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幕間 とある転生者のつぶやき

とにかく入れたかったので間に合ってよかったです。

この部分逃すと話上、入らなかったので。


転生者は四人。


私を入れて四人いる。

ルピア

シャーロレット=ディ=サー=ヴィクセレーネ

レイクルーゼ=ビア=アインシュバッツ


いろいろ調べたが亡くなった日も歳みんなバラバラだった。

更には転生したのが亡くなった順番でもなさそうだ。本当にランダム。

なんで四人もこの世界に転生したんだ。一人の転生に巻き込まれたのか?私達に共通なことはあったか?まあ、あるとしたらゲームだろう。単なる恋愛ゲームだ。まあ単なると言ってしまったら今奮闘している皆様に大変申し訳ない。しかし本当に単なる…なのだ。なんせ普通にプレイすればすぐにハッピーエンドになる超簡単恋愛ゲームなのだ。あまり考えずに推しだけ押していけば全く問題ない。悪役令嬢だって単に婚約破棄されるくらいだ。ゆるい恋愛ゲームだ。バッドエンドなんておこらない。まあ、登場人物がかっこよく、すぐに攻略対象をゲットできるから時間もかからずお手軽恋愛ゲームだった。無料配信(課金あり)で割と人気があった。


私はゲームの内容を細かく把握している。

攻略対象からモブ、イベント、攻略方法、アイテム。

この世界で私が好きなルートに入る為に私の頭の中にあるものを全て総動員する。

とにかく使えるものは使う。


ゲームの内容をひとまずメモしておく。

通常は隠れルートを合わせて7ルート。

1、王太子ルート

2、騎士ルート

3、魔道士ルート

4、宰相ルート

5、義理の弟ルート

6、隣の王太子ルート

7、王太子の異母兄弟ルート


上から順に攻略しやすいルートだ。

6の隠れルートより7の方が入れる確率が低いのだ。


1はごくごく普通。まあ定番。王太子殿下に見染められ輝くばかりの王太子妃になり幸せに暮らす、ヒロインを虐めた悪役令嬢が婚約破棄されて修道院に行くだけ。


2は兄で友達で幼なじみの騎士とほんわか家族に囲まれてこちらも幸せな家庭を築く。こちらも悪役令嬢が虐めを咎められて国外追放になるくらい。


3は2人して魔物の多い辺境の領地を守っていくエンドだ。このルートはヒロインの魔力を頑張るMAXにしなければならないからひたすら魔法授業で連打だ。まあ幸せそうだ。最後にはライバルの年増魔女が魔物を引き連れて襲ってくる。やっつけてめでたしめでたし。


4も本当に普通だ。勉強しまくって攻略対象と一緒に国際平和を勝ちとる。国にとってもハッピーな結果だ。反対抗勢力の女がスパイとして攻略対象に近づいてくるがバレて敢なく投獄。


5も家族みんな祝福してくれる。ただ、このルートはお兄さんが亡くなってしまうのよね。みんなで泣いたわ。で、2人で力を合わせて家を盛り上げていくパターン。これもハピエン。ライバルは弟が養子になり前の幼なじみ。前の暮らしに戻しましょうと纏わり付くが結局振られて一人帰っていく。


6はテンプレ。留学してきた隣国の王太子が一緒に来てくれってパターン。隣の国で幸せに暮らしました。ライバルは隣国の婚約者。やはり王太子ルートは定番だ。婚約破棄されて行方不明。


問題は7だ。みんな7に入りたがっていた。

何故かなんて答えは簡単。

6までは全て状況は違えど普通にハピエンなのだ。

全ての闇はこの7のルートに集中する。

なんたって攻略対象が王太子の異母兄弟なのだ。かなり際どい立場にいる彼のルートだ。誘拐、暗殺、殺人事件、毒殺未遂、人身売買、いろいろ危険に晒される事件ばかりおきる。ジェットコースターみたいに次から次へと事件に巻き込まれていくのは恋愛ゲームとしては異端だった。サスペンスか?と思わせるストーリー運びだ。またこのルート前のような事件が全部起こるため、かなりストーリーが長い。無料配信でこれはお得なのだ。更に彼が現れるのはストーリー後半。全ての事件を正解を選びながら進めていくとようやく彼は現れる。彼は金髪、碧眼。闇の世界で生きているため影があり、目つきも鋭い。出番が少ない割に一番人気だ。ゲームの進め方によっては存在すら出てこない。彼が隠れキャラだという人もいたが、公式の紹介では隣国の王太子の隠れキャラ設定だ。更にみんなを喜ばせるのが彼のエンドだ。なんたって彼のエンドは絶倫、監禁のメリバなのだ。しかし本当に彼のルートに入る確率はかなり低い。

トレンドに#ルースルート #攻略 と上がるくらいだ。


ひとまず私達は確かにゲームの世界に転生した。

しかし何故その必要があったのかはわからない。

まあこの先知ることもないでしょう。まああまり知りたいとも思わない。起こってしまったことは仕方ないじゃない。まあ楽しく生きましょう。だって私達はゲームの登場人物じゃないの。この世界で生きていくんだから。たまたま自分の好きなルートを選べる特典があるだけとくらいに思っておく。どんなルートでも結局自分で歩かなきゃいけない。

ひとまず私はルートを選んだから行動するのみ。

私は必ず幸せになりたい。すでに動いている。みんなより少しだけ先に転生したことに気づいたから得した。

私が動いたことで少しゲームの内容が変わってしまっちゃったけど許してね。特にルピアさん。まあ、早い者勝ち、動いた者勝ちね。あなた達がこの世界にちゃんと足をつけて生きていこうと思うなら大丈夫。自分で頑張るのよ。ゲームの設定に頼らないでね。どう堕ちるかはあなた達しだい。足掻きなさいね。


しかしシャーロレットだけはゲームをしてないのね。

何故かしら?彼女はなんでこのゲームの転生者に選ばれたのかしら?

まあ彼女には特に頑張ってもらいましょうか。

私の幸せの為にね。





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