第七話〜教えて!シージア先生!Part2〜
お待たせしました!
『では、鎧も改修し終わった事ですし、さっき後で話すと言っていたこの世界の情勢や技術水準について話していくとしましょうか。もし、気になる事などあればすぐに質問して下さいね』
「はーい、わかりましたシージア先生」
『ではまずこの世界の勢力について話していきましょうか。この世界は大きく分けて三つの勢力に分かれています。その勢力とはまず第一にフォルツ共和国、第二にサグマナ魔族連盟、第三にカルシカ連合ですね』
「その中でフォルツ共和国とサグマナ魔族連盟が戦争をしてるってわけですね?」
『まぁそう言う事ですね。フォルツ共和国とサグマナ魔族連合が戦争をしていると言うのにカルシカ連合の加盟国は全て中立を貫いているようでフォルツ共和国やサグマナ魔族連合の国々と貿易や国交はストップしていません。ハッキリ言って異常な状況ですがそれだけフォルツ共和国が強いと言う事ですね』
「なんでそれでフォルツ共和国が強いって事になるんですか?」
『だって貿易をすると言うことは自分の国に物資を入れると言う事にもなりますが相手の国にも自分から物資を輸出する余裕もあると言うことですよ』
「あー、そう言うことか。サグマナ魔族連盟と戦争をしながらも輸出するものがあるほどに余裕があると言うことか」
『まぁ、一概には言えませんけどね』
「ありがとうございます、なんとなく分かった気がします」
『ではまず、フォルツ共和国について説明していきましょうか。フォルツ共和国はこの世界では珍しくその名の通り共和制で民主主義の国となっています。国の特徴としては多種族、多民族国家、技術大国、軍事国家、農業大国という事ですね。軍事国家というのはこの世界では普通ですがね。あと、勇者達が転生した国もここですね』
「技術大国で軍事国家で農業大国…強すぎないか?」
『しかも人口は五億七千万もあり戸籍もあり、法整備もされ、種族や民族同士の争いも殆ど無い理想のような国ですよ。しかも技術レベルは今の地球のおよそ80〜70年前というこの世界ではありえない程に進んでいるんですよ。なぜここまで成長する事が出来たかというと過去に転生、又は転移してきた人々の働きが大きいですね』
「転生者…やはりすごいな」
『ここまでフォルツ共和国に転生者や転移者が集まったのも元々フォルツ共和国がそういう素性の知れない人間まで保護したりするような人情に厚い国民性だったというのも成長を遂げた理由の一つですね』
「はえ〜、でもそれに対抗しているサグマナ魔族連盟も凄いんじゃ無いか?」
『そうですね、サグマナ魔族連盟はその名の通り魔族が主体となった国々の連盟なのですが魔族という種族自体から強力なんですよ。例えば魔力量が平均的な人間の数百倍もあり、個体差もありますが弱い魔族一人で完全武装の一般兵一人と同じくらいの戦闘力ですね。本当に強い個体になると一体で戦車大隊壊滅とかですね。まぁそんなに強い個体は殆ど居ないんですけどね。あと魔獣と共に戦う事によってフォルツ共和国と互角に戦っているんですよ。元々、魔族という種族は魔物と共に暮らしてきましたからね』
「なら転生者や転移者がくる以前は人間側ってヤバかったんじゃ無いか?」
『その戦争が起こったのも転生者や転移者が原因ですからね。皮肉なものですよ』
「一体どんな風に戦争が起こったんだ?」
『まぁ転生者や転移者と言えば昨今のライトノベルブームに煽られて魔族や魔物は絶対悪と決めつけ、貰ったチートスキルとかで色々無害な魔物や罪も無い魔族などを殺して回ってるゴミ屑供がいたんですよ。だから転生者や転移者を積極的に保護していたフォルツ共和国と関係がどんどん悪化していったんですよ。でもその時はほんの一部の転生者や転移者しかそういう行為をしていなかったのでまだなんとか関係は修復可能なはずだったんですよ』
「じゃあなんで戦争が起こってしまったんだ?なんか一部の奴らが暴走したとかそこらへんなのか?」
『お、中々勘が良いですね。そうです、魔族の一部が転生者、転移者を皆殺しにしようと暴走した結果、罪の無い転生者、転移者まで殺されてしまったんです。当然その事をフォルツ共和国が見逃すはずもなくそのまま戦争に突入していったというわけです』
「なんとも言えない話だなぁ」
『じゃあ次はサグマナ魔族連合について説明していきましょうかサグマナ魔族連盟は50以上の国々が集まって出来ている連盟ですね総人口は三億八千万でマルテス王国が主となっています。魔王が発生した国もここですね』
「その魔王とやらはどの位強いんだ?」
『海で言えば魔王一体でフォルツ共和国の主力艦隊を壊滅させるほどですね』
「は?ちなみにその主力艦隊の規模は……」
『攻撃面だけに限って言うと戦艦13、空母8、重巡洋艦22、軽巡洋艦36、駆逐艦107の超大規模艦隊ですね。それを作ったフォルツ共和国もすごいですがそれに壊滅的な打撃を与える魔王の凄さがよくわかると言うものです』
「ええ……フォルツ共和国やばいんじゃ無いのか?」
『でも流石に魔王も無傷とはいかなかった様で今は傷を修復するのに集中している様ですね』
「それだって時間の問題だろ?どうやって解決するんだ?」
『その手段が勇者達と言うわけですよ。流石にカルシカ連合も魔王の存在を看過することは出来なかった様で魔法の最先端を行くフォクシブル魔法皇国から勇者の素質がある者を呼び出す勇者召喚の魔法の技術提供を受けて勇者を呼び出したと言う事です』
「そして俺がおまけで付いてきた、と」
『そう言う事ですね。まぁ案外楽しんでそうなので安心しましたよ』
「確かに案外悪く無いよ」
『じゃあ最後はカルシカ連合の話ですね。まぁこれと言って特徴はないのですが総人口は一番大きく、二十億七千万と非常に多く国の数も100以上の国々が集まって出来ている連合ですね。ですがこの国々の多くは技術レベルがおよそ三百年程フォルツ共和国より遅れています。ですが人種の差かはわかりませんが魔力が多い人間が多いのでなんとか魔獣などの外敵は防げている様ですね』
「意外と単純な勢力図なんだな」
『まあかなり端折って説明しましたからね、細かい所はまたの機会にと言う事で』
「分かった。よし、じゃあそろそろ暗くなってきたし飯食って寝るか」
『そうですね、さっき血抜きした狼を食べましょう』
えーっと、確か血抜きした狼は…あったあった。でもこの狼……
「どうやって食べたら良いんだ?」
『あちゃー、ナイフ作るの忘れてましたね…仕方ないので無理やり内臓だけ抜き取って皮を剥がして食べちゃいましょうか』
「そうだな……でも明日、ナイフ作ろうか」
『そうですね、作らないと色々と困りますもんね』
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次回は探検回の予定です!(「予定は未定」です……)