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ノックの音

作者: 蓮薔薇 揺麗

ノックの相手は誰だろう


ドアを開けても誰もいない


暗い部屋にならないように


光を差し込ませてくれたのか


探し物はすぐ足元にあった


ノックの音に期待を込める


いつかドアを開ければ


沢山の食糧が置かれている


冷え込んだ身体を温めるような


薪の一束くらいもくれるだろう


ノックの音は希望の音になる


何度だって救いの手は差し伸べられる


いつかはきっと救われる


この密室から出してくれる


元の街に戻れる


ノックの音がまた聞こえる


次の救いを待ち望む姿は


もう手遅れなのだ

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