怪しい気配を感じたのだけど?」

「何でもないっすよ! 何でもないっすよ!!」



 大事なことなので二回言いました。えぇはい。


 ふぅ、危ない危ない。

 この計画は失敗できないしな。慎重に行わないと。



「さてと、そろそろ時間だね。何か言い残すことはないかい?」



 言い残すことねぇ。

 うーん。いきなり言われても出しなぁ。まぁ文句なら山ほどあるわけだけど……。

 そもそも、俺の妹が死の運命になっていたこと自体、俺的にはありえないわけだし。

 あんなに可愛い妹が、死んで世界からいなくなってしまうなんて、たとえ神が認めようと俺は絶対に認めない!

 あ-、なんか思い出してきたら腹が立ってきた!



「(ん? 不穏な空気が……。さっさとあちらに送るか)じゃあ、あちらの世界でも頑張ってねー」

「あ、ちょっと待て! お前!!」


 自称神がそう言うと、俺は急に睡魔に襲われたかのように、深い眠りについた。


2011/10/29 誤字修正

2011/12/15 誤字、神の一人称の修正

2011/12/16 感想での指摘があった件を修正、加筆

2011/12/25 誤字修正


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