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鎧の魔物奮闘記  作者: 晴れ甲羅
第一章 転生編
50/110

第四十九話〜こういうのはチート主人公に回してくれ〜

投下です!


***


しばらくするとアンナちゃんを連れてマーサさんが降りてきた。

アンナちゃんは首からガマ財布をかけてお買い物モードだ。

この世界にもガマ財布ってあるんだな、転生者たちが伝えたのだろうか。


「よーし、じゃあ行っといで。アンナ、今日はこの兄ちゃんが荷物持ってくれるからな、見ての通り力持ちだから遠慮なく頼むんだぞ」


「うん、わかったよ! よろしくね!」


あ〜、笑顔が純真無垢なんじゃ〜

なんかこう……癒される。


『もしかして貴方ってロリコンですか?』


へ?


(ちょちょちょちょちょ待て待て待て待て待て、一体全体どうして俺がロリコンだなんて発想になるんだ⁉︎)


ストライクゾーンが広いのは認めるが流石にここまで小さい子に……そういえばこの世界に来てから致してないな。

まあだからといって欲情なんてする訳もないんだがな!

だからと言ってシーニャさんは怖いし……人じゃないし、シージアは論外、輝夜は娘的存在、ルーミラさんとセリナさんはシュンヤのだし……マーサさんかアンナちゃん⁉︎

いやいやいやいやそれはないない。


『いやだって小さい女の子を見ながらニヤニヤしてたらちょっと……ね?』


(いやあれは違うから! そう言うのじゃないから! ほっこりしてただけだから!)


『冗談ですよ、そんなムキになると却ってそう思われちゃいますよ。しかもほら、アンナちゃんに見られてますよ』


「どうかしたの?」


「い、いや、なんでもないよ」


なんだかシージアがどんどん性格が悪くなってないか?

どんどんいたずらが酷く……と今はアンナちゃんだ。


「よーしアンナ、今日のお買い物は━━━━━━━」


マーサさんがアンナちゃんに今日の買い物を伝えているがやけに長そうだ。

普段はどうやって運んでいるのだろうか、後でアンナちゃんに聞いてみるとしよう。


そういえばさっき気がついたこの世界に来てから一回も致してないと言う事だが……俺って性欲がなくなったのだろうか。いや、そんなはずはない。

わざわざ反語まで使って言ったのにはもちろん理由がある。

そう! 俺の妄想力は一切落ちてなどいないのだ!


脳内であんなことやこんな事を考えているからだ!

でもその割には俺のエクスカリバーは反応していなかった、これは不能に⁉︎

こればっかりはシージアに聞く訳にもいかないからな……

何か検証する手を考えなければなるまい、俺の名誉のためにも。


ていうか本当に長いな、一体どれだけ買うつもりなのだろうか。


「ちゃんと覚えたから大丈夫だよ!」


と、ちょうどだったようだ。

なんだか最近こういうことが多いような気がする。

まあ気にしたら負けだろう。


「もう大丈夫ですか?」


「ああ、日が暮れるまでには戻ってくるんだよ。夜は治安が悪くなるしこの頃は若い女を狙った誘拐事件が多いって言うからね、まあ兄ちゃんがいるから大丈夫だとは思うけどね。」


「はーい!」

「わかりました」


うん、治安が悪いのは困るなぁ。

こんなナリをしているが根は小心者だから絡まれたりしたらビビっちゃう。

これはなんとしても日暮れまでには帰らなければ。まあそんな時間がかかる買い物があるはずが無いだろう、多分。


「あ、そうだアキト。これを持っていきな、素手じゃしんどいだろうからな」


そう言って背負いカゴを渡してくるマーサさん、しかもかなり大きい。

俺が背負っても違和感がないほどのビッグサイズだ。

一体どれくらい買うつもりなのだろうか……もはや少し楽しみだ。


***


「大丈夫?」


「うん、大丈夫だよ」


「本当に? しんどそうだよ?」


「うんうん、全然問題ないからね。心配しなくても大丈夫だよ」


嘘です、めっちゃ重いです。

肩は鎧のお陰でそこまで痛くはないが足腰がガクガクしてきた。

なんか足の指先が痺れて感覚がなくなってきた。

まだ聖剣の毒が抜けきってないのを忘れてたぜ……


「えーと、あとは大麦と小麦を買ったら終わりだから頑張ってね!」


そろそろ日も暮れてきたしいつの間にか露天はほとんどしまっている。

早く帰らないと危なそうだ。。

そのためにも足に力を入れて歩かねば……


「うん、ありがとう」


ああ〜、まじで頑張ろうと言う気になるなこれ。

はっ! もしやアンナちゃんはこれを狙ってやってるのか⁉︎

そうだとしたら策士だ! 俺ちゃんはまんまと罠にかかってしまったと言うのか⁉︎


『なんだか重大な事に気がついた感を出してますが何かあったんですか?』


(いや、もしかしてアンナちゃんは策士なんじゃないかな〜、と思ってな)


『あれは素ですね。私が見る限りでは、というか私が言うのだから間違いないでしょう』


(そうなのか……)


素でこんなにも純真無垢な子なんてそうそう居ないぞ!

そんな事を考え、足元を見つめながら一歩一歩踏み締めて歩いていると、


「キャ━━━━ングッ⁉︎」


一瞬、女の子の悲鳴が聞こえたので声を上げると、アンナちゃんが居なくなっていた。


「シージアッ!」


『右の路地です! 連れ去ったのは……三人組です! 見たところ目立った武器は持っていませんが気をつけてください!』


くそっ!

よりによって本調子じゃない時にこんなことが……

こういうのはチート主人公的なシュンヤだけで十分だろう……!


いかがだったでしょうか?

次回はお正月特別回のようなものを予定しております。

次回投稿予定日は一月一日、つまり元日です!

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