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雨とユキ

作者: lilac123
掲載日:2025/12/13

実験的要素を含みます。

6月。暖かくなってきた校庭で、子どもたちが遊んでいる。


「三重跳び?!」

「さすがユキ。」


ユキは、運動が得意な少女である。外遊びは人一倍好きだった。


別の日、教室で。


にもかかわらず、最近の天気は雨続きであった。


ユキは、憂鬱な気持ちで、窓の外の雨でぐちゃぐちゃになったグランドを眺めていた。


なんで雨の日なんてものがあるのか。ずっと晴れていればいいのに。


ユキの前の席には、トウマが座っていた。


「雨の日なんて、なんであるんだろうね。」


トウマとユキは接点が少ない。普段、トウマは雨でなくても教室で本を読んでる。


トウマは振り返ってユキの質問に答えた。


「神様がそう決めたから、としか。」


「じゃあなんでそう決めたの?」


トウマは考え、こう言った。


「植物は雨が降るから育つんだ。人間も、雨の日を待っているのかもしれない。」


ユキは内心とまどったが、何も言わないというわけにはいかない。


「そうなの?」


トウマは、物語を語り出したのだった。

そのお話は、トウマのオリジナルで、北風と太陽を元にした話だった。


「こうして、雨の日が生まれたのでした。」


トウマの話には、科学とは違った説得力があった。


トウマが話終わるとすぐ、授業のチャイムが鳴った。


それからというもの、ユキは雨の日になるたび、トウマに話しかけるようになった。

その度、トウマは新しい話を語った。


ユキは少しだけ、雨の日が好きになったのでした。

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