プロローグ
ここはどこだ...
なんでこんな所にいるんだろう...
さっきまで俺は東京メトロに乗って家に帰る途中だったはずだ。そして俺は最寄りの駅で降りた。それなのに何でこんな見たことも無い風景が広がっているんだ...
石畳の道路、石やレンガが積まれて出来た家、道路脇には色々な露店...まるで中世の西洋の街を思わせるような街並み。俺の地元はこんな風景じゃない...それにマンションらしいものもない。とりあえず身の回りで分かることから把握をしていこう。
まずは持ち物。今日の授業の用意、筆記用具、定期、財布...カバンを漁っているとスマホがあったことに気がついた。
「ふむ...使えるか確かめてみるか。」
そう言って俺はスマホの画面をつけた。
一応動くようだが案の定圏外。スマホには期待が持てないようだ。今後役に立つ可能性もあるが今は関係がない。カバンの中は何も変わっていなかった。眠らされて金品を奪われどこか知らない場所へ連れてこられたという訳では無いようだ。(知らない場所というのは間違ってはいないが)
それにさっきから気になっているのが道路の通行人だ。普通の人間も多い。だが、そうでない人(?)も多い。それは日本...と言うか世界ではありえないはずの人だ。いわゆる獣人だ。獣人と言ってもリザードマンのような人はいないがその代わりにという言い方もあれだがケモ耳と尻尾を付けた人がいる。最初はファッションかと思っていたが動いたりしていることに目を疑った。
「...もしかしてこれ異世界転移ってやつか?」
俺はいわゆるアニメオタクだ。だがリ○ロの主人公みたいに瞬時に理解することは叶わなかった。
「はぁ...マジかよ...異世界転移なんてラノベやマンガの世界の話じゃないのかよ...」
こうして俺、棗裕翔の異世界生活が始まった。
「おい!そこの変な格好をした男!」
なんだよ...せっかく俺がイイ感じに終わらせたっていうのに大声を出して遮ったやつは。
声が投げかけられた方向を向くとそこに立っていたのは俺に向かって指を指している紅い髪の毛の女がいた。
「突然だがお前を城まで連行する!」
「...はぁ?」
一体俺の異世界生活はどうなるんだ...
同サイトで連載中の小説とはまた違った書き方をしてみました。慣れない書き方なのでん?と思う所も多々あると思いますが飽きずに読んでいただけると幸いです。




