その6 自室にて ルース視点
黒ルースです(^^;;
全く何なんだ!!あいつは!王太子殿下は何なんだ!!
邪魔しに来やがって。まあジョーカスも邪魔だし。
だいたい自然に主人公の周りに集まってくるのってなんだよ?
攻略対象って何人いるんだよ!全くそいつらが出てくるたびにいちいち排除しなきゃならないんだ!
こっちとて暇じゃないんだよ。
シャーリーは僕のものなんだって。もうイライラするな。
シャーリーもシャーリーだ。早く気づけよ!!君が主人公なんだって。
学校始まってまだ一週間たったくらいだけどよくそのことが身に染みてわかったよ。
今のところ僕が把握している出会いがあった攻略対象は五人だ。
一人目は当然僕。王族に近い幼馴染。完璧なポジションだろ?
二人目は言わずと知れた王太子殿下。定番だな。
三人目は義理の弟。こいつが一番監視できないから困る。
四人目は魔導騎士団団長の息子。まあ牽制してあるから大丈夫だろう。
五人目は宰相の養子の学校の先生。今のところ気になる点はないし去年陛下にお願いしてどこぞの令嬢と婚約させてやったから大丈夫のだずだ。
あと気になるのが今のところ接点はないが騎士団長の息子と近々訪問に来る隣国の王太子くらいだろう。
まあ隣国の王太子が隠れキャラだ。
出会いさえなければ大丈夫だから隣国の王太子が訪問する時期は何か理由をつけてどこかへ連れ出せば大丈夫だ。僕はシャーリーの婚約者なんだからこのくらいのわがままは向こうの家は聞き入れてくれるはずだ。
あ~いろいろ考えるこっちの身にもなってくれよ。
初めの内はシャーリーの話を聞くのが楽しかったし、夢をみている彼女がかわいかった。更に予想もしない考えや行動が見てて楽しすぎだ。彼女を夢を早々と壊したくなかったし、楽しかったから、のらりくらりとシャーリーに付き合ってきたがここにきて本当に厄介だ。
早く自分がヒロインで僕のルートに入っていることを自覚してくれよ。
ちょっと本気に力づくで行きたくなってきた。
どんなに手を回しても主人公補正?だっけ?なるものが働くらしいが、せっかく王太子から奪ってやったのにその補正とやらが働いている。鬱陶しい。隣国の王女との婚約も決まっているんだからこっち来るな!
ひとまず陛下にもう一度話をつけてこないといけないな。結婚を早めていただこうかな?いやいや隣国に留学とかならどうだ?あの隣国の王女は割とやり手だと噂だから殿下があっちの国にいけば身動きとれないだろう。まあその間にシャーリーを完全に僕のものにすればいいだけだ。
まあ少し裏で手を回して国際関係を圧迫してやるか。仕方ないな。
あとは義理の弟。家の中は関われないから厄介だ。何仕掛けているのか分からない。信頼できる部下を数人送り込んで見張っているから随時報告がくるが、今朝来た報告は何だ?一緒に寝てるだと?シャーリー、君の義弟は確信犯なんだよ。もう彼は13歳。わかるだろ?怖い夢見て寝れないなんて信じるんじゃないよ。本当に君は悪役令嬢には一番不向きだよ。
このルートは割と入る確率が低いらしい。まあ僕ほどではないけどね。今は多分ほぼ僕のルートに入っているはずだ。まあ少し安心して優しい目では見ているが度を超えると放ってはおけないよ。
騎士団長の息子も今のところ会う予定はないし、何より彼はあまりシャーリーの好みの性格はしていない。まあ俗にいう女遊びがお盛んらしい。大丈夫のはず。まあ用心に越したことはないけどね。
しかし、シャーリーは自分がヒロインだと言うこと以上に
前世とは別の人生を歩んでいることを気づいて欲しい。
もう結婚は勘弁してとか、恋なんて面倒だとか。
わかってないな。相手が違うんだから行く先も違うでしょ?
僕はずっと君を愛してあげるよ。子供の世話が嫌なら使用人にやらせればいい。そうだ!子供の世話ばかりで僕を構ってくれなくなるのは嫌だから、初めから乳母をつけよう。そうすれば君はずっと僕の腕の中だ。ずっと僕に閉じ込めてあげるよ。
それにもう一つ。みんな小説の登場人物ではないんだよ。
君が決めることじゃない。僕のことは僕が決めるんだよ。
あ、でも人の事は言えないな。君のことは僕が決めてあげるんだ。ん、違うな、君のことは僕が決めてあげたんだよ。
君は僕のエンドに堕ちるんだ。
※※
「ザイン様。私、政経の教科委員になったので先程ボガルノ先生のお部屋にプリントを届けに行きましたらヴィクセレーネ様がいました。」
帰りのホームルームの前の自由時間にルピアさんが話しかけてきた。
「そうなんだ。シャーリーも教科委員になったんだね。」
「ザイン様は平民の私に優しく接してくれますが、ヴィクセレーネ様は違うのですね。」
「何かあった?」
「あ、いえ。少し平民だからと…。ザイン様といつも一緒にいらっしゃるからヴィクセレーネ様も同じ考えの方なのだと思い気軽に話しかけた私が悪いんですが…」
「彼女はそんなこと言わないと思うけどな。」
「ザイン様の前ではそうなんですか?持っていたプリントを取り上げられて床に捨てられてしまいました…。」
彼女は少し涙ぐんでいた。
おや?シャーリー。君の希望が少し叶いそうだよ。




