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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで【コミカライズ12巻 発売中!】  作者: 鬼影スパナ
嵐の前の静けさ

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ただの日常。

(差し入れでリクエスト貰った足フェチ回で、かつ超久々の水曜更新です)


 ゴンタはアイスが好物なようだ。特にチョコミントアイスが好きなようである。

 護衛兼空調代として1日1個、ミニカップを提供することにした。


 それはさておき。


「ロクコはなんで俺の部屋に入り浸ってるんだろうな」


 と、他のペット――白い不死鳥のフェニ、ダイヤモンドなジュエルタートルのダイア、パンダミミックのパックと一緒に俺の部屋でごろごろして漫画を読んでいた。

 新入りのフロストリザード(金眼種)のゴンタは俺の頭の上で伏せている。


「何よ、私のペットがケーマの所に居るんだから私が可愛がりに来て何が悪いの?」

「まぁ悪かないけど」

「そうよ、それにまだ夫婦じゃなくてもパートナーなんだから」


 ロクコは仕事いいのかと思わなくもないが、それは俺も同じことなので大丈夫なのだろう。きっとレイ達が上手いこと回してくれている。実際問題は無い。


「んー……」


 もぞもぞ。とロクコが足をすり合わせる。俺の部屋では靴は履かないので、靴下(ニーソ)をはいているのみの足。部屋の外では靴を履いているが、白い靴下にうっすらと灰色の足形が浮かんでいた。

 足フェチの俺は、寝っ転がったままぱたぱたと揺れるその足をついつい目で追ってしまう。


 ……靴下に包まれた足指で、ぐい、ぐにっともう片方の靴下をずらしていく。

 しばらく見とれていると、長いニーソがすっかり足から脱げ落ちた。少し赤みがかった剥きたての足裏が、丸っこくて可愛らしい足指が俺の目の前に晒された。


「……」

「……」


 ロクコは無言のまま足をぺち、ぺち、と叩き合わせ、漫画を見ている。

 俺は漫画を読むふりをしつつロクコのぷにぷにした足裏に視界が釘付けになっていた。


 ぱらり、とページをめくる音。


「……好きにしていいわよ?」


 ぽつりとこちらを見ずにロクコが言った。


「い、いきなり何の話だ?」

「……べつにー?」


 少し動揺してしまった。

 ……足裏同士をこしこしとこすり合わせるロクコは、平然と漫画を読んでいる。

 ぐに、ぐに、と足指を伸ばすように足の甲で押している。

 それを見せつけてくるロクコ。


「……舐めてもいいわよ? ケーマ、ホント好きよね足」

「……いやまぁ、舐めたいとは思うけど」

「正直なのは好きよ、ケーマ」


 そう言って、ロクコは腕で「よいしょ」と俺の近くに寄ってくる。


「ん」


 ロクコは膝を伸ばして、俺に足を差し出してきた。

 手を伸ばせば届く距離――どころか、体をかがめれば顔をうずめられるほどのすぐ近くに、ロクコの足が迫る。


 なんという誘惑だ。足フェチのツボを心得てやがる……!


 ふわりと漂うフェロモン。あたたかさを感じさせる匂いだ。

 ……『本人が舐めていいって言ってるんだから、舐めていいんじゃないか?』なんて俺の中の悪魔が囁いてくるが、それは一時の快楽に身を任せての破滅フラグに過ぎない。

 一方で、『据え膳食わぬは男の恥では?』なんて俺の中の天使が囁いてくるが――いや、こいつ天使の皮をかぶった悪魔だろ。天使どこ行った。不在? なら仕方ないね。


 というわけで俺はロクコの足と握手するように手を伸ばした。


「ひゃんっ」


 俺の手がロクコの足裏に触れると、ロクコはそんな可愛い声を漏らし、自分の声に驚いたように自分の口を手でふさいだ。


「ち、ちがうの。続けて?」

「……何が違うって?」


 握ったままの足が、しっとりと汗ばんできた。


「べ、べつに。足がくすぐったかっただけよ」

「ほぉ……」

「舐めるなら早く舐めなさいよ」

「いやまぁ、舐めないけど」


 俺がそう言うと、ロクコはこちらを振り向いた。その顔は、何やら物凄く赤く。


「なんでよ!? その……好きでしょ、足! 舐めるのとか!」

「いや、ペット達が見てるし? 確かに好きだけど視線があるところではちょっと」

「ぐ……夢の中のケーマが積極的な理由はそれかしら」


 夢? ……指輪サキュバスのネルと何かしてるのか? それは俺じゃなくてネルが俺に化けてるからでは? いや、まぁ、俺も夢の中だったらさすがにこう、うん。あれだろうけど。


「で、それなら私の足をどうする気かしら?」

「……え? 別にどうもしないけど?」

「えぇ……どうにかしなさいよ」


 と、ロクコは不満げに呟いた。


「ロクコがフェニ達を愛でるように、俺もロクコの足を愛でたいだけだ」

「……私の足はケーマのペットだったのね。まぁいいけど」


 言われてみればそんな感じかもしれない。

 ロクコの足をマッサージするように触る。たまにさわさわと撫でると、ロクコは「ひんっ」とか「みゃうっ」とかかわいい声を上げる。


「んひゃう……ん、ケーマ、くすぐったいからあんまり、その、撫でるのは無しで……」

「あれだな。撫でたら鳴くのはペットっぽいな」

「……もうっ。わかったわよ、好きにして。ただしあとで私のいう事も聞いてもらうから覚悟しなさいよ?」


 一体何をさせる気だろうか……まぁ、うん。いいけど。メロンパンかな?



  *


 そして俺はたっぷりロクコの足裏を堪能させてもらったその日の晩、サキュバス憑依状態に【超変身】させられてロクコに愛で返されることになるのだが、まぁ悔いはないのでよしとした。


 二度とやるまいと思っていたサキュバスモードだが【超変身】なのでセーフ……のはず。

 あと、【超変身】による変身なので魅了効果はだいぶなかった筈である。ロクコには強心のブレスレット(神)も付けてたしね。


 ……悩ましい所だが、このくらいの対価ならまた足を愛でさせてもらうのも吝かではないな。


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コミカライズ版 絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 12巻、2025/07/25発売!
(連載ページ→コミックガルド版
だんぼるコミカライズ版11
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新作、コミカライズお嬢様ですわー!!
TsDDXVyH
― 新着の感想 ―
[良い点] いいぞ!もっとイチャイチャしろ!足りないぞ!
[一言] お忘れの方に一応。 オフトン教の人員調達の回で一度憑依しています。
[一言] オナぺ…
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