プロローグ
この世の中は金が全て
いつからこう考えるようになったのだろう、俺はその事が分からない。いや、本当は分かっていたのかもしれない。
だからこそ、逃げたんだ。周りの事を見て見ぬ振りをして、怖くて、辛くて、苦しくて、何もかもが嫌になって、最後まで無視し続けて逃げて来たんだ。
なぜ、こうなったのだろう
多分あの時から始まっていたのだろう
きちんと考えて入れば違う未来があったのかもしれない
中学生の頃、俺は友人と遊ぶ毎日を過ごしていた。みんなとは…とても仲良くて、楽しく充実した生活だった。まぁ、時々ある事を考えがていたが、すぐに忘れた。
だが、数年経って高校生になってから遊ぶ事が全くなくなった。その理由はあまりにもつまらない答えだった。
高校生になってから2週間が経つと周りの友人達は、遊ぶ事よりも勉強や部活動に熱中していた。
そんなみんなに置いていかれたくないと俺も部活動や勉強を真面目に始めたのだが、すぐに辞めた。
理由はつまらなかったからだ…
違う、本当の理由はある事が起こり辞めなくてはいけなかった。と同時にある考えが強くなった。
世の中は金だと
高校を何とか卒業した俺は、給料がとても良く、安定した職場に就職した。初めは、先輩や上司に怒られながらも、我慢して生きてきた。
そうして、金をたくさん手に入るようになった俺は、とうとう幸せな毎日を過ごせると思った。
でも、無理だった。
確かに、金は手に入るが、手に入るたびに思ってしまう…何のために金が必要だったのだろうかと
そう……俺は
知らないうちに心が…感情を感じられなくなっている事に気づいてしまう。
あぁ、何のために生きればいい
何のために頑張ればいい
何のために我慢しなくてはいけない
何のために、何のために……何のために生きなくちゃいけないんだよ!俺はもう疲れた。楽に…なりたいよ
俺は、死ぬかのように深い眠りについた。
あの時まで、生きるのをやめた事を後悔する日が来るなんて思わなかった。