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幼馴染み姉妹は僕に何を思う  作者: 佐古昭博
13/19

連の思い

済みません

なかなか良い展開が浮かばず修正しまくりです。

いかがでしょうか?

 金曜日。

 三人で登校しているが、やはり藍はいつもより少ししょげている。

 朝ご飯を作る時も小さなミスを連発していた。


「ねーさん。元気ないなぁ。どうした?」

「いや、別になんでもないわ!」

「はぁ。双子の()に嘘ついたってすぐバレるよ」

「うっ……」

「そうだよ。藍ちゃん。何があったの?」

「実は……」


「え? グループの中が気まずい?」

「うん」

「そっかぁ。どうしてだろうね」

「それは……」


 僕の方をチラッと見ながら首を振った。


「品行方正なねーさんがねぇ」

「凛。結構難しい言葉を知ってるな」

「馬鹿にするな。少しは知っているぞ!」

「ははは」

「あはは」

「……」


 まぁ、凛は置いておいて、藍が心配だ。おそらく学校に原因があるな。

 だから僕は藍及びそのグループを観察することにした。

 学校に着くと、藍はいつものように女友達に声をかけられ挨拶して、グループの中に入ったが、少し気を使っているように見えた。

 いつも仲の良いグループなのに、確かに何か距離感を感じる。


 そして昼休み凛とご飯を食べる。


「ん? グループ仲間と気まずい感じになった時?」

「うん」

「そうだな~。あんまり私のグループではそんなのないからなぁ」

「そうか……」

「あぁ。……ねーさんの話か」

「うん」

「……ったく。ねーさんには優しいんだから」

「えっ? 何て?」

「なんでもない! 兎に角確かに気になるな」

「だろ? グループ内で距離感が出来る時ってどんな時だ?」

「うーん。まぁ、惚れた腫れたの話じゃないか?」

「えっ!? 藍ちゃんに?」

「そりゃあ、ねーさんにもそういう話はあるだろうさ?」

「で、でもそれはいままでだってあっただろ? 振るなんて話は山程……」

「ねーさんに好きな相手が居たとしたら?」

「えっ!?」


 その可能性を考えてない訳ではなかったが、一番考えたくなかった内容だ。


 ──藍ちゃんに好きな人が?


 僕は動揺した。そんな話聞いたことないぞ。けど、居て当たり前か。高校生にもなれば恋をする。そんな当たり前を僕は頭の中で否定していた。

 誰だろうか? 藍ちゃんの好きな人……。


「まっ、ねーさんが元気ないところを見ると、グループには未練があるということだ」

「当たり前だろ? 友達なんだから」

「……まぁ、恋と人間関係を維持するのは難しいな」

「えっ? 何て?」

「何でもない。ねーさんのことが気になるなら、行ってきなさいよ」

「でも、凛を置いていく訳には……」

「私のことはいいから。今はねーさんのことを気にしなさい」

「あぁ。ありがとう。凛!」

「ったく」


 こうして僕は教室に向かった。無我夢中だった。

 彼女の為に出来る事をしようと思った。

 一体僕に何が出来る。

 ただの幼馴染みとして……。

 いや、仲の良い幼馴染みとして藍の為に……。

 彼女はグループの友達と話していた。


「あの!」

「れ、連ちゃん!? どうしたの?」

「藍ちゃんといままで通り仲良くしてもらえないでしょうか?」


 僕は彼等に精一杯頭を下げた。これぐらいしか幼馴染みとして出来ない。


「……君は原因を知った上で言っているのかい?」


 このグループの秀才の一人、田中君が言った。


「えっ、いやその……」

「まったく。原因も知らずに言われても困る。単に腹が立つだけだ」

「それでも、それでも……」


──僕は、


「お願いです。大切な幼馴染みが困っているところを見過ごす訳には参りません」

「連ちゃん……」

「……」

「どうか何卒。お願いします」

「……君が」

「?」

「君が原因なんだぞ!」

「えっ?」

「伊坂君が君のことに心酔するから、我々との距離が生まれ疎遠になったのだ!」

「えっ? 僕の……せい?」


 藍の方を見たら、藍は何も言わなかった。

 そうか……僕が原因だったのか……。

 確かに思い当たる節はある。

 最近彼女はグループよりも僕ばかりに干渉してくる。

 友達関係は時が少なくなれば、疎遠になり易くなる。

 当たり前の話だ。

 まだ浅い関係なんだろう。深ければそんなことはなかなか起こらないはずなのだが。

 となれば、話しは簡単だ。僕と藍との距離を離せば……。

 とその時、僕の脳裏にいままでの藍が僕に呼びかける声が響く。


「連ちゃん!」

「連ちゃん……」

「連ちゃんっ」


 それに今僕の家に……。


 そして藍の方を見ると、不安そうに僕を見ていた。


「分かりました」


 僕は躊躇わず言った。

 つまり藍を彼女のグループから疎遠にさせず、僕が藍の近くにいる方法。それは……。


「僕は藍ちゃんのことを大切に思っています。命にも代え難い存在です。だから貴方達も彼女のことをもう少し大切に思い、信用してくれませんか?」


 僕の藍への気持ちを周りに伝え、彼等に彼女のことを信じてもらうことだった。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ふむ、かっこいいですね。主人公。 ここでヘタレないのはすごく良いです。 [気になる点] ハーレムタグあったっけな……? [一言] 1つ分岐点とでも言うべきでしょうか。 ただ、主人公ここまで…
[一言] 「僕は連ちゃんのことが好きだ!!」 ……迷言ですな……
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