第一話~え?おまけ?~
文章を書くこと自体が初めてなので誤字やルールを間違っているなど、色々と足らない所はあると思いますが多めに見てやって下さい!
鎧坂彰人、日本生まれ。
彼は中学生一年生の時、病気によって父親を亡くし、それが原因で引っ込み思案になってしまった。
父親の治療費による多額の借金
だが彼は友達に恵まれていた。
彼は貧しいながらも友に支えられ、中学生活を楽しんだのだった。
「母さん、行って来まーす!」
そして時は経ち現在四月七日彼は15歳になっていた。今日は高校の始業式、彼は今日から始まるであろう高校生としての青春、友情、そして恋に思いを巡らせていた。
彼は浮かれに浮かれていた、そしてそれは悲劇を生んだのだった。
逸る気持ちを抑えられず、横断歩道に駆け込んだ彼は待ち受けていたのはヒロインとの衝突━━━━━━━ではなく、トラックとの衝突だった。
***
『あのー』
ん? 誰だ? ここはどこだ?俺は何をしていたんだ? 俺は確か高校に行こうとしていたんじゃ……
『あ、はい貴方は高校に向かってました』
じゃあなんで俺はこうしてここに居るんだ?ていうかコイツ見るからに怪しいな……ローブで顔隠してるし……
『ちゅ、中二病って……貴方、何気に酷い事を言ってきますねぇ。なぜ貴方がここに居るのかと言うと、私が貴方の魂をここに持ってきたからです』
え?何を言っているんだ?
声にも出してないのに聞こえているのか……?
「あれ、お忘れですか?自分がトラックに轢かれた事を?」
え…? 一体何を言ってるんだ……?
現に俺はこうしてここにいるじゃ無いか!
「申し上げ難いのですが、貴方は居眠り運転のトラックに轢かれたのです」
そうだ!俺はトラックに轢かれて……ってじゃあなんで俺は生きてるんですか?
『いや、貴方はちゃんと死にました。そりゃもう見た人が何日かハンバーグとかステーキとか食べられ無くなるくらいにグッチャグッチャになって』
ええ……嫌な事を言うな……そういえば俺が轢かれる前に二人轢かれてなかったか?
あの二人はどうなったんですか?
『はい轢かれてましたね。というかあの二人だけで良かったというか……貴方はおまけと言うかなんというか……』
え?今、なんて言ったんだ?
『い、いや何でもないですよ、はい』
いやあんた、今俺はおまけみたいな事を言ってたんですよね?一体どういう事なんですか?
状況が理解できん、考えが纏まらない。
「えーとですね、ひじょーに言い難いのですがね、本来は先に轢かれた二人だけで十分だったんですよ」
マジか……
『はい、そうです』
「はい、そうです」で済まされる訳ないだろ!
ていうかそういう事をするって事はラノベに良く出てくるような『神様』とか言うやつなのか?それなら俺を生き返らせてくれよ!
俺には母さんが、独り身の母さんがいるんだよ……っ!
『非常に申し訳ないのですが、それは無理です……人の生死に関わることはそう簡単には弄れないのです。後々に重大な不具合が出て来て大変な事になってしまいます』
ふざけるなよ……! 母さんはどうなるんだよ!
『それは私が辻褄合わせをしておきました』
人の同意無しに勝手な事をしないでくれよ……
「そこに関しては本当に申し訳ありません。ですが貴方にとってもデメリットだけでは無いはずです」
確かにそうだ、うちには俺が大学を卒業するだけの金など無い。
……じゃあ、借金は無くなったのか?
「はい、そこは大丈夫です」
良かったような悲しいような複雑な気分だな……でもこれで母さんの負担も減るはずだ。
かあさんもまだまだ若いのだから幸せに生きて欲しい。
「こんな事を言うのもあれですが貴方やっぱり変わってますね」
どういう事だ?
「手違いで殺されて、ここに連れてこられたと言うのにそれをあっさりと受け入れるなんて普通の人間には出来ない事ですよ」
いや、なんと言うかよく何が起こっているのかいまいち分かってないんだよ。
「それにしても貴方の落ち着き具合というか順応速度は異常なんですよ」
へー、こんなもんじゃないのか?
と言うかアンタが俺を殺した事は確かに恨んでいる、だがそれ以上のメリットがあったからだ。
だからこれ以上俺はアンタが俺を殺したことに何も言わないし、態度にも見せない。
「ありがとうございます……本当に申し訳ないです」
まあ言われてみればそうかもしれないな
それは良いとしてさっき言ってた“高次元生命体”とやらは一体何なんだ?
「ほらやっぱり切り替えの早さ異常ですよ。ええと、高次元生命体というのは使えるエネルギーが無限にあるみたいな感じですね。だから貴方をこの世界に持ってきて他の世界に送れるんですよ」
ん?他の世界に送る?要するに俺はあれか「異世界転生」と言うやつをするのか
「そうですよ」
じゃあ俺が送られる世界はどんな世界なんだ?
「えー鎧崎彰人さん、貴方の転生する世界は魔獣蔓延る剣と魔法の世界です!」
こうなってくると本当にラノベとかアニメだな……
『あれ、思ってたより反応が薄いですね。もっとこう「本当ですか!?ありがとうございますシージア様!」みたいな反応を期待していたんですけどね』
なんで礼を言われると思ったんだ……
脈絡が無さすぎるにも程があるぞ……
「ええー、剣と魔法の世界ですよーもっと喜んでも良いじゃないですか。これまでの人はみんな喜んでましたよ?」
じゃあチートみたいな物は貰えるのか?
「それは……ちょっと無理ですね」
え?貰えないのか?てっきり貰える物だと思っていたんだけど……
「はい、でも貴方は魔物に転生して貰います後、チートではありませんが私の補助を受けることができますよ」
補助を受けれるのか、一体どんな補助が受けられるんだ?
「まずそこに質問が来るんですね……まあいいでしょうその補助とはですね、私の」
遠慮します、要らないです、役に立たなさそうです
「酷っ!酷いですね…流石の私でも傷付きますよ……」
じゃあ一体俺に何の得があるんだ?
「私の膨大な知識がいつでも得られますよ!」
要するにg〇〇gleみたいなものか。
「はい、そのイメージで概ねあってますよ。ただ私から話しかける事もありますけどね!」
なんか一気にいらない気がしてきた。ていうか高次元生命体ならもっと出来る事があるんじゃないのか?
実は自分が楽しみたいだけとかそんなんじゃあ無いよな?
「それがですね貴方が転生する世界に長時間行くには普通の生命体として行かなくてはならないんですよ。二つ目の質問については……あっちの世界に行って調べたいことがあるんですよ」
調べたいことか……今は置いておくとして何で普通の生命体じゃないと駄目なんだ?
『それがですね、私って高次元にいるじゃないですか。なので次元の低い世界に行く時はエネルギーをばら撒きまくるのでその世界の「バランス」をゴリゴリ崩しちゃうんですよ』
その『バランス』とやらは何なんだ?
「まぁその辺の詳しい所はまた後ほどどうやって『バランス』を崩さないようにするかと合わせて説明しますよ」
分かったよ、じゃあお願いさせてもらうよ。それにシージアがいた方がかなり楽になるだろうからな
それに喋り相手にもなってくれるんだろ?
「もちろんですよ」
ならよろしく頼むよ。俺は喋るのが好きなんだ
『こちらこそよろしくお願いしますね』
じゃあ本題に戻るがなんで俺が魔物に転生させられるんだ?
『それはですねさっきの質問の答えにもなるんですど、どの世界にも「バランス」という物がある訳なんですよ。例えばですね地球では文明が育ちやすい代わりに天敵に相当する物が少なくエネルギーが今のところ有限ですよね、でも貴方が転生する世界は文明が成長しにくい上、魔物という天敵がいる代わりに、魔力という無限のエネルギーがあるというわけです』
無限ならアンタが行ってエネルギーを撒き散らしても大丈夫なんじゃないか?
「それがですね、その世界の許容容量を超えてしまう訳ですよ。例えば、無限に出てくる燃料があってもエンジンの性能以上の燃料は使えない、といった具合になってるんですよ」
分かった気がするよ
それで俺は何で魔物に転生させられるんだ?
「それはですね、人間側の大国が魔物側と戦争をしていたのですよ、それでですね、何故だか分からないんですが魔物側に特異点の様な強すぎる存在が生まれたんですよ」
だから人間側にその二人を転生させたという訳か
「はい、その通りです。でもその二人が強すぎたんですよ」
その二人は強すぎると……その二人は一体どの位強いんだ?
『一人は女性で職業が賢者ですね。チートを10個持っていて。空間転移、超再生、魔法理解補助、レベルアップ制、アイテムボックス、全魔法適正、言語理解、魔法創造、魔力回復速度上昇、並列思考、ですね。後、職業の能力として聖光防壁と魔法威力増大がありますね』
他のは大体分かるけど「聖光防壁」って言うのは何なんだ?
「時間制限がある代わりに絶対に破れない光の防壁ですね」
本当に強いんだな……俺TUEEEE!みたいな感じで異世界生活を謳歌出来そうな感じだな……
『もう一人は男性でこちらはもっと強いですよ。職業が勇者ですね。チートが15個あって、空間転移、アイテムボックス、思考速度上昇、並列思考、筋力増大、反応速度上昇、言語理解、超再生、鑑定、分身、衝撃緩和、レベルアップ制、全魔法適正、聖鎧、限界突破ですね。後、職業の能力として聖なる者がありますね』
他のやつは名前で大体わかるんだが「聖なる者」って言うのはどういうスキルなんだ?
『魔物がどこに居るか分かったり魔物との戦闘時に能力が上がったりというスキルですね』
本当にヤバ過ぎるな……それほど「特異点」は強いのか?
「はい、チートとかは一切持って無いんですけど圧倒的な強さなんですよ……」
まあ、それは良いとして俺は一体どんな魔物に転生させられるんだ?
「やっぱり貴方受け入れと言いますか飲み込む早さが異常ですよ、まぁその方が私としては好都合なんですけどね」
それは良かったな、それで一体俺は何の魔物に転生させられるんだ?
「貴方が転生する魔物は━━━━━リビングアーマーです!」
どんな魔物なんだ?
「え、知らないんですか?じゃああんなに溜めて言った私恥ずかしいじゃないですか」
ええ……こっちの知ったこっちゃ無いじゃないか。
で、どんな魔物なんだ?
『要するに「鎧の魔物」です』
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