その31 応接間にて ルース視点
ザイン公爵家の夕飯の食卓にシャーリーがいる。
幸せだ。
更に父上がナイスアドバイスをする。
「でも、一度家に帰って…」
ん?シャーリー?さっきずっと一緒にいるって言ったよね。もう忘れちゃった?
シャーリー……僕はこんなに君のこと好きなのに分かってる?一緒にいたいんだよ。
「あ、でも……愛しの婚約者といたいな……」
でしょ?やっぱり僕といたいよね。
これであと一押しすればシャーリーはずっと僕の側にいてくれるはずだ。
夕食後父上に呼ばれた。
「シャーリーはもう大丈夫か。」
「だいふ落ち着きました。手首の痣は少し残ると思います。」
「ヴィクセレーネ公爵が心配している。先ほど通信が入った。」
「手紙を書くと言っていましたから心配なら来ていただければいいんじゃないですか?」
「やっぱりお前は全くシャーリーを帰す気はないんだな。」
「当然です。せっかくシャーリーの気持ちがわかったのに帰したくないです。」
「まあ、そうだな。ようやくお前が手に入れた幸せだ。私も嬉しいからな。で、このままいけばいいか?」
「はい、お願いします。」
父上、さすがわかっていらっしゃる。
「本当に外堀から埋められてるな。シャーリーも可哀想に。
まあ、陛下には今日、昨日の報告をしてある。もしかしたら明日お前たちに登城してもらうこてになるかもしれない。シャーリーの支度を整えてもらうようにタチヒアとエルシーにはお願いしてある。しかしアインシュバッツ令嬢にはお礼の挨拶をしにいかなくてはならないな。」
「そうですね。」
「何だか彼女は占い師か何かなのか?」
「違うとは思いますが…」
…似合いそうだ。
「まあ彼女のおかげでシャーリーの居場所を捜す場所が狭まったんだ。ひとまず報告も兼ねて2人で元気な顔を見せてくるといい。」
シャーリーと応接間のソファーに座る。当然シャーリーは僕の膝の上だ。もう赤くなって可愛い。
途中父上が、やはり明日登城して欲しいと言ってきた。
みんなかなり心配させてしまったので仕方ない。
母上には先程シャーリーの服についていろいろお願いしておいたから楽しみだ。
シャーリーは恥ずかしそうだ。離してといわんばかりに少し目を潤ませて僕を睨む。
まあ恋人の父上の前で膝に乗っけられてるんだからね。
でも離してあげない。その顔が逆に煽るんだってわからないかな。ギュッと回した手に力を入れた。
僕が絶対に離さないとわかったのかシャーリーは諦めたようだ。
「シャーリー、レイクルーゼ嬢もかなり心配していたぞ。明日は彼女も来るからゆっくり話すといい。しかしレイクルーゼ嬢には本当に感謝しないていけないな。」
「ん?」
シャーリーは父上が何を言っているかはわからないかったらしい。この時、僕はレイクルーゼ嬢がシャーリーに前世のことを話していないのに気づいた。レイクルーゼ嬢はシャーリーに言ってなかったんだ。シャーリーは知らなかったんだ。
「レイクルーゼ様、そんなに心配してくれていたんだ。明日は謝らないとね。でも何があったの?何でレイクルーゼ様が今回の事に関係あるの?」
首を傾げるシャーリーが可愛い。
今まで以上にどんなシャーリーも可愛い。
「明日、本人に聞いてごらん。話してくれるから」
「ルースも知ってるのね?」
「ああ。でも僕からは言えない。本人から聞かなくちゃいけないことだからね。」
「うん。」
「はあ、あーん、口開けて。」
僕は苺を彼女の口に入れた。ついつい食べさせてあげたくなる。
あ〜、毎日続けばいいのに。新年あげれば学校始まるし。
やっぱりシャーリーに学校辞めさせる?
でも僕が学校行かなきゃいけないから家に閉じ込めても結局会えない。学校で友達と楽しそうに話すシャーリーも可愛いし、イベントとかあると嬉しそうにするシャーリーも可愛すぎ。いやいややっぱりスクールライフは楽しもう。今しか見れないシャーリーがたくさんありそうだ。
その分家ではたくさん抱きしめてあげるからね。
首筋とか耳とか近いからついキスしてしまう。
ん?何だ?シャーリーは耳元にキスするとたまに肩がびくってするんだ。
「ねぇ、もうヴィクセレーネの家には帰らないよね?」
耳元で話してみる。
一瞬甘いため息が漏れた。聞き逃すくらいの一瞬だ。
「シャーリーはいたくない?」
半信半疑だったからもう一度敢えて耳元で囁いてみた。
「…でも…っふ…」
あ、やっぱり。耳元でふっと笑ってしまった。その笑いに、さえ肩を揺らす。
「愛しい愛しい僕のシャーリー。ずっと僕といて…離れないで…」
わざと耳元で甘い言葉を囁く。
「う…うん。」
シャーリーは耳が弱い。ここで優しく囁けば君は嫌とは言えないんだ。いいこと知ったな。ふふん。
「じゃあ、僕の部屋に行こうか。」
更に耳元で小さく囁いた。
「あ、う、うん…」
ほら、堕ちた。
ああ、少し寝てしまったな。
横を見る。僕の伸ばした腕にシャーリーの茶色の髪がふわふわ揺れている。隣にはシャーリーが寝ている。ふふふ可愛い。本当にこの二日でいろいろあったな。せっかくのんびりしてもらってたのにまた疲れさせてしまったな。
「ん…ル?ルース?」
「大丈夫。もう少しおやみす。」
「ん …おやすみ。」
寝ぼけている彼女もやっぱり可愛い。
僕は彼女の髪を一房とりキスをした。
「ゆっくりおやすみ。まだまだ僕は足りないから君が起きたら続きをしようね。」
耳元でゆっくり囁いてみる。
「ふっ…うん…」
やはり寝ぼけてでも同じだ。この先使えそうだ。
僕はベッドの下に落ちてしまっていたシャツを拾ったて羽織った。
シャーリーにはちゃんと肩まで布団を被せてあげた。
ふと机をみたら通信が来たことを知らせる魔法石がチカチカ光りだした。
ベッドから起きて部屋の一番奥にある棚の横の扉に手を当てて魔力を流す。すっーと扉が開く。この部屋は主に仕事用に使う。人に知られてはいけない秘密がいっぱいのザイン家にはこういった部屋があるのだ。
入るとすぐ横の棚に置かれた魔法石が光りつづける。魔法石にふれると、全体に光出す。
「やあ、君か。」
通信用魔法石にうっすらと人の顔が映る。
「なかなか出ないからお楽しみだと思ったわ。ごめんなさい。お邪魔してしまったかしら?」
レ「レイクルーゼの館にようこそ。
あなたは何を占ってもらいたいのですか?」
シ「ん…明日の天気!」
レ「は?何なのそれは!そんなの天気魔法石見て!」
シ「ん…じゃあこの問題の答え!」
レ「自分で勉強すればわかります!」
ル「僕とシャーリーの相性は!」
レ「占わなくても見ればわかります!」
王「ねぇ、そんな黒い服頭からかぶっているより
ほら!こっちの衣装の方が占い師らしくてよくない?」
レ「殿下…それは踊り子の衣装です…」
ル「確かに黒全身だと魔女みたいだから、そっちの方が占い師らしいね。」
王「ルース!よくぞ言ってくれた!」
レ「……。変なところが似ている。やはり兄弟だわ…」
次はルース視点のみです。
長い為、その1、その2に分かれます。
ようやく次回から回収されていきます。
※※※
かなり悩みましたが
この後のルースのお楽しみをこっそりムーン版にあげます。
日時不定




