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鎧の魔物奮闘記  作者: 晴れ甲羅
第一章 転生編
25/110

第二十五話〜転生者って強くね?Part4〜

色々とハプニングはあったものの投下です……!


***


「うるさい!『狂戦士化』ぁぁぁぁ!」


うわ、ゲームのボスかよ……

なんだかメキメキ言いながらちょっとずつ大きくなってるな。


『気をつけて下さい!「狂戦士化」は魔力の続く限り身体能力を三倍から五倍に引き上げますよ!あいつはさっきの戦闘で魔力がかなり減っているはずなのでそこまで長時間持つと言うことはないはずですがそれでも脅威です!』


「対処法は何かあるのか?」


『理性が薄れ、闘争本能が強く出ているので身体能力が上がり、再生能力が大幅に上昇します。ですが再生するのにもかなりの量の魔力を使うので魔力切れを狙ってひたすら攻撃し続けましょう』


攻撃に当たるのが怖いが、狂戦士化によって理性が薄れるそうだから攻撃も単調になっているだろうから、ちゃんと盾を構えていれば問題はないだろう。


多分、きっと、そうだと良いな。


「分かった、それにしても変身時間が長いけど攻撃しちゃって良いよな?」


『そうですね……あ、でも輝夜ちゃんの方に行かないように気をつけて下さいね。あの三人を巻き込んでしまうとなんとなく申し訳ないので』


そうだな……なんだか後味が悪いもんな


「あ、攻撃を仕掛ける前に各種リミッターを外しておいてくれ」


『え、良いんですか?後々大変ですよ?』


「いや、良いんだ。こんなところで死にたくないからな」


『じゃあ仕方ないですね……長時間は危険なのでさっさと決着をつけて下さいね?』


「おう、任せろ」


『じゃあ行きますよ……三、二、一、はい!』


「おりゃああああ!」


全力で踏み込みそのまま盾の角を転生者の顎にアッパーカットの要領で叩きつける。


「ギョアアアアア⁉︎」


ゴシャリという感触と共に転生者の下顎が吹き飛ぶ。

だが。


「ガアッ!」


特にダメージを負った様子もなく顎を逆再生のようなとんでもないスピードで再生させながらこちらに突っ込んで来た。

もう人間じゃないな……


その攻撃を盾で受け止める。


「ぬおおお⁉︎」


ガァァァンという轟音と共に凄まじい衝撃が襲ってきて後ろに押し出されれてしまう。

そのまま何十発と嵐のような連撃が叩き込まれる。

盾越しでもとてつもない衝撃だ。


「ぐっ、そろそろまずいぞ……」


盾がだんだんひしゃげてきた、あの厚さ二センチのタングステン製の盾がだ。

まだまだ連撃は止まない。

そろそろ盾の耐久度が限界に近づいてきたその時だった。


なぜかピタリと攻撃が止んだ。

恐る恐る盾から顔を出すとそこには手の先が無くなった転生者が踵落としの要領で足を振り上げていた。


「うお⁉︎」


慌てて回避する。

ズガァァン!という轟音と共に俺が飛び退いた場所に踵落としが打ち込まれ、地面が陥没する。

いくら鎧を着込んでいるとはいえ、俺もあの一撃をくらえばただでは済まないだろう。

というか死ぬ。


「ギョオオオオオ!」


足を引き抜いた転生者がこちらに走って来る、だが踏み込んだところで転けた。

よく見ると足がひしゃげている。

さっきは手が無くなっていた事や足が潰れていることから見て筋力に身体の強度がついてきていないようだ。


恐らく、変身途中で攻撃したからだろう。

それにしてもこんなに変身に時間がかかるスキルなんて実用性皆無だろ……


「オオオオオ!」


おっと、足がもう再生したのか。

今度はこっちも攻撃させてもらうぞ。


転生者がある程度まで近づいて来たところで盾を投げつけ、目隠しにする。

そして。


「おらぁ!」


思い切り棍棒を膝に叩き込む。


「ギャアアアア!」


メキャッっという嫌な感触と共に転生者の膝が反対方向に折れ曲がり、地面に倒れ込む。

そこに追撃を叩き込む。

ひたすら棍棒で、盾で、突く、叩く、殴る、その度に転生者の身体が折れ、千切れ、凹む、だがすぐに再生してしまいらちが開かない。


(シージア、あと転生者の魔力残量はどれくらいなんだ?)


『最初から四割ほど減って残りは三割ほどです!このまま押し切って下さい!』


三割か!もうすぐじゃないか!


このままなら行ける!

このまま押し切ってやる!


「おおおおおおお!」


だが、このまま上手く行くなんてことは無かった。


突然転生者の魔力が高まり、腕に集まる。


『マズイですよ!急いで防御体勢をとって下さい!」


そう言われ、慌てて盾を構える。


そして━━━━━━


「ガアアアアアア!」


転生者の腕から極太のレーザーのようなものが発射された。


盾はレーザーに数秒だけ耐えた、数秒だった。

そのままレーザーは俺の左腕を吹き飛ばした。


「ぎゃああああ⁉︎」


痛てぇぇぇぇ!ああ!クソっ!

胸を貫かれた時よりもずっと痛い!

とんでもない痛みに意識が遠のきそうになるが耐える。


「シージア……鎮痛成分を出来るだけ頼む……!」


『分かりました!』


痛みが引いてきたので左手を見ると、肘から先が綺麗に無くなっていた。


「ああ……腕が……」


『大丈夫です!今の貴方の身体なら生えてきます!蟹みたいに!」


はは……蟹みたいにか……


「シージア、転生者は今どんな感じだ?」


『転生者は魔法の反動で腕が潰れていましたがもうほとんど再生しています!なのでさっきの魔法と合わせてもう魔力残量はほとんどないはずです!あと一撃で魔力が尽きるでしょう!』


「あと一撃……なんとしても決めてやる……!」


『そうです!頑張って下さい!』


任せろ……ッ!

右手で棍棒を掴み、振りかぶる。


「おおおおおお!」


それと同時に、手を再生し終えた転生者が拳を振りかぶる。

そして━━━━━━━━


バギャッ!


同時に攻撃が当たった。

その瞬間に俺は体を捻り、衝撃を軽減した。

だが転生者はそれが出来なかった。

その結果は……


「ゴオオ……」


ズドンという地響きと共に転生者が崩れ落ちた。

そしてシュルシュルと縮んで行く。


「俺は勝ったぞ……!」


『良くやりましたね!貴方の勝ちです!』


そして転生者を引き摺って、輝夜の背中に乗せる。

すると輝夜が俺の顔を舐め回してきた。


そして心配するかのように喉を鳴らしている。

それを聞いた俺は安堵と疲れから、そのまま倒れ込んでしまった。

だが、俺の心の中には満足感があった。



遅れて申し訳ないです……

ハプニングとはスマホとアイパッドで執筆しているのですがそこで保存をミスしてしまい原稿が少し消えてしまったということです……orz

次からはこのような事が無いように気をつけます……

それにしてもやっと戦闘シーンが終わりました!

達成感に包まれております……

次回投稿は明日を予定しております!

(明日と言っても今日ですが……)

評価、感想、誤字報告を頂けると作者のモチベーションが爆上がりします!

よろしくお願いいたします!

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