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鎧の魔物奮闘記  作者: 晴れ甲羅
第一章 転生編
86/110

八十三話〜ギルドにて〜

投下です!


***


「何だとテメェ!」


「だからキチンと列に並べと言っているだろう!」


ギルドに入るなり聞き覚えのある声が聞こえてきた。

この声は……シュンヤか?

魔物の大群が攻めてくると聞いて修行から戻ってきたのだろうか。


それにしても何があったのだろう。

喧嘩だろうか、人垣が囲んでいる。


「あれは……シュンヤさんですね」


「そうみたいですね、何かあったようですね。シュンヤは正義感が強いですからね……ちょっと見てきます」


そう言って人だかりの後ろから覗き込む。

すると大柄な男とおっさんとスキンヘッドの三人組がシュンヤを睨みつけている。

ルーミラさん達はどうやら居ないようだ。


「俺がどこに並ぼうが俺の勝手だろうが!」


「待っている人もいるんだぞ! 割り込むんじゃない!」


「誰に説教してると思ってるんだクソガキが!」


「ヒョロガキ、俺らが誰だと思ってるんだ?」


「そうだよあんちゃん、あんまりカッコつけると痛い目、みるよ?」


あー、こりゃひどい。

見たところ、どうやら大柄な男が傭兵申し込みの列に割り込んだようだ。

シュンヤが後に女の子を庇っている、あの女の子を押し退けて列に割り込んだのか?


(止めに入った方が良いかな?)


『そうですね……ここで喧嘩になってお互いに怪我でもしたら戦力ダウンですからね。というのは建前としてここで暴れられたら受付が遅れちゃいますからね』


そうだな、止めに入るとするか。

えーと、でもどうやって止めたら良いのかな?

とりあえず声を掛けるか。


人垣をかき分け、男たちに声をかける。


「あのー、ここで喧嘩されると列が止まっちゃうわけで、ちょっと抑えてくれませんかね?」


穏やかに声をかける。

相手を刺激しても良いことなんてなんにも無いのだ。

ここまで下手に出ればどうも出来ないはずだ。


「関係ない奴は黙ってろ!」


あれれー?

おっかしいぞー?

逆に怒っちゃったかな?


「アキトさん! ちょうど良いところに! こいつらがこの女の子を押し退けて列に割り込んできたんですよ!ガツンと言ってやって下さい!」


待て待て待て待て待て、どうしてそうなる。

俺はただ穏便に事を進めたいのだ、そんなことを言うと……


「テメェもこいつの仲間か⁉︎」


「なんだぁ? 仲間贔屓かぁ?」


「そういうのは良くないぜ?」


ほら! 更に面倒なことになっちゃったじゃないか!

くっそー、どうしたら良いんだ?

よし、ここはキレよう。


「うるせぇなぁ! お前らがここで騒ぐと列が止まるから退けって言ってんだよ!」


メンチを切る。

うん、慣れないから多少違和感はあるがまあ及第点じゃないか?


「何だとテメェ!」


そう言って殴りかかってくる、語彙力無いのかこいつ。

さっきから同じことばっかり言ってるぞ。

それに俺が全身鎧という事を忘れているようだ。


ゴン!


「ぎっ……」


ほーら言わんこっちゃない。

拳を押さえて呻いている。


「やりやがったなテメェ! よくもカルの拳をやってくれたな!」


「そっちがその気ならこっちもやってやるぞ!」


そう言って腰の得物に手を伸ばす男達。

んぬあー! めんどくさすぎるっ……!


「はーい、そこまでそこまで」


後ろから手をパンパンと打ち鳴らす音。

いつから居たんだ⁉︎

振り返ると丸眼鏡の若い職員(?)の方が立っていた。


気配を全く感じなかった、この人、只者では無いようだ。

何だろう、人の強さを感じるようになってきた自分が嬉しい。

と、今はそうでは無いのだ。


「どちら様で? 職員の方ですか? それならちょうど良かった、この人達が━━━━━━━」


「はいはい、話は別室で聞くからね、誰か連れの人はいるかい?」


「久しぶりですね、アーガス」


シーニャさんが知り合いに話しかけるような態度で話しかけている。

いや、知り合いなのか。


「お? シーニャじゃないか! この子は新しいお仲間かい?」


「いえ、友人です」


「ふーん……まあいいや、ちょっと別室で話そうか。そこのキミ達ももちろんついてくるんだよ?」


「は、はい! わかりました!」


「わかりました!」


「もちろんです!」


えらく畏まっている。

もしかして偉い人なのだろうか?

でもシーニャさんと知り合いなら少し安心だ。


シーニャさんとの関係も気になるな。

後でそれとなく聞いてみるとしよう。


いかがだったでしょう?

今回は少し短めでした、申し訳ない。

そしてまた展開が……頑張って進めますorz

次回投稿は十四日の水曜日とさせていただきます!

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