オワリ。
勢いで書きました。ごめんなさい、感想は大丈夫です。
そこは全てのなにかがあった後だった。
温かい光に包まれ主人公・オワリが立ち上がる。
オワリの前にはサビれた一本の剣が刺さっていた。
お祈りを済ませ、何か関係性があった彼に別れを告げる。
「もう、ここに来るのは最後にするよ。今までありがとう。
俺はもう大丈夫だ。
お前のお蔭で、俺は―――…」
亡き彼に別れを告げて、崖から去った。
なにかが終わった。
町では、主人公・オワリを待っていた。
賑わう町、人々が浮かれ、希望に満ち溢れていた。
喜びの声が上がる中、オワリが凱旋する。
最初にオワリのそばに駆け付けたのは、灰色の髪から突き出したアンテナが生えた少年だった。
「オワリさん!遅いじゃないですか!!いつまであそこにいたんです。
アイツは死んだんですよ…あの時まさかあんなことをするなんて思いもしませんでしたが…僕は、忘れません。」
悔しそうに少年が震える。
「アンテ…」
少年・アンテを気づかうように、オワリがアンテの頭をなでた。
バシッ!
「触んなっ!!」
「………」
タッ
「オワリ!遅いじゃないかっ!まっていたんだぞ!お前のなにかを祝う準備はもうできている。
みんなが首を長くして、お前を待っているぞ!
さあ、早く行こう。どこかに!」
「チュウケンさん」
現れた男に促され、どこかに行くオワリ。
賑わう酒場。
酒場では多くの人々が集まっていた。
「お!やっと主役のお出ましか!」
「あの時は助かったよ!オワリありがとな!!」
「お前がいなきゃこの子は産まれてなかった!ありがとう!!」
多くの者達の歓声があがる。
ガタッと酒を注いでいた女が駆け出す。
「オワリ!遅いじゃないか―――ちゃんと別れは言えたのかい?」
心配そうにオワリに近づいて来たのは、この酒場を切り盛りする女主人・オンナ
「オンナさん…はい。上手く伝えられたかわかりませんが、なんとか…はは、なんていうか、俺ダメですね」
オワリの言葉にオンナが、涙ぐむ…
「そうかい。そうかい、よくがんばったね、あんなことや、こんなことあって…よく頑張ったよ」
オンナのしんみりした言葉に、酒場に入る誰もがしんみりとなった。
あんなことや…こんなこと…あ~~ったでしょう~~…
誰かが口ずさむ。
「オンナさん、心配しないで下さい、俺はもう吹っ切れました。
もう、過去は振り返らない、前だけを向いて行きます。」
オワリの心強い言葉にオンナがまあ…とほほ笑んだ。
「さすが―――……」
その時だった。
突然轟音とともに、酒場の屋根が吹っ飛んだ。
二階建てだと思っていた酒場は一階建てだった。
最近新しく改装したばかりのないかも吹っ飛ばされ壊れた。
近くにいたオンナを庇い、放漫な胸の柔らかさに驚きつつも、衝撃を回避るオワリ。
誰かが空から下り立った。
「はっはははは!貴様!私を忘れおって―――寂しかったぞ!!オワリ!」
「君は!」
あの日、何かがあって、あんな展開があったり、あんな関係になったりした少女だった。