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アイディ来訪

(週一更新とは言っているが、日曜日の0時更新とは一言も言っていない……! つまり我々がその気になったら(ry)

 スマン寝過ごした。あとGWにおける書籍化作業の進捗もやばいです)


「私が来たわ。()()しなさい」


 666番コア、アイディがやってきた。人ん()(俺の家でもないが)にやってきて図々しく胸を張りもてなせとか、どこのお嬢様だ……あ、魔王派閥のお嬢様でしたね。うん。

 ちなみにマスターの姿は見えない。……留守番かな。


「よく来たわねアイディ」

「ふふふ、来たわよ。宜しくねロクコ。――(ところ)で、このダンジョンの位置が、564番コアに吐かせた場所と違っているのは何故?」


 アイディはどうやら最初に誰もいないもぬけの殻となっていた元のダンジョンに行っていたらしい。……今、なんやかんやで『白兎(しろうさぎ)(その)(冒険者ギルド認可申請中)』の方にみんな移っているもんな。

 というわけで、俺が回答してやる。


「肉食獣に巣穴の場所がバレたウサギが引っ越しもせず、呑気にそこで食われるのを待つだけだと思うか? 普通は逃げる。だろ?」

「道理だわ。流石ね、ロクコのマスター」

「まぁ単にみんなこっちの方が面白くて移ってきちゃっただけなんだけどね」

「ふっ。ロクコらしいわ」


 アイディがクククと魔王派閥のコアらしく笑う。どことなく邪悪さを感じさせそうな、それでいて割とそうでもなさそうな、よく分からない感じ。きっと深読みしない方が良いんだろうな……


「それで、私は如何(どう)すればいいのかしら?」

「……とりあえず564番コアの情報教えてくれる? 悪魔系でバフォメットなんだって?」

「お安い御用というものよ。……今回564番の情報、出し惜しみは無しよ」


 おお、コイツは期待が持てるな!

 というわけで、早速アイディから情報を教えてもらった。


 これが564番コアだ!

 ・普段は人化している。(燕尾服を着ている)

 ・正体はバフォメットという悪魔系モンスター

 ・悪魔だからといって、影に潜んで隠れたりすることはできないらしい。

 ・実体のある存在で物理攻撃が効く。

 ・本人自身もそれなりに強化されており、ミカンが一騎打ちでは確実に勝てない

 ・ロクコはどのくらい戦えるのかによる……うん、無理だと思うわ

 ・アイディと一騎打ちでも難しい。手伝いなさい

 ・ダンジョンは悪魔系。マスターは居ないはず

 ・ガーゴイルも確か使っている。レッサーデーモンやサキュバスも使う

 ・幹部にグレートデーモンが居た気がする

 ・恐らくダンジョンバトルの時の兵隊はスケルトンとガーゴイル


「ふむ、奇遇だなぁ。こっちの兵士になりそうなのもガーゴイル、それとアイディのスケルトンだ」

「召喚――サモン系は魔素(マナ)の有る限り使い放題。まったく、便利な兵隊だこと」

「同意だな。いくらつかってもDPを使わないのがいい」


 ちなみに魔王派閥では【サモンスケルトン】はほぼ標準装備なんだとか。

 6番コアが好んで使用している魔軍(レギオン)という戦術では、大量のスケルトンを使役する。それにはまた【サモンスケルトン】の上位のサモン系スキルを使っているらしい。

 で、【サモンスケルトン】はその基礎スキルとして魔王派閥では人気のスキルなのだとか。


()わばお手軽に王様遊戯(ごっこ)を楽しむための玩具の王冠といったところかしら」

「……大魔王様の戦術をバラしていいのかよ?」

「何年、(じじ)様とハク様が戦争して(あそんで)いると思って? ハク様だけでなく、とっくの昔に大勢が御存じだそうよ」


 そういうもんか。……まぁ、「数の暴力」に対応するなら同じ「数の暴力」か、数を無視できる質の高さでぶん殴るしかないもんな。知られたところで「だから?」と鼻で笑える話ってこった。


「あとその言い方だと、アイディもそのオモチャの王冠で遊んでることになるな?」

「私のは爺様から頂いた姫の冠(ティアラ)よ、そこらの偽物と一緒にしないでもらえる?」

「あ、うん」


 どちらにせよ、アイディは意外とミーハーな説。おじいちゃんっ子なんだな。



「それで、私は何をすればいいの?」


 ……とりあえず、アイディにも冒険者への「条件付け」の相手としてスケルトンを出してもらおうかな。ほんと、ピッタリみたいだし。


「……というわけなんで、やってくれないか?」

「ダンジョンバトルに勝つためよ、頼んだわアイディ」

「ふむ。つまり野良ニンゲンに芸を仕込んでいる、と……奇怪な事を思いつくのね。良いでしょう」


 そんなわけで、その日からダンジョンバトルまでの間、ウサギたちへの襲撃者にスケルトンが加わることになった。


「あ、折角だからアイディから『サモンスケルトンのスクロール』でも融通してもらえないか? 多少安く手に入るみたいだし。こっちからは『クリエイトゴーレムのスクロール』を出すからさ」

「……ま、良いわ。その取引、承諾よ」

「いやぁ平等交換ってやつだ。取引とは()に素晴らしき(かな)、なんつって」

「私はそれほど魔法が得意でないの。その点を踏まえると、それ程平等という訳でもないのでなくて?」


 ついでに俺らがいなくなった後、ミカンの方でも対応できるようにということでミカンの分もスクロールを用意してもらった。スケルトンのだけだけど。

 DP交換のためにアイディがオレンジ色のウサギをモフモフしているのは中々可愛らしかったとだけ言っておこう。


(感想にダンジョンのポイントの略称はDP以外にないのかと質問きてたから一応。

 ウチの小説はダンジョンのポイントだからDP。解りやすさ重視でそうなっています。小説版だと単にポイントになってたり。

 ……略称はそれとして、別に『ダンジョンポイントの単位=貨幣』の露骨な課金ダンジョンとかでも構わんのだよ?

 現代物ダンジョンマスターでゴブリン1匹200円とかやってるのも見てみたい……あ、これだとハムスターの方が高いかな? レート設定が難しいところですね)

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